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【文学フリマ京都8】 出店レポ! 準備や設営の参考にしてね!【文フリ】

*Kindle Unlimitedでもお読みいただけます!

「文学フリマ京都8」にサークル参加してきたので、簡単にレポートを書きます!
同人誌イベントの準備や設営の1例として、参考になれば幸いです。

われわれは「遊学」というサークル名で、文学フリマに初出店しました。

(このレポートを書いている「しぶたに」は、別の団体で、文学フリマへのサークル参加経験(10回近く)がありましたが、長いブランクもあり、また以前所属の団体と今回とではかなり性質も異なっていたので、今回は「久しぶり」であると同時に「初めての経験」という感覚でした。)

前日譚

われわれのサークルでは、「印刷所にお願いした本」と、「コピー本」(家庭用コピー機などで印刷した紙を自分たちで綴じたもの)とを、どちらも出品しました。

印刷所にお願いした本はイベント数日前に届いていたので、大きなトラブルはなし。

他方、コピー本の印刷&製本は、すぐ終わるだろうという予想に反し、結局てんやわんやで、前日は文化祭前夜の様相を呈しておりました。

コピー本のホチキス止めには、マックスの「ホッチくる」を使用しました。
「これなら手軽に中綴じできる!しかもホッチくるは安い!」ということでアイディアは良かったのですが、ホチキス止め担当のメンバー曰く「やっぱり業務用のでかい中綴じ用ホッチキスのほうが楽」とのこと。

一応、ツイキャスで宣伝とかもしました

.。oO(果たしてリスナーの中に京都近郊の方がいるのか?)

就寝直前、設営リハーサル

文学フリマの規約なども読み直しながら、

「重要な本を端に置きすぎると隣のブースと干渉してしまう??」

「机の端にポスタースタンドがあると危ない??」

などなどシミュレーションしつつ、メンバー全員で難しいパズルを解く……。

ちなみに、企画段階で「バルーンを飾ろう!」という意見も出ましたが、イベントの規約で禁止されていたので却下となりました(ルールは非常に親切に細かく書いてあるので、みんなちゃんと読もう!!)。

設営グッズを荷造りし終え、各自の寝床へ……。

当日朝

本をスーツケースに詰めて、いざ出発。
普段は使わない地下鉄のエレベータなどに助けられ(乗り換え時も含む)、バリアフリーに感謝。

ちなみに、スーツケースで本を運ぶ場合には、厳重に何かでくるむなりして、傷がつかないように運ぶことをおすすめします。
案外、端が折れたり汚れたりします。

スーツケースが開かない事件

10時半ごろ会場に着き、さてスーツケースから本を取り出そう、としたところ……

「鍵がない!」 

大騒ぎに。

「鍵がない!! 昨日受け取ったはずなのに!!
寝巻きに入れたかも!!」
 

もしこのままスーツケースが開かなければ

「スーツケースが開かないので、新刊はありません」

と書かれた段ボールの切れ端だけが並ぶことになってしまう……

イメージ図

結局、問題のスーツケースは、ぼく(しぶたに)のスーツケースでした。

はじめから鍵(キー)など存在せず、単に3桁の数字を覚えるダイヤル式だったのです。

鍵は、頭の中にありました。

問題となっているのがしぶたにのスーツケースだともっと早く気づいていれば、騒ぎはそもそも起きなかったのですが……。

みなさんも気をつけましょう(何を?)。

いよいよ設営

布を敷く

ユザワヤで購入したサテンの布(90cm×130cm)

城を建てる

高さを出すための台として、ランドリーラックを使いました。

以前参加していた別のサークルでは、金属製のキッチンラックを使っていたのですが、
プラスチック製のランドリーラックだと、より柔らかくて安全な感じがしました(気持ちの問題かも……)。

