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【酒処ユイじょり】ママンの肉じゃが、太巻き、即興ますの寿司

週末限定、酒処ユイじょり。

さて、先週末の酒処で納豆巻き&かっぱ巻きを作ったところ、納豆巻きを避けてかっぱ巻きを平らげた固定客のOtto氏が、「コレじゃなくてFutomakiが食べたい」とのたもうていた。

リクエストは基本、全てお受けする我が酒処。今日の目玉は太巻きに決定。ということで、太巻きの具にするために、大切にちょこちょこと使っていた干し椎茸を残り全部、前日のベルヴィル〜サン・マルタン運河〜マレ〜バスティーユのロング散歩に出発する前に水に戻していた。

しかし、久しぶりのロングウォーキングで疲れてしまったので、酒処を開店できなかったのはすでに記載したとおり。1日遅れで開店することにした。

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台所で、いまかいまかと出番を待つ椎茸たち

太巻きだけじゃ寂しいので、何かもうひとつお寿司っぽいものを作りたいところ。思い出したのは、@ももりゅうさんのこちらの記事。

富山の美味しいものにあふれた投稿で、旦那さまがこんなにお土産を買ってきてくださるなんて凄すぎる!!と食い入るように見てしまったのだが、お土産のひとつに「ますの寿司」が話題に上がっていた。

そのとき咄嗟に色々と過去の思い出が蘇り、ついでにカレンダー兼メモ帳に書き殴ったのだ。「ますの寿司、つくる」。

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父が富山に出張にいくと、昆布かまぼこと共に必ず買ってきてくれたこの「ますの寿司」。

それでけでない。7、8年前に、大学の友人Mちゃんの結婚式の2次会で、私はグループ幹事のひとりを務めたのだが、メインに何か面白いサプライズを!ということで、皆で捻り出したのが、新郎の出身地富山県にちなんだ、「ます寿司カット」。

生でなく石鹸にして、参加者のお土産にもできればいいねということで、ひとりの情熱溢れる優秀な幹事が全国の石鹸工房を探し、ようやく実現したおそらく世界初の代物。それが、こちら。直径50センチの超特大ますずし石鹸!

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腰が抜けるほど素晴らしい出来だった。

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新郎新婦のカット後はひたすら裏で配布用にカット&ラッピングをしていたのだが、サプライズは大成功。とても喜んでくれてこちらも本当にうれしかった。

こんな思い出たちが走馬灯のように蘇った。
ここに笹の葉はないけれど、フランスはサーモンとともにマスもよく食べられる魚のひとつなのでスーパーで簡単に手に入る。ということで、これに似たもの、作ろう。

これで2品決まった。

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冷たいものばかりなので、何か焼き物とか煮物っぽいものでも作ろうかなあと思っていた矢先、以前アジア食材店でしらたきを発見して購入していたことを思い出した。買ったときは急に寒くなったときだったので、おでんか何かにしようとでも考えていたのだろう。

煮物×しらたきといえば、おふくろの味と言われて久しい「肉じゃが」だ。

正直いうと、日本の甘辛い肉じゃがが、私はイマイチ好きじゃない。それだけで主食になるわけじゃないし、かと言ってこれだけで白米のおかずにするには甘すぎるので、位置付けがイマイチよくわからず。

さらに我が家の食生活では、日本では当たり前の、お茶碗で白米、味噌汁、副菜数品にメインのおかずといった食べ方をほぼしないため、さらに遠のく。バゲットと合わせるのも考えられないし。

ということで、私は肉じゃがをほぼ作ったことがない。目の前に同じ材料があれば、カレーかシチューにしちゃおうという人で、彼此5年以上作っていないと思われる。

ちなみに、肉×じゃがの煮込みなら、我が家的にはこの組み合わせが一番ということで、過去にこんな記事を書いたことがある。これは主食になるし、おすすめ。

ネットでレシピを検索しても、きっと「我が家の肉じゃが」系がどっさりと出てきて、そこからよさげなものを見つけるのも骨が折れる。そこで、一番身近な我が母に「肉じゃがってどう作る?」とLINEで聞いてみた。

ゴマ油で肉炒めて芋や玉ねぎも炒める。
水入れて砂糖先に入れてしらたきたして煮込む。
仕上げに醤油と酒で整える!って感じ?みりんも最後にね。(原文ママ)

すごい、このシンプルな3行に全てが凝縮されている。強すぎる母。

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さて、ここまできて、ようやく今日のおしながきはこちら。

・太巻き
・洋風版ますの寿司
・ママンの肉じゃが
・もはや定番、ジーマーミー豆腐(まだある)
・冷やしトマト

夕方、肉じゃがから仕込んでおく。母の3行レシピ通りに進めていこう。

ちなみにお肉はギュー(牛)とブー(豚)どちらですか?と母に尋ねたところ、うちはブーが多いねと。関西はギューで関東以北はブーっぽいよと豆知識まで教えてくれた。おふくろの味も地域によって違うのねえ。

