ユカカ/パラレルキャリア人事部

日系企業の人事部で働きながらフリーカメラマンとして個人事業を営む兼業ワーキングマザー。…

ユカカ/パラレルキャリア人事部

日系企業の人事部で働きながらフリーカメラマンとして個人事業を営む兼業ワーキングマザー。現在はグローバルビジネス統括会社のグローバル人事部に出向し、外資カルチャーで多国籍なバーチャルチームの一員として働いています。会社同僚であるオット、小1♂、2歳♂の4人暮らし。AFP資格有。

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好きなように働く。

好きなように働く。 それは日系企業の人事部に勤める私が結婚後、第1子を出産し、仕事に復帰してからたどり着いたひとつの命題でした。 今、ワーキングマザーの仕事と育児の両立を巡ってはいろんな人がいろんなことを言っています。それぞれに少しずつ違うバックグラウンドを抱え、少しずつ異なる価値観に基づいて。 ちょっと、正直、お腹いっぱいじゃありませんか。 数あるアドバイスや記事の中でいまだに多いのは、ワーキングマザー自身が仕事と育児の両方をハンドリングしながら、なんなら管理職とし

    • 7 weeks #20

      2020.08.20 9:00 こどもたちを保育園に送って自宅マンションに戻り、エントランスに入ったところで、江東豊洲病院から電話。 ICUにベッドが確保できたのでこれから移るという。ついては病棟の荷物などを引き取ってもらう必要があるため、これから病院に来られるか、とのことだった。 仕事はなんとでもなる(と言える仕事に就いていることは本当に幸いだ)。夫に話をして身支度をし、豊洲に向かう。念のため、仕事用のパソコンを持って出た。 妹とM氏にも連絡を入れる。M氏はこれから向かう

      • 7 weeks #19

        2020.8.19 wed 11:30 江東豊洲病院から電話。出ると病棟の看護師だった。父は昨日から発熱と、ときおり震えが続いているということだった。会話はできているが、酸素吸入を行っているという。念のため、ナースステーションに近い病室に移動させるとのこと。 12:40 再び江東豊洲病院から電話。今度は主治医のM医師だった。肺炎を起こしているという。昨日からの震えは感染によるものだったということか。 「本人と面会した方がいい」とM医師が言った。 面会。 状況が良くないのだ

        • 7 weeks #18

          2020.08.18 tue 11:00 昨日、妹とM氏の付き添いで無事に再入院した父は、今日から2クール目の抗がん剤治療を開始する予定だった。そして、早ければ週末に再度一時退院する可能性もあるらしく、そのためのサポート体制づくりが必要になっていた。またこの先父の病状が悪化した場合のことも想定して、父にやや長いメールをしたためて送った。 それから大学の課題制作のため、丸の内にあるエプソンのプロラボで写真のプリント作業を2時間ほど行う。写真のプリント作業は、没頭していると時

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        • 7 weeks, and the absence
          19本
        • 好きなように働く。
          11本
        • 人事部勤務ワーママが書く保活ガイド
          5本

        記事

          7 weeks #17

          2020.08.15 sat 11:00 今日は私が一時退院中の父のサポートを担当する日になっているので、父宅へ1人で向かう。子どもたちは夫と家で留守番だ。 食欲のない父にも食べやすいようにと、昨日のうちに買っておいたスープ類と、水分補給に良いかと思い、ソルティライチベース(カルピスのように好きな濃さに割って飲むタイプ)を持参した。 インターホンを押すと父が出て、オートロックを開けてくれる。しかし部屋に入ると、父はまたベッドに戻って休んでいた。「どうですか」と声をかけると

          7 weeks #16

          2020.08.13 thu 10:00 父から、一時退院確定のメール。すぐに続けて、正午ごろに病院に来てほしい旨の連絡があった。妹とM氏が迎えに行ってくれることになっている。私には今日は重要な用事があるのだ。 11:00 夫とともに、少し早い昼食に、近くの鰻屋さんで鰻を食べる。人気のある老舗で、開店時間の11時を少し過ぎて店に入ると、テーブル席はすでに埋まっており、カウンターに通される。鰻屋で食べる鰻はやはり美味しい。それから近所のモール内のカフェで食後のコーヒーを飲む

          7 weeks #15

          2020.08.12 wed 9:00 江東豊洲病院からの郵便物が私の自宅に届く。開封すると、7月分の入院費の請求書だった。父が私宛に送るように病院に依頼したのだろうが、念のため確認のメールを入れると、程なく返信があった。今後もそのようにしたいとのこと。確かに、父が自力で支払えなくなった場合には私が支払うことになるのだった。金額は225,000円ほど。手術らしい手術もしておらず、高額療養費も適用しているのに1ヶ月でこの金額なのだと覚悟した。 10:00 主治医のM医師から

