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タイムスリップして人生やり直そうぜ


ふと目が覚めると何だかいつもと違う感じがした。
突然目覚ましが、けたたましく鳴り響く室内
時計の針は6:00丁度の時刻を指していた…


独り暮らしの僕はいつも通り朝ごはんを
食べて会社に出勤しようと立ち上がると
目の前に広がる異様な光景に目を疑った。



そこはいつもの自分の部屋ではなかったのだ…

何か懐かしい匂いを感じ、
ひと時の間部屋の真ん中で呆然と立ち尽くしていた。

思い出した…この部屋は僕の大学時代の部屋だ。

ふと横にあった姿見に目をやると
見た目は若く、大学生時代の自分が映っていた。

これは夢なのか?信じられない
夢ならば早く覚めてくれ、頭がおかしくなりそうだ


頬を何度もつねってみたが、
どうやら夢ではなく現実らしい。

大学時代、何も努力しなかった僕は就活に失敗し、
行きたくもない興味のない会社でつまらない雑務をさせられ、
悶々と毎日を生きていた…


ある日、僕は大学生時代にタイムスリップした

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これは誰にも言えない、
むしろ周りに言っても信じてもらえるはずはない
変な者扱いされるのが関の山だ


いや待てよ…このタイムスリップはチャンスかもしれない…

未来から戻ってきたということは、
自分がこのまま過去と同じように行動すると
あの悶々とした未来が訪れるに決まっている。


いっそのこと、未来を変えてやろう!
そのために僕は過去に戻ってきたんだ



何もやることがなく
何もやる気が起きず
何も行動することなく
鬱鬱と過ごした4年間

大人になった俺はいつもコンプレックスをかかえていた

あの時こうしていれば良かった
あの時頑張ればよかった
時間が膨大にあったのに無駄にしてしまった
何であんな決断したんだろう
なぜあらほど堕落していたんだろう
もっとできること、頑張れることはあったのに…

後悔することはごまんとあった。


いま大学時代に戻ってこれたということは

そのすべてをやり直せれる、
よしやろう!やるしかないんだ!




まず僕は自分の適性や性格など自己分析をすることから
始めた。自分の性格にはどんな職種、
仕事内容が向いているのだろう


自分は将来どんな生活がしたいのだろう
どんな仕事をしたいのだろう
サラリーマン、海外移住、
起業するという手もありそうだ。


有効な決断を下すには知識量がものをいうと聞いたことがある。

そうか、僕は今という今まで、本を熱心に読んだことが無いな…
小中高時代は先生や親に
若い頃に本を沢山読んでおけ」と口酸っぱく言われたな

それなのに、僕は頑なに本を読むことを拒み続けた。
面倒くさかった。本を読んだだけで将来成功するなら大人は皆
読んでいるはずだ。
なのに本を読む人をあまり見かけない。
だから読書なんて意味がないんだ…

そんな風に都合の良いいい訳として、
自分が本を読んでないことの後ろめたさを隠し、
自己正当化していた。


案の定、本を読まなかった僕は毎日に楽しさを見出せず、
かといって好きな趣味や遊びも持ってない。
マンガを開いては数ページ読む、
ネットを開いては適当にサイトを閲覧


外に出て楽しそうに話す老夫婦や学生、子供たちを見ては
何がそんなに楽しいんだろう、バカバカしいと罵り
心がひねくれていた。


今こうやって過去に戻れたのは
神様がもう一度チャンスをくれたに違いない。
このひねくれた心も考えも変えてやる、
そう強く決意した




大学の図書館に赴き、知識をつけるため
片っ端から本を読み始めた。

正直自分でもびっくりするほどの熱意と情熱で溢れていた。


僕が今、何もしなかったら、
将来あんなにつらい日々が待っている。
そう思うと何も行動せずにはいられなかった…

寝る間も惜しんで本を貪り読んだ。

心理学、脳科学、医学書
株式投資、仮想通貨
税金、会計、ビジネス
経済学、哲学、英語、科学
歴史、小説

片っ端から様々なジャンルを網羅した。

いろんな角度から知識をつけたからこそ
見えてきたことがある。

自分とは何なのか
自分の本当にやりたいこと、好きなこと
どういう風な人生を歩みたいか

これらの問いが明確になった。


読書だけでなくオンライン英会話を始め、
英会話をマスターした。やはり毎日継続して本気で勉強してこそ
自分のスキルとなる、ということを嫌というほど実感した。

取得しておいて損はない
簿記、FP、英検、漢検、TOEIC、宅建など一通りの資格を短期集中で
受けた。

コミュ力を伸ばすためにサークルやバイトをはじめ、
人と積極的に合い、初対面の人と話すことへの障壁をなくした。

自分でお金を稼ぐ経験をするために
簡単な副業を始めてバイトを辞めれた。


未来の自分に言ってやりたい、
大学時代の自分は本当にバカだった。
何もしないでもどうにかなるとしらばっくれていた。
どうせ就活が来れば周りと同じように面接受け、
そこそこの企業に入り、そこそこの生活を送り、
そこそこの過程を築き、普通の人生を歩めると思っていた。


しかし、現実はそう甘くはなかった。
「大学生は人生の夏休み」この言葉を軽く受け止め
大学時代はただ遊び惚けて怠けてもいい時期なんだな~
と戯言を言っている呑気な大学生は後で痛い目を見る。