まずランドリーラックの上に100均のアクリルスタンドを乗せ、その上に見本誌を乗せます。

穴が大きくて落ちそうだったので、
スケッチブックから破いた紙を下敷きに

ちなみに上の写真のアクリルスタンドは、本が乗る平らな部分が小さく、何度も滑り落ちてしまったので、次回は別の方法を考えます。

ランドリーラックでも、キッチンラックでも良いのですが、
とにかくこの形の台があると、単に高さが出せるというだけでなく、ブースの面積を二重に使えるので重宝します。

こんな感じ。

上に見本を置き、下に金庫や在庫などを置いて使いました

お品書きを設置する

前日にコンビニで印刷したA3ポスター。

このポスターとスタンドを、紙袋に入れて運び(この2つが最もでかい荷物でした)、現地で設置。

こんな感じで設営完了!

イベント後の反省会では、手前に垂らした黒い短冊について「横書きのほうが良かったのでは?」という意見が出ました。

ちなみにこの短冊、前日にコンビニで白黒印刷したのですが、黒地に白文字がくっきり印刷されて非常に良かった。
黒地に白文字のプリントは、ご家庭のプリンターよりもコンビニのほうが安定感があるような気がします。

おにぎり売り切れ事件

われわれのサークルは3人体制でしたが、
うち2人が設営準備、最後の1人が昼すぎから合流という手はずでした。

万が一、重大な忘れ物などがあった場合に、最後の1人が持ってくることなどを想定してのことです。

ついでとして、(荷物が少なく身軽な)最後の1人に、昼食を買ってきてもらったのですが……。

出発地付近のコンビニにおにぎりが1つしか売っておらず(これは偶然)

会場近くのコンビニに寄ったところ、おにぎりは売り切れ(これは必然)

おにぎりを要求していたメンバーは悲鳴をあげました。

しぶたにはパンをお願いしていたので事なきを得ました。

持っていって良かったもの

すでに触れた「敷布」「ラック」「ポスタースタンド」などの設営グッズは省略します。
(「どんなんだっけ?」って人は上のほうの写真を見てね)

ハンカチ置き(本立てとして)

100均のハンカチ置きが、コピー本を並べて置くのに使えました。

厚みがない本に限りますが、「絶対に倒れない」という点において、ブックスタンドやミニイーゼルよりも安心感が強い。

ハンカチ置きに並べたコピー本、前方から

本の受け渡しの記録をする紙(&バインダー)

現地は紙媒体が便利

「本を渡した/お金を受け取った」の指差し確認にも使えます。
「そんなの煩雑すぎる!」という意見も出ましたが、ぼく(しぶたに)はこれがないと大混乱に陥るので、お願いを通してもらいました。

正の字でやると、「さっきの書いたっけ?」になるのです。ぼくだけか??

売り子を何人かで交代する場合に、「◯◯さん買いに来た?」とかの確認にも使えるかもしれません。

打ち上げで、パラパラめくりながらおしゃべりできたのが楽しかった。

時計

卓上に置いておくと、スマホをいちいち取り出して確認しなくて良いので、とても楽でした。

前述の「本の受け渡しの記録をする紙」に時刻も書いておいたので、あとから「この時間帯は人が多かったなあ」とかの振り返りにも使えました。

シール

小学生が持ち物に貼るような「無地のシール」を持っていきましたが、これが案外、役立ちました。

見本誌に、「ご自由にお読みください」と書いて貼ったりなど、現地に行ってから「これも書けば良かった!」と気づくことが多かったので、その場でさっと書いて貼れるシールは便利でした。

あると安心、無地のシール

金庫

ちょっと仰々しいかな? と思いましたが、「金庫を開ける、お金を入れる、お釣りを出す、金庫を閉める」というリズムができて、混乱が少なくなったので、しぶたにはわりと満足でした。

ちなみに、「持っていって良かったもの」の中に「お釣り」とか入れてませんが、当然お釣りは要るよ(この注釈いる?)。

カルトン

よくお店のレジとかにある、水色でもしゃもしゃしてる……あの……
これだよこれ!

