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ゆる言語学ラジオ関連記事

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「た」は『ジョジョの奇妙な冒険』!?【「た」と東北方言《前編》補足】

「た」は『ジョジョの奇妙な冒険』!?【「た」と東北方言《前編》補足】

さあ、始まりました。「カタルシス方言文法」! 初回はいかがだったでしょうか? この記事は、第1回の動画について補足するものです。動画の視聴がまだの方は、こちらからご覧になった上でお読みください。

【「た」と東北方言《前編》】

今回のテーマは現代日本語の過去表現「た」。尾上圭介(2001)『文法と意味Ⅰ』(くろしお出版)の分類による「た」の6つの意味「過去・完了・単なる状態・確言・要求・想起」。

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「ゆる言語学ラジオ」出演にあたって

「ゆる言語学ラジオ」出演にあたって

よもやよもやだ。自分が「ゆる言語学ラジオ」に出演する日が来ようとは。

ご縁の始まりは、現代日本語の過去表現「た」が扱われた回で、東北方言の過去表現について書いた論文を取り上げていただいたこと。YouTubeのおすすめに出てきた動画を、「へぇ、こんなテーマも扱うんだな」と思って観ていたところ、『日本語のテンス・アスペクト研究を問い直す2』が登場。「激オモロ論文だけ紹介する」という水野さんの言葉に続

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言語の面白さは、フェルマーの最終定理と同じ【『言語沼』プロローグ】

言語の面白さは、フェルマーの最終定理と同じ【『言語沼』プロローグ】

水野  突然ですが堀元さん、噂が広がっていくうちに、話が大きくなっちゃうことってありますよね。
堀元  あー、あるね。10 万円宝くじ当たっただけなのに、100万円当たったことになってる、みたいな。
水野  そういうことを表した慣用句で、「話に○○がつく」というのがあります。
○○に当てはまる言葉は?
堀元  分かるよ。尾ひれでしょ。

水野  そうですね。これ、不思議じゃないですか?
堀元  え

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【用例編】 ターゲット1900 ⑤ ゆる補習 note

【用例編】 ターゲット1900 ⑤ ゆる補習 note

ゆる言語学ラジオさんの『英単語ターゲット1900』の語源企画を、ゆるく(?)サポートする、オマケ的な【ゆる補修 note】です。

はじめに語源には諸説あります。
そこが一つの醍醐味でもあり、ときには迷路に入ることもあります。

こちらの【ゆる補習 note】では、高校生の方々が英単語の勉強で悩んだときに少しでもヒントになればいいな、という思いから「わかりやすさ」と「愉しさ」、「美しさ」を基準にし

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【用例編】 ターゲット1900 ④ ゆる補習 note

【用例編】 ターゲット1900 ④ ゆる補習 note

ゆる言語学ラジオさんの『英単語ターゲット1900』の語源企画を、ゆるく(?)サポートする、オマケ的な【ゆる補修 note】です。

はじめに語源には諸説あります。
そこが一つの醍醐味でもあり、ときには迷路に入ることもあります。

こちらの【ゆる補習 note】では、高校生の方々が英単語の勉強で悩んだときに少しでもヒントになればいいな、という思いから「わかりやすさ」と「愉しさ」、「美しさ」を基準にし

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【用例編】 ターゲット1900 ③ ゆる補習 note

【用例編】 ターゲット1900 ③ ゆる補習 note

ゆる言語学ラジオさんの『英単語ターゲット1900』の語源企画を、ゆるく(?)サポートする、オマケ的な【ゆる補修 note】です。

< 参考:前回のおはなし >

はじめに語源には諸説あります。
そこが一つの醍醐味でもあり、ときには迷路に入ることもあります。

こちらの【ゆる補習 note】では、高校生の方々が英単語の勉強で悩んだときに少しでもヒントになればいいな、という思いから「わかりやすさ」と

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たんなるファンレターだった。

たんなるファンレターだった。

ことの発端は、昨年末(=2021年)にお送りした、1通の用例レターでした。
(あまりにも長すぎるので、一部抜粋・加工済にて失礼します。)

最後のあたりで、語源の勉強に役立つおすすめの辞書やアプリをご紹介していますので、語源がお好きな方は、ぜひお手に取ってみてください!