          7 weeks #14

          2020.08.11 tue 11:30 父からメール。今日の検査結果を受けて週末に一時退院ができることになったという。退院日は13日の木曜日(検査結果次第では14日にずれ込むかも)とのことだった。再入院は17日(月)とある(なるべく早い方が良いとのこと)。ほんの数日の退院だが、父にとっては自分の家に戻れる貴重な時間になる。 まずは退院前に、リクライニングベッドの搬入をする必要が合った。それから退院中の父を1人にしておくわけにもいかないので、退院期間中のサポートの体制を組

          7 weeks #13

          2020.08.10 mon 7:30 父からメール。昨晩は入院以来一番落ち着いて眠れたとあった。血液検査の結果にも改善の兆しとのこと。良かった。でも私は自分の役割を心得ているので、一喜一憂はしない。 それに続けて、意外な内容が書かれていた。一時退院の日程候補をもらったという。一時退院?それは抗がん剤を2クール終えた後のCT検査の結果次第という話ではなかったか。 8/11(火)の検査結果を見て、 ・結果が良ければ、その週末(8/15-16あたり)に退院、8/18 2回目

          7 weeks #12

          2020.08.07 fri 7:30 父からメール。 お誕生日㊗️おめでとう🎉あと1年で大台かい⁉︎ ともかく、これからも楽しく有意義な人生をおくってくださいな! で、恒例のものはあるかな? では、まず今日一日を大切に‼︎ 「恒例のもの」は誕生日のプレゼントのこと。父ときたら、成人して結婚してこどもまでいる娘にも毎年誕生日ごとに何か欲しいものはないかと聞いてくるのだった(毎度きっちり品を指定する私も私だが)。 でも今年は意味が違った。おそらくこれが、父に祝ってもらう

          7 weeks #11

          2020.08.03 mon 17:00 父からひとつ朗報。この日実施した頭部MRIの結果、脳への転移は認められなかったとのこと。前回の医師からの説明で、もし脳転移があれば重大なリスクとなり、放射線治療を行う可能性があるということ、しかし肺の抗がん剤治療と同時に行うのは危険なため、交互に行うなど、バランスをとりながら進める必要があるということを聞かされていた。進行の早いがんを抱えている父にとっては難題になる。現時点でその心配をしなくて良いのは、間違いなくいいニュースだった。

          7 weeks #10

          2020.07.30 thu 16:30 3日目の抗がん剤投与が完了したと、父から報告メール。今は栄養補給の点滴を受けている最中だ、とも。今後の効果に期待しているとあった。そして2時間後に迫った山下達郎の配信ライブが楽しみだ、と。 (このとき聞き流していたが、栄養補給の点滴を受けているということは、この日あたりから食事があまり取れていなかったと推測できる) 19:30 我が家もライブ視聴の準備に入る。夕食は作らず調達。お酒に合うものを選んだら、フェス飯みたいになった。正し

          7 weeks #9

          2020.07.29 wed 9:00 前日に届いた山下達郎の配信ライブのアクセス情報を、夜のうちに送っておいたら、父は早速ログインを試みてうまくいったようで、ログイン通知メールが届いてきた。ちゃんとログインできたんだねとメールする。 10:30 父からの返信。今朝も体調に変わりなく、今日はエトポシドのみの投与とのこと。これは転移を防ぐ目的の薬だとあった。まったく、がん患者のうちでこれほどひとつひとつの治療の意味を自分なりに咀嚼し理解して臨んでいる人が一体どれだけいるのだ

          7 weeks #8

          2020.07.28 tue 12:30 父から、抗がん剤投与開始の連絡メール。父には3種類の抗がん剤が投与されることになっていて、今日はまずアテゾリズマブという新薬の投与を受けているとあった。アテゾリズマブは免疫チェックポイント阻害薬の1種で、免疫細胞が本来の役割を発揮してがん細胞を攻撃できるようにするというもの。 ※この手記の執筆にあたり、改めて免疫チェックポイント阻害薬の仕組みについて調べたところ、下記の記事が分かりやすかったので引用しておく。 参考:ステージ4の

          7 weeks #7

          2020.07.27 mon 10:30 父に代わって、医療保険の給付金申請について保険会社とやりとりする。M氏が問い合わせを試みてくれたようだが、保険会社は親族の問い合わせしか受け付けないとのこと。フリーダイヤルのコールセンターにかけるとオペレーターに繋がる。申請用の書類を父の病室宛に郵送してもらうように手配した。その旨を父にメールで連絡する。ありがとう、がん保険に入っておいてよかった、と返信があった。 配信ライブ視聴用に手配したWiFiルーターも先週のうちにレターパック

          7 weeks #6

          2020.07.22 wed 9:00 昨晩からやりとりが続いている父とのメール。点滴ルートを確保するためのポートの埋め込み手術が昨日完了したとあった。右上腕につけたということだった。腕が無理な場合は腰につけることになるが、腰からの点滴は何かと面倒なので、腕に付けられて良かったと言う。腕にせよ腰にせよ、身体に点滴用のポートを埋め込むなんてまるでSFだが、フィクションではなく2020年の医療現場で実用化されているサイエンスだ。私たちはすごい時代に生きている。 年金を受給繰り