具はシンプルにこちら。あまったらリメイクすればいいやと思い、じゃがいもは5個、にんじん2個、たまねぎ1個、肉200gくらい。少なめにみて4人分はありそう。

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まずごま油をたっぷり引いて、豚肉を炒め、火がとおってきたらたまねぎを加えてさらに炒める。

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じゃがいもとにんじんも加えて炒める。ここまでは完全にカレー。

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母レシピ2行目「水入れて砂糖先に入れてしらたきたして煮込」に入る。水のかわりにしいたけの戻し汁があるから、こちらで煮込むことにした。砂糖を大さじ3くらい入れて、しらたきを入れて蓋をして15分ほど煮込む。

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15分後、醤油大さじ2と酒大さじ1、みりん大さじ1程度を加えて、さらに煮込み、完成。

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ここまできたら、肉じゃがには出番までおやすみいただき、次の作業に。コンロ一つなので順序よくいくために、頭フル稼働。

まずは太巻きの具の準備をしておかなくては。しいたけは薄切りにして、砂糖と醤油と酒みりんで甘めに煮付ける。

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卵はだし巻き卵でなく、砂糖と塩だけの甘めの卵焼きに。卵は3つ使用。巻き終えたら、巻きすで形を固定しておく。

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ここまでできたら、鍋でお米を炊く。お米を炊いている間に、きゅうりを切ったり、たまごを切ったり、ます寿司の準備をしたり。

ます寿司で本日使うのは、スーパーに売っているなんてことのないスモークマス。ケチって2枚しか入っていないものを購入したので、きっと表面積が足りなくなると思い、アボカドも予備として準備した。これらを使って、ちょっぴり洋風なますの寿司にしてみよう。

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プリンを作るときの型がちょうどよさそうなので、型にラップをしいて、レモン汁をまぶしたアボカド(4分の3個)を外側にきれいに並べる。

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マスをその上にのせる。アボカドがあってよかった、案の定、2枚じゃ全部覆えなかった。

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私の料理は完全に即興型なので、作っているうちに閃くとどんどん足していってしまう。この後、マスの上にディルを散らして、さらに松の実を軽く煎って酢飯に混ぜ込んだ。写真がなぜか撮れていないのだけど(涙)

その松の実入り酢飯をアボカド&マス&ディルの上に敷き詰めて、あとはひっくり返すのを待つのみ。

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お次は太巻き。本日の具は、卵、きゅうり、カニカマ、しいたけの甘煮。これだけじゃ何かものたりないなと思ってまた即興。常備してある自家製シャケフレーク、こちらのフレークにマヨをちょいと入れて太巻きの具にすることにした。ついでにディルも。こちら1本目。

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こちら2本目。米が茶色いのはおこげです。鍋で炊くとできてしまうやつ。

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巻いて、少し置いて、切ったあとがこちら。お米が少なかったのでケチケチ使っていたら、かなり具が多い。そして卵の主張(笑)

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即興オリジナルますの寿司もひっくり返してみよう。あらよっと。

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おっなかなかいいんじゃないの?ラップを外してみよう。

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ちょっと崩れたけど、なかなかに悪くない仕上がり。本物は側面もマスで覆われてるような気がするけど、まあオリジナルということで・・・。

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最後に、肉じゃがを温めて、サヤエンドウを加えたら、完成。

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なかなかの仕上がりではなかろうか。味見したけど、ほのかに香るごま油がいいかんじ。

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結構仕事量が多いように見えつつ、意外に早く用意ができて、20時には酒処を開店することができた。ちなみにいつも開店は21時を大体まわっており、もはや深夜食堂系だ。

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ジーマーミーは私オンリーだけど、固定客Otto氏、太巻きもなんちゃってますの寿司も、さらには肉じゃがの白滝まで全部ぱくぱく食べてくれた。今回は大成功。

おふくろの味に大体忠実に作った肉じゃが、こういう感じでつまみの一部にするといいのかも。
そして今回の肉じゃが、じゃがいもは少し小ぶりなCharlotte(シャルロット)という品種を使用。煮崩れないのが特徴らしく、全然崩れていないけど中はホクホクだ。じゃがいもにうるさいOtto氏も、シャルロット使用を褒めてくれた。

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ます寿司はレモンを絞って、いただく。見た目も味も大体サーモンだからアボカドが合う。松の実の香ばしさも悪くない。

細巻→太巻きときて、さすがに寿司は握れないからスキップして次は手巻きかちらしかな?

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本日の締めは、散歩中に見つけたフレンチビール1664(通称:セーズ)の広告。
BIO市場がどんどん伸びるフランス。アサヒ的な大手のビールも、BIO展開し始めている模様。

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