■そもそもの始まり(ファンレター長すぎた?)ゆる言語学ラジオ
堀元さま、水野さま

はじめまして!
最近母に勧められ、ゆる言語

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【用例編】 ターゲット1900 ② ゆる補習 note

【用例編】 ターゲット1900 ② ゆる補習 note

ゆる言語学ラジオさんにてはじまった『英単語ターゲット1900』の語源企画で、水野さんからお声がけいただいて、ほんの少しだけリサーチをさせていただきました。

(→ きっかけは長すぎるので、気になる方だけコチラをどうぞ)

今回は、語源に興味をもった高校生のみなさまに少しでも楽しんでいただければと思い、オマケ的な【ゆる補習 note】をつくりました。

語源には諸説あります。
そこが一つの醍醐味でも

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ゆる言語学ラジオとの話

ゆる言語学ラジオとの話

動画解説記事を載せているように、Youtube「ゆる言語学ラジオ」に出演しました。改めて、堀元さんと水野さん、関係スタッフの方や、視聴頂いた方に感謝申し上げます。動画には励みになるコメントが多く、一生分褒められた感じがするのですが、驕らずこれからも謙虚に精進してまいります。

実はゆる言語学ラジオに出演するまでの話を聞きたいという声が結構あったので、今回はあらためて、ここに至るまでの経緯や、その最

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日本語の時間表現の「前後」

日本語の時間表現の「前後」

ゆる言語学ラジオで私が出演した#78のコメントを見ていて、あ、これは誤解を与えたので追記しないといけないかな...。と思ったのでエントリを書くことにしました。

動画内で私が、「ジェスチャーを分析すると、英語は未来が前、過去が後ろ。アイマラ族は過去が前になるらしい」という研究を紹介しました。

その前に私が、時間表現は空間的語彙で表されるという説明をしたときに、例として「前にやった」「後でやる」「

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「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第3回目公開部分)

「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第3回目公開部分)

こんにちは。ルイスキャロルエアプの福田です。「ゆる言語学ラジオ」で私の出演回の参考文献を、ちょっとした解説を交えながら紹介します。いよいよ全3回の最後です。

数と空間の結びつき↑こちらがSNARC効果の元論文。

↑カナダ人英語話者とアラビア語話者と、ヘブライ語話者のSNARC効果の実験。

↑ロシア語ーヘブライ語バイリンガルのSNARC効果の実験。

数と空間の関わりに関する論文自体はものすご

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「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第2回目公開部分)

「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第2回目公開部分)

「ゆる言語学ラジオ」に出演しました。1回目出演回の反響が大きくて驚いています。あたたかいコメントが本当に嬉しくて、とても励みになります。さて、私の出演回の2回目部分の参考文献を、ちょっとした解説(+訂正+言い訳等)を交えながら紹介します。
正直、今回の内容はちょっとミス多めで話の流れが把握しづらく、自分でもやっちまった感があります。最終回である次回はわりとわかりやすくまとまっているので、ぜひ最後ま

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「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第1回目公開部分)

「ゆる言語学ラジオ」参考文献+ちょこっと解説(第1回目公開部分)

「ゆる言語学ラジオ」に出演しました。私の登場回の前半部分で私が話した内容の参考文献を、ちょっとした解説とともにご紹介します。

意識的・無意識的知識と学習主に以下の自著から内容を抜粋しましたが、これは堀元さんが言う所の「直接の引用」であって「究極の引用」ではありません。

具体的な引用は以下の通りです。まず動画内で取り扱った項構造の研究を。

また所格交替(壁塗り交替)や与格交替などの構文関係の研

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