Yuki Matsuoka

インタラクションについて考えるのが好きな人。

Yuki Matsuoka

インタラクションについて考えるのが好きな人。

記事一覧

TOKYO2020

あれはたしか2013年、まだ学生だった頃。その報せは届いた。 そう、東京オリンピックの開催決定だ。 この話を聞いた瞬間、素直にうれしく思った。興奮した。生まれてから…

Yuki  Matsuoka
3年前
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納豆が消えた日

僕は納豆が大好きだ。 家で食事する時は、ほぼ必ずといっていいほど納豆を食べる。幼い頃から続いている習慣はもしかすると、これしかないと思う程である。 だが、2020…

Yuki  Matsuoka
4年前
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記憶

令和が幕明けた頃、祖父が亡くなった。 そして、令和2年が始まって間も無く、祖母が亡くなった。 祖母はかれこれ10年近く認知症だった。 10年ほど前は、毎朝、犬の散歩に…

Yuki  Matsuoka
4年前
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質感の話

Uniteで中村勇吾氏の講演を聴いた。 「ゲームの中の質感」というテーマだった。 内容を大雑把に言うと、質感や性質など「質」というものは対象に内在していて、我々はそ…

Yuki  Matsuoka
6年前
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TOKYO2020

あれはたしか2013年、まだ学生だった頃。その報せは届いた。

そう、東京オリンピックの開催決定だ。

この話を聞いた瞬間、素直にうれしく思った。興奮した。生まれてからこの方、世の中で良い出来事が起こった試しがなかったからだ。2度の震災、国内外でのテロ、経済の行き詰まり…とにかく暗い話ばかり。だからこそ東京オリンピックは、初めて時代の転換点に、それも祝祭的な場面に立ち会えるかもしれないという希望を

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納豆が消えた日

僕は納豆が大好きだ。

家で食事する時は、ほぼ必ずといっていいほど納豆を食べる。幼い頃から続いている習慣はもしかすると、これしかないと思う程である。

だが、2020年3月下旬のあの日、スーパーへ行ったら納豆がなかった。
棚からキレイさっぱりと、姿を消した。近くにある別のスーパーでも、同じだった。

なぜかこの事が無性に腹立たしかった。突然の理不尽に遭遇したような気持ちになった。買占めによって

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記憶

令和が幕明けた頃、祖父が亡くなった。
そして、令和2年が始まって間も無く、祖母が亡くなった。

祖母はかれこれ10年近く認知症だった。

10年ほど前は、毎朝、犬の散歩に裏山へ走りに行くほど元気だった。だがある時、何かの拍子で転んでしまい、腰を痛めて一時寝たきりになった。

それから、急激に認知症が進んでいった。
腰は治っても認知症は不可逆的に進行していくばかりだった。徘徊や、食事を忘れたり夜中に

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質感の話

Uniteで中村勇吾氏の講演を聴いた。

「ゲームの中の質感」というテーマだった。

内容を大雑把に言うと、質感や性質など「質」というものは対象に内在していて、我々はそれを目に見える「現象」を通じて察知している。この原理を元に質感というものを表現する、それを可視化する現象をデザインしていく、というものだった。

実装も含めてやっぱthaすごいなあ〜とか考えていた帰り道で、最近の出来事をふと思い出し

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