見出し画像

売れる人・売れない人

僕はLGBTのTであるトランスジェンダー。女から男に戸籍を変えて生きるFTM。1980年生まれ 鈴木優希

仕事は地元名古屋で同じLGBT当事者を主に雇用したオナベバーVenusとレズビアンバーWを経営している。

ラジオ番組のコーナー

オナベバーVenusでは開店から17年経った今も若いスタッフ達と共に現場に立つ日々を送っている。
先日Venusのラジオ番組「ナベトーーーク」でのこと。
教えて優希先生というコーナーがある。リスナーさんや共演スタッフ達の質問に僕が答えていくというコーナーだ。

系列店レズビアンバーWの水商売未経験の若手の子も出演してくれていて、普段あまり話すことがないのでこれがまた結構新鮮。

そのコーナーの中で今回題名にしたこの質問があった。
「どんな人が売れますか?売れない人と売れる人の違うは何ですか?」

これまで2000人程のLGBTの子を面接してきた。
その中で出した僕なりのこの質問への答えがある。それは...

絶対に「顔」ではないということ。

水商売というとやはりある程度自分に自信がある子が多くカッコイイ子が多いのも確か。僕も見た目優先採用で採用していた時期がある。
その経験から顔の良さ=お客様に受けるとは大きな違いだという事を学んだ。

確かに逆の立場で考えてみるとわかる。
可愛くて喋らない子よりも愛嬌があって気の遣える子の方が断然魅力的。
ホストの代表さんと話した時もナンバーワンは決してイケメンでないことが多いということを聞いたのも同じ感覚だろう。

顔が良いという事にあぐらをかかず、「お客様を楽しませたい!」という気持ちがひとつひとつの言動に出る。

僕たちは、ただお酒を売っているのではない。安くない席料を頂き、仕入れの何倍もの価格でお酒を買って頂いている。
その価値は、接客と空間づくりにしかない。

楽しんでいただいて初めてその価値になる。
だからこそ、我は要らない。
どんな状況でもお客様第一に考えられる謙虚さが大事。

売れる人と売れない人の違い

それは、謙虚さがあるかないかである。

昔、某有名クラブの大ママに言われた言葉がある。
僕がこの水商売という仕事に対して向いてないと凹んでいた時。
「優希、向いてないと思うから努力するでしょ。だから、それでいい。」と

お金の価値を忘れてはいけない。
人の気持ちをないがしろにしてはいけない。
お客様に対して「切る」とか、「細客だとか太客だとか」言ってる奴は絶対に売れない。
人を大切に出来る人の周りはいつも誰かの笑顔で溢れている。

これは水商売に限らず、生きていく上でも同じことのように思う。


鈴木優希監修 LGBTに特化したボードゲーム LGBTQセレクトライフ好評販売中!!


鈴木優希のセミナー活動関連のお知らせ、性同一性障害のお子様を持つ親御さんへのメッセージなどLGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトもご覧いただけたら嬉しいです。そしてコメントもお気軽にお待ちしています。



この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?