許すことこそ生きること。
僕は沢山の人に許されてきて「今」がある。
僕はFTMトランスジェンダー。女で生まれて、今は男として生きている。41歳。
仕事は地元名古屋で飲食店を経営して15年。
昨年からはLGBT社会人交流会BRUSHUPの代表としても活動をさせて頂いている。
仕事でもLGBT活動でもたくさんの人に出会い関わる。
人と関わってみて思うこと
それは、良い事も嫌な事もいっぱい。
ひとりじゃできないことを成し遂げられて嬉しい事も。
人の行動によって心えぐられたことも。
人と関わっていればいるほど、毎日がジェットコースターのようだ。
電話が鳴るたびに何かあったのかとヒヤヒヤしたり、話があると言われたらきっといい話じゃないなと悟ってみたり。
仕事では、特にスタッフ達と一緒に居る時間が長い。距離感も近い。
しかし経営者と従業員という立場はあまりに違う。
昔は歳も近いスタッフ、年上のスタッフも多く「なんで出来ない?」「なんでしてくれない」と少しのミスも許すことが出来なかった。
結果、それでは上手くいかなかった。
その当時のスタッフ達はいまだに僕のイメージは悪いだろう。
未熟さと経験不足。
人を許せる余裕がなかった。
その一言に尽きる。
経験をして気付く。
僕も雇われていた時は同じだったことに。
自分の事は美化してしまいがちだけど、忘れてはいけない。
出来なかった時の事。その時の気持ち。
初心を忘れないように。心がけているが、喉元過ぎれば..で忘れてしまいがち。
でも、その度に
神様が僕に色んな試練で気付きをくれる。
僕にこれを教えたかったのかな。と思うほどに。
人生の先輩たちが教えてくれていたこと。
親が僕にずっと言ってくれていたこと。
おばあちゃんの言葉。
一つ一つの苦難を越えるたびに効いてくる。
経験は自分だけの宝物。
経験は僕を強くしてくれた。
初体験はいつもドキドキする。でも二度目三度目になったらどうだろう?
慣れる。
どんなにつらくても、「あ、こんなことまえにもあったわ」そう思える。
そして、そこを越えて今に至っているから、乗り越え方も知っている。
そしてどん底を味わうと、何が起きてもその時よりまし。そう思える。
ある程度の事は、「その程度の事」になる。
経験したくなかった悲しい出来事にも、無駄な経験はひとつもないと教えられる日々。
歳を重ねると丸くなる
それは、つまんないことだなと若い頃は生意気に思っていた。
でも違った。
丸くなる=余裕が出来るんだ。
人を許せたり、人に譲ったりできる。
それは決してつまらない事じゃない。
カッコイイなと今は思う。
僕も、もっともっと経験を積んで、大きな大きな丸~い人になりたい。
※2022.4.16(土)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第7回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!
次回、第8回「BRUSH UP」は5/21(土)名古屋にて開催決定!
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