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人新世の「資本論」@読書会

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人新世の「資本論」の読書メモ。
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人新世の「資本論」:第7・8章(最終回)

人新世の「資本論」:第7・8章(最終回)

とうとう、この本の最終章をまとめる時がやってきました。

第7章では、脱成長コミュニズムをどう実現させるべきか?について具体的な筆者の考えが述べられています。

そして、第8章では、実際に筆者の目指す「脱成長コミュニズム」を掲げる具体例として、スペイン・バルセロナの「フィアレス・シティ」の取り組みが取り上げられています。

これまでの章を読んでみて、「結局、筆者はどんなコミュニズムを目指しているの

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人新世の「資本論」:第5章

人新世の「資本論」:第5章

とうとう、第5章。折り返しの章となりました。

第4章までは、SDGsは「大衆のアヘンである」という投げかけから始まり、マルクスが晩年に思いを馳せていた「脱成長コミュニズム」を目指す意義が説明されてきました。

そして、第5章のタイトルは「加速主義という現実逃避」。

加速主義(accelerationism)とは、現在の資本主義を加速させることによって社会的変革を達成しよう、という考えです。

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人新世の「資本論」:第4章

人新世の「資本論」:第4章

今回は第4章:「人新世」のマルクス!

今回は、とうとう筆者の考える「脱成長」と「マルクスの思想」が結びつけられます。

今までの章では、さまざまな論を批判しながら、「脱成長」を目指すべき背景や理由が述べられてきました。

今回の章は、これまでとは違い、マルクス思想の発展の流れと、筆者の考える「新しいマルクス像」が歴史的流れに沿って紹介されており、非常にスラスラと読むことができました。

第4章の

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人新世の「資本論」:第1章 読書会

人新世の「資本論」:第1章 読書会

本日より、『人新世の資本論』の読書会が始まりました!

毎日1章ずつ、全8回のチャレンジです。

そして、今日は待望の第1回目。

今回は、第1章の中で、特に心に残ったこと、ためになったことをまとめたいと思います。

■きっかけこの本を読もうと思ったキーワードは、「資本主義」と「環境問題」。

最近、大学や日常生活の中でよく耳にする、気候変動や環境問題の数々。異常気象や「100年に一度の〇〇」が当

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人新世の「資本論」:第2章

人新世の「資本論」:第2章

本日も、朝活読書会を開催。

第2章で学んだことや感想をメモ程度に、まとめたいと思います。

第二章のざっくり要約

グリーン・ニューディール:緑の経済成長
→ディカップリングにより実現させるべし
→ディカップリングには限界がある
→「脱成長」を目指す必要がある

■新政策案:グリーン・ニューディールの問題点第1章では、豊かな生活を求める代償として、人間だけでなく環境からも膨大な犠牲を払わせる結果

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人新世の「資本論」:第3章

人新世の「資本論」:第3章

今日は第3章!

この章のタイトルは「資本主義システムでの脱成長を撃つ」です。

筆者の求める「脱成長」ですが「どのような脱成長が必要なのか」ということに焦点があてられています。

今回もざっくりと3章をまとめたいと思います!(それにしては、かなり時間かかった。。。)

第3章のざっくり要約
「どんな脱成長が必要なの?」

✖️世界が目指すような「資本主義のなかで脱成長を目指す」
✖️日本の目指す

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