私のセカンドキャリアへの道〜最初の一歩(3)〜
さて、今日はセカンドキャリアの準備の第一歩として何をすると良いか書いてみたいと思います。
ここまでの流れは下記を参照いただければ幸いです。
単独でも一つのテーマになっていますのでご安心ください。
キャリアは人生の一部
自分のことを一番理解していないのは自分だったと思うことはないでしょうか。
大人になると「社会の常識」「親の期待」「周囲の期待」などの制約に
がんじがらめにされますね。
「仕方ないよね」と口にする回数は子供の頃より大人になるに連れ増えていないでしょうか。
制約とあきらめによって
素直な思い、本当にやりたいことや好きなことなどには蓋をして自分らしさとは何か、自分の軸とは何かなどが霧に包まれたように見えなくなっている人は多いものです。
そして、人は意外に忍耐強く、辛さや悲しさも飲み込んで、顔を背けて見ないようにしている人も多いですよね。
そうしているうちに、「自分」がわからなくなることは誰にもあることです。
しかし、あなたが40代以降に考えるキャリアは
おそらく最後のキャリアだと思って、
何が自分にとって良いのかと考えているのではないでしょうか。
会社を定年退職した後の生活費を補うものでもあるかもしれません。
社会と自分を結びつけるためかもしれません。
会社員時代ほどでなくても、何か仕事をしたいということかもしれません。
最初のきっかけはそうかもしれないが、
ここで考えてほしいのはキャリアは人生の一部であるということ。
だからこそ、最初の一歩は、どういう人生にしたいかをビジュアル化・言語化することが必要なのです。
ビジュアル化・言語化のヒント(1)
人生100年時代は変幻自在なキャリアを築き、人生100年時代を生きるために、どんな軸で考えるといいでしょうか。
自分をがんじがらめにしてしまっている制約を取り払って、
夢のある自分の世界をヴィジュアル化し、
誰かに語り質問をもらい深めていくことが
その作業が効果的だと思います。
法政大学の田中 研之輔教授が提唱しているプロティアンキャリア理論の中ではプロティアン・キャリアキャピタルの3つの資本があるのでご紹介します。
(1)文化資本
スキル、語学、プログラミング、資格、学歴、職歴などの資本
(2)社会関係資本
職場、友人、地域などでの持続的なネットワークによる資本
(3)経済資本
金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本
(もし興味のある方は是非下記の田中教授の記事をご覧ください)
この3つの資本をこれまでのキャリア、未来のキャリアを縦軸、横軸3つの資本を置いて考えてみるといいと思います。
ビジュアル化・言語化のヒント(2)
ところで、「ikigai(生きがい)」という日本語が「仕事と人生の質を向上させるための日本の概念」として世界に広まっているのをご存知でしょうか。
日本で暮らした Héctor García , Francesc Miralles の「ikigai」という本がベストセラーになり、BBCなど海外メディアで特集され、世界規模に広がったそうです。
日本語の「生きがい」という概念を4つの構成要素で表したものです。
その4つの構成要素は下記の4つです。
好き(What you love)
得意(What you are good at)
稼げる(What you can be paid for)
社会に必要とされる(What the world needs)
そして、これらのうち2つが重なった部分に関して、
それぞれを次のように定義しています。
好き × 得意 = 情熱(Passion)
得意 × 稼げる = 職業(Profession)
稼げる × 社会に必要とされる = 天職(Vocation)
必要とされる × 好き = 使命(Mission)
この4つ全てが重なるものが「生きがい」と示しています。
これらの構成要素を1つずつ掘り下げていくと
自分がどんな人生を送りたいか、どんな生きがいを感じたいかがわかります。
そこから、セカンドキャリアのイメージを膨らませていけるのではないでしょうか。
ここは単純に書き出すより、
本当は対話であなたの中にある答えを探していけるコーチングが役立つ場面です。
質問されるからこそ、整理して気づくことは多いものですよね。
自分の人生を意図する
日々の忙しさの中、
自分について、自分の人生について
じっくり考える時間をとることは大切だと
私は思っています。
時間を確保することが大変だと思う方もいらっしゃると思います。
しかし、その結果得た自己洞察、自己理解は
その後のあなたの人生を豊かに導くと思います。
未来のためにできることはそんな一歩からなのではないでしょうか。
どうありたいかという目標を認識すれば
脳はその方向に考え方を寄せます。
認識している目標があれば、
その目標に必要な出会いを見つけられたり、情報が自然と目につくようになります。
ここで、私の好きな理論を紹介したいと思います。
1999年にスタンフォード大学の教育学と心理学の教授であるクランボルツ教授によって提唱された理論プランドハップンスタンス(Planned Happenstance)という理論を耳にしたことはないでしょうか。
訳すと「意図された偶然」ですね。
そう、意図することがポイントとなります。
「キャリアというものは偶然の要素によって左右されるものが多く、偶然に対してポジティブなスタンスでいる方がキャリアアップにつながる」という考え方のことです。
意図したことで得られた偶然の出来事や出会いをキャリアアップにつながる機会と捉えること。
意図したからこそとれる5つのアプローチを自ら偶然の出来事を引き寄せるために行うこと。
この2つがメリットですね。
ちなみに5つのアプローチとは次の5つです。
好奇心を持つ
あなたが興味関心のある分野にとどまらず、普段から視野を広げるよう努めましょう。アンテナを敏感にしておくことで、新しいことに挑戦したい意欲が湧くことがあります。持続性
初めてのことは失敗したり、うまく進まないのは普通のことです。
失敗してもあきらめず向き合うことが大切!
困難を避けたり、苦手意識を持ったりすると、
その先にある隠れた可能性が閉ざされてしまうことがあります。柔軟性
こだわりや理想にとらわれて、行動や思考を狭めないこと。
自分で自分に「制約」を課すことになります。
常にフレキシブルな姿勢で臨機応変な対応を心がけます。楽観性
失敗や困難もポジティブに捉えるましょう。
失敗は成功のもとです。
何が起きても良い方向に行くはず思っているだけで、
プラスの方向に動くものです。冒険心
リスクを恐れず行動することが求められます。
勇気が必要ですね。
副業を始めて思うのですが、会社の看板がないということは
不確実性がより高い環境にいるということです。
そして、だからこそ失敗はつきものになります。
ある程度のリスクを引き受ける心構えを持ち、
その分の実験時間を取れるようにしましょう。
まとめ
自分のことを理解し、自分の未来のことを考えるのに
早すぎるということはないとも思います。
早めに目標が定まれば計画を立てやすいし、
計画にゆとりも持てます。
意図した未来に向けて、自然とあなたの脳は動き出します。
今のお仕事をされながら準備されることになります。
気持ちの面でも、時間の面でも心にゆとりを持てるのは
早めに準備をスタートしたからこそ得られる特典だと思いませんか?
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