見出し画像

1/29『他者と働く』を一冊読み切る読書会開催から見えた、『他者との対話』以前の大切なこと

昨年7月から毎月1回、Impact Hub Kyotoにて開催している『これからの組織と人を探求する』読書会シリーズ
2020年初めての企画は、宇田川元一さん著『他者と働く』を扱いました。

組織の中で起こる課題には大きく2つあると言います。

既にある方法・技術等で解決できる『技術的問題(Technical Problems)』と、それら既存の技術・方々で解決できない『適応課題(Adaptive Challenge)』。

この、一筋縄でいかない組織文化や関係性の中で起こる『適応課題』に対し、現実的かつ実践的なアプローチである『対話(Dialogue)』

この『対話』とは、そもそも何か?
この『対話』を、いかに組織の中で活用していくか?

を焦点に、 アクティブ・ブック・ダイアローグ(Active Book Dialogue)の方式で、ほぼ丸々一冊を2時間半程度で読み解き、対話を深めるという時間を皆さんと作っていきました。

画像1

今回、お集まりいただいた皆さんは、滋賀、大阪等京都以外の都市からお越しの方もいれば、ABD読書会も初めてだという方。


自治体職員さんもいれば、介護福祉施設の職員さん等、様々な方がいらっしゃいましたが、皆さんに共通していたのは、何かしら組織の中で活動することに課題感や興味があり、どう『対話』活用していくか?にとても大きな関心を抱かれている点でした。

組織内で『適応課題』に直面するとき、多くの方は自分と相手(例えば上司、別部署の同僚等)との間に、互いに捉えている視点の違いからくる考え方や意見のギャップ(≒ナラティブの違い)を感じます。

『対話』を進めるためには、この『ナラティブ』の溝に『橋をかけていくこと』が必要となるのですが、では、『橋をかける』とはどういうこと?『どんな入り口から橋をかけていくことができるの?』という問いも、もちろん出てきます。

この点について、小グループでの対話は盛り上がっていたように見えます。

書籍の中にいくつか事例も描写されていたのですが、それでもなお『どのようにできるだろう?』という問い。

当然の話ですが、ある組織における『ナラティブ』の溝は様々で、『橋をかける』こともまた、その人の置かれた独自の立場から始める他ありません。

何より、

『自分は、どんな環境に置かれていて、そのためにどんな独自の意見・価値観(≒ナラティブ)を持っているのか?』
『相手もまた、どんな環境に置かれていて、そのためにどんな独自のナラティブを持っているのか?』

この土台の上に立つことが、一番初めのステップなのかもしれません。

スペインの哲学者オルテガは、『人とは、その人とその人の環境である』という考え方を示しています。
  
私たち一人ひとりは、集団や組織の中における『関係性』の中に埋め込まれており、否応なくその『関係性』の中の文化や価値観に影響を受け、時にがんじがらめになってしまいます。
  
その『関係性を、新たな形に再構築する』ことこそが、『対話』なのだと著者は語ります。

今回の読書会を通じて、参加された皆さんのナラティブがどのように変容したのか、そうではないのかがとても気になるところですが、会の終了後22時近くまで残って『対話』を続けておられた皆さんの姿に、自分自身も励まされるようなありがたいような、そんな気持ちになれました。

次回はまた、別の書籍。
2/26(水)に『自主経営組織のはじめ方』という本を取り扱う予定ですが、この会もまた学びの多い時間としていければ幸いです。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

ありがとうございます!励みになります🌱
8
NPO法人場とつながりラボhome's viファシリテーター/研究員。ティール組織、ホラクラシーの探求と、それらの研究を元に東京、関西での企業内組織変革プロジェクトに取り組んでいます。一般社団法人くじら雲理事(放課後等デイサービス)