【日本一周 京都・滋賀編31】 徒歩より彦根城の国宝天守に詣でけり
・ひこにゃん一本柱 筆者:明石
彦根駅に着くころには2人とも満身創痍だった。わずかに残ったHPを切り崩しながら、重いリュックを背負って遠くに見える城をとぼとぼ目指した。(今考えると駅のロッカーにでも預ければよかったなぁ)
滋賀県護國神社の境内を通ってショートカットし、城壁によって教習所のクランクみたいにうねる道をされるがままに歩いていく。
受付でチケットを買うと、脇の彦根城博物館の方からなにやら音楽が聞こえてきた。旅の初日だったら様子を見に行ったかもしれないけど、最終日とあって暗黙の了解で無視した。ティファニーのステーキは美味しかったけど、それだけじゃ疲れはとれないものだなぁ。
ティファニーについては下の記事に書いてあります!
天守閣のある広場への階段はそれほど急には見えないのだけれど、基本的にすべての地面に傾斜がついているから予想以上に体力を持っていかれる。一番上までたどり着くと、天守閣の前のベンチで長めに一休み。
裏手の公園を歩いて琵琶湖を見たりして、ようやく天守閣に登る気概が出てきたところですかさず入城した。
(沖島については、下の記事に2人の視点から書いてあります!)
明石視点↓
尾道視点↓
やはり天守閣内部の階段は、うっかり落ちようもんなら肋骨の2、3本は諦めなければならないほど急で、どでかいリュックサックでのこのこやってきたことを後悔した。でも、切妻破風の屋根裏を利用した小部屋とか、眼下に広がる琵琶湖とか、登ったことで見られたものもあったから結果とんとんといたしましょう。
それにしても、彦根城はひこにゃんの名前ばっかりが一人歩きしているせいで期待値が膨らんでいたけど、実物はそこまで大きなものではなかった。築城された山だとか堀を含めればまあまあの面積にはなるけど、天守だけの規模でいったら松本城とかの方がよほど大きい。土地の利を生かしたために、建築そのものはこじんまりしていた。
彦根城から降りてきた後は、じゃんけんで負けた方が彦根駅まで相手のリュックも持つという小学生以来の遊びに興じた。結果、僕は敗北し、尾道のリュックも持つことになってしまった。でもまぁ、ただなんの遊びもなく駅まで歩くよりはよっぽど短い時間に感じられて楽だった、、、という負け惜しみ。
次は瀬田駅の近くにあるおふろcaféに行くため、時折街で見かける「乗車券が割安で買える自動券売機」で、彦根〜瀬田間の切符を買った。実物の切符を買うことで、瀬田駅ではハンコを押してもらうことで思い出に持って帰れるという目論見である。
電車移動45分。
瀬田駅で出るときになって気づいたのだが、彦根駅に入場するときに、いつもの癖でパスモを使って入ってしまったらしい。なんてこった。みどりの窓口で事情を説明したらあらかじめ買った切符での支払いに変更してくれたけど、もうひとつついでに持って帰りたいからハンコにして欲しいとは頼み辛くて、切符を持ち帰る夢は叶わなかった。とほほ。
・城に来た。城があったから。 筆者:尾道
「いつになったら天守閣に着くんだよ!」
旅も終わりが見えてきたこのタイミング、「有名だから足を運んでおこう」という惰性的なモチベーションで訪れたここ彦根城は、想像を優に超える敷地を有し、天守閣を目指す我々の体力と気力を容赦なく吸い取ってくる...
思い返せば、堀に入る時点から普通の城とは"わけ"が違っていた。
重たいリュックを背負い、彦根駅から城へ向かってのろのろ歩いていると(まずここまでで相当な距離)、いつの間にか堀で囲まれた道に出ていた。我々の横には車がビュンビュンと走りぬける。信じられないことに、彦根城の堀は内側に道路が通るほど広いのだ。すげぇや。
やっとの思いで料金場にたどり着いてからも、まだまだ道は続く。疲労で口数が減るなか、幅広な石段をひたすら上り続けた。駅のロッカーにリュックを預けてくればよかった、と後悔の念がじわじわと込み上げた。
天守閣に着くころには、2人とも満身創痍だった。当記事を書く今、当時の写真をいくつか見返しているが、どれも目が笑っていない。そもそも城に興味があるから訪れたのではなく、動線上に城があったから訪れたのだ。それに加えて、疲労状態ともなれば、写真の死魚目の説明は簡単につく。
ここでも、今まで訪れた他の観光地と同様に、「ここに来た証拠写真」を形式的に撮りあさるのだった。
・メンバー
明石、尾道
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