人生の夏休み」とは、ずっとやりたいことだけをやって
遊んでいるだけでいいんだ、などという単純な言葉ではない。

人生の夏休みとは…
その後の人生を左右するほどに貴重で、重大で、
自分を深く省みて、本気で悩んで、
行動しまくることができる、人生で最も長い休業期間のこと

だと思っている。



今だから未来の自分に言えることがある…
就職や仕事というものを甘く見過ぎていた。
お金を稼いで生計を立てることがどれだけ大変か
知らなかった。
本当にごめん、僕頑張るよ…
お前の仇を討ってやるよ

ワイキキビーチ

そこからの僕は本気だった。
周りが何と言おうがお構いなしに
自分が正しいと思ったことを貫き通した。
頑固に思われたかもしれないが、
それでもどうでもよかった。



もうこれ以上周りに流されて、
自分じゃない人の人生を生きるのが限界だった。
人の顔色を窺ってばかりじゃ何も始まらない。
人の機嫌を取っても自分は一向に幸せにはなれない


一度頑張ると決めたことは最後までやり通し、
決して諦めることはなかった。



無駄な時間を排除して、
本当に充実した毎日を生きるために
あまり親しくないLINE友達は全て削除し

必要でない限り電話で話すのではなく
メッセージで簡潔にやり取りするようにした。
長電話の無駄を排除した。


スマホに入っていたゲームアプリを全てアンインストールし、
もし入れるとしても、英単語やニュースアプリなど
勉強になるものだけに限定した。


睡眠の質を最大限に上げるために、
夜0時を過ぎたらスマホを絶対に触らないようにし、
0時を過ぎたら消灯して
早寝早起きを徹底するようになった。



運動不足を解消するため
ほぼ毎日外に出てマラソンした。
雨の日は家の中で筋トレして身体を鍛えた。

文章力をつけるため
こうしてnoteに記事を書く習慣もつけた。
自然とタイピングも速くなり、パソコンの扱いも慣れた。


何か知らない語句に出会ったら
その都度調べてメモするという習慣をつけた。
語彙力や知識が膨大に増えたと思う。


全てが習慣だと思う。
どんなに嫌なこと、つらいことでも
習慣化したら無意識のうちに行動できる。


やるべきことがあるなら、やらなければならないなら、
否が応でも習慣化させるまでは気合で乗り切った。


過去の自分はいつもやる気が起きず、
やるべきことが見いだせず、
いつも悲観的に物事を捉えて
非常にメンタルが不安定だった。
ネガティブで厭世的だった。



生きる意味なんてない、
どうせ人生は死ぬまでの暇つぶしなんだ
俺なんて生きている価値もなく社会のお荷物だ…

当時の僕は将来の理想と現実とのギャップに
辟易してニヒリズムに陥っていたらしい。
その差がデカすぎてモチベーションが上がらず、
何も行動を起こすことなく日々を過ごしていた



時が経ち卒業が近づくにつれて
その不安と焦りは最高潮に達していった。


大学時代に頑張った経験が一つもなく
就活では全て面接で落とされた。


ウソをついて自己アピールしても深堀されると
焦りを隠すことはできなかった。
そもそも人と話す経験に慣れていなかったため
口が回らずコミュ障が露呈した


タイムスリップした僕は
そんな過去の自分のコンプレックスを全て
払拭するがごとく、行動しまくった。


周りの友達は心底驚いていた。
何があったんだ、急に性格変わったな~
などと尋ねてきた。

僕はちょっとね…
と言ってごまかしてその場を去った。
タイムスリップのことは自分だけの秘密



不思議なことに未来の僕の仕事は
ぼんやりとは思い出せるが、
その仕事場であったり職場の人間の記憶は
一切残っていない。


とにかく毎日がつらくて、全然楽しくなくて
死にたいと感じるくらい廃人化していたのは確かだ。


また、大人になってから得た知識や技術も一切
記憶から消し去られていた。

俺が未来から持って帰れたものは、
自分の将来での現状、大学時代までの記憶
のみである。


そのため大学を卒業するまでに
絶対に何かを成し遂げ、行動しないとマズい
という焦りが心の奥底で渦巻いていた。


今自分が一番恐れていることは
次に寝て、目が覚めたとき、
未来へ戻ってしまうことだ。


今こんなにも努力して未来を変えようと
全身全霊で努力しているのに、
突然未来に突き返されるなんてまっぴらごめんだ。
絶対にこの夢は覚めないで欲しい、そう強く願う


少しでも時空空間の使者に気に入られ、
今の努力が必ず未来の自分に届き、
理想的な夢が叶えられるように今日も本気だ。


未来の自分の記憶があるのって
凄く有利だし、俺って天才?!
などと馬鹿なことをいつも考えている。


時間は有限だ。
過去に戻れるなんてチャンスはもう一生来ないだろう。
ならば今頑張らなくていつ頑張るんだ
折角授けてもらったこの天からの贈り物



無駄にするわけには絶対にいかねえ!!

今日も俺は自分と向き合い、
一分一秒を我武者羅に生きている



断崖絶壁 ジャンプ

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
ps.

初めての小説っぽい文章を書いてみた。

今の自分が実際に未来からタイムスリップして、
その未来から来た記憶を消されている」
と考えることは誰でもできるだろう。


ずっとずっと未来でタイムマシンが開発され、
自分の将来を変えるために
たった一度だけ過去に戻れる権利が一人一人に
与えられていると考えるならどうだろうか??



今のあなたは本当に未来からタイムスリップして
来ているのかもしれない。


チャンスは一回ぽっきり、
今の現状でできる最大限の努力をして
理想に近づけること




















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