セロテープ・はさみ

持って行きさえすれば、「あるのが当たり前」になるので影が薄いのですが、忘れたときに意外としんどいのがこの「セロテープ・はさみ」です。
昔、所属していたサークルでは、「こんなとき、セロテープがあれば…」で何度も苦しみました。

予備の手さげ

最初しばらく自分のブースにいたこともあり、現地で手さげ袋を入手できなかったので、自分が本を買い回るのに予備の手さげが使えて良かったです。

折りたたみのゴミ箱

ゴミは出ないと思っていても意外と出ます。あると便利。
ちゃんと持ち帰ります。

持っていけば良かったもの

ネームペン(油性ペン)

前日の時点で、なぜかメンバーは誰もネームペン(油性ペン)を持っておらず、
「まあいっか〜」
となっていたのですが、やっぱりあれば良かった。
前述のシールの文字も、ボールペンで書いたのですが、やはり油性ペンの太文字が欲しかった……。

ふせん

シールのように永続的に貼るのではなく、ちょっと台の端に貼ってPOP代わりにしたり、という使い方ができたかも。
見本誌にも、文章が変わるページにふせんを立てておく、という使い方もできたかも。

POP

ふせんでも、小さなPOPスタンドでもいいのですが、本の内容を視覚的に伝えるようなPOPを用意すれば良かった。
現地で何か思いつけば書こうと思っていたのですが、今回はそこまで手が回らず。

持っていったけど今回は特に使わなかったもの

白紙

なにかに使うかな、と思ったのですが、前述「本の受け渡しの記録をする紙」に大体のことは書けたので、今回は使いませんでした。
とはいえ、不測の事態に、何らかの案内を書いたりする必要は生じると思うので、何枚か持っておいて損はない気がします。

値札立て

何かに使えるかなと思って小さな値札立てをいくつかカバンに入れていましたが、特に使用せず。
特に邪魔にもならなかったので、それはそれでいいかな(使うときには使うので)。

「何の本か」をどうわかりやすく見せるかが課題

われわれのサークルの今回の目玉は、この『アポロ1』という本でした。

この『アポロ1』、装丁は非常に美しいのですが(自画自賛)、1つ重大な短所があります。

それは、「表紙から中身が想像できない」こと。

小説なのか詩歌なのか? 何もわからない。

ちなみに、中身は「人文書を紹介する対談をまとめた本」です。

「表紙から中身が想像できない」問題は、事前にも指摘が挙がっていたのですが、結局うまい解決はできず。

一応、内容を示すシールを見本誌に貼ったり、現地で応急処置のような対処をしたのですが、次回はなにかうまい方法を考えます。

感想

ごく普通の感想になってしまいますが、たくさんの人がブースを訪れてくださり、本を手に取ってくださり、とても嬉しかったです。

東京に住んでいたころからの知り合いの方や、京都で新たに知り合った友達などが買いに来てくれたのも嬉しかった。感謝です。

サークルは初参加、しぶたに個人としても5年ぶりのサークル参加でしたが、やっぱり楽しいなあという感想です。

今回は、3人でのサークル参加でしたが、ブースを訪れた方とのコミュニケーションの取り方も文字通り三者三様であり、そのちがいが面白かったです。

どれが正しいということもなく、それぞれの良さがあるのだと思います。奥が深い。

人とのコミュニケーションがあり、「このテーマの本、手に取ってくれるのか!」という新鮮な驚きがあり、とても楽しい1日でした。

そういえば特にびっくりしたのが、「ツイキャスを見ました」という方が来てくださったことです。
ありがとうございます。
何でもやってみるものだ。。。

おまけ:当日しぶたにが入手した本たち

(7〜8年前に東京の文学フリマで立ち読みだけして買い損ね、あとで「やっぱり買っておけば良かった……」と後悔していた、阪大SF研の『本当はこのループ作品がすごい!』が最近「復刊」したそうで、それを入手できたのがハッピーでした。)

別のメンバー(室長)の出店レポはこちら

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