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2021年の私的今年の5冊

2021年の私的今年の5冊

 今年のベストはやはりコロナ関連のこの本。

『新型コロナ データで迫るその姿: エビデンスに基づき理解する』

 春に出た本ながらこの時点でファクターXなどの様々な要因から世界各国の感染状況を考察し、コロナの姿を炙り出します。

 2冊目は性教育ブームの中で一番のこの本。

『子どもと性の話、はじめませんか? からだ・性・防犯・ネットリテラシーの「伝え方」』

  性教育の姿勢、考え方からこんな

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私的2020年今年の10冊+1

私的2020年今年の10冊+1

 毎年やっております今年の10冊+1。
 ルールはなるべく今年出た本(もしくは昨年末)で今年という年を象徴した本から漫画を含む11冊を選ぶこと。
 ちなみに去年はこちら。

 今年のベストはこの一冊。

『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』

 今年ブームを巻き起こしたしたブルシットジョブ! なぜ給料がいいのに働いている本人がクソどうでもいい!と絶望してしまうような仕事が生まれてし

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私的流行語大賞2020

私的流行語大賞2020

 毎年決めてる(はず)の私的流行語大賞。と書きながら去年は決め忘れててたっぽい。

 本家ユーキャンの新語・流行語大賞2020は「3密」に決定だそうですが、そんなことには一ミリも忖度せず私的に2020を象徴する言葉を選出します。ちなみに3密の密は密閉、密閉・密集・密接だそうです。

 私が選ぶ今年の流行語大賞はもちろん

『ブルシットジョブ』 ブルシットジョブ(BSJ)とはアメリカの文化人類学者デ

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一冊の本8月号の藤田孝典氏のブルシット・ジョブ随筆への抗議

一冊の本8月号の藤田孝典氏のブルシット・ジョブ随筆への抗議

 ブルシットファンとして見逃すことのできない事案が発生した。朝日新聞社のPR雑誌『一冊の本』8月号の藤田孝典氏のブルシットジョブの随筆が著者のデヴィッド・グレーバーの主張と真逆ともいえる結論になっているのだ。
 すぐさま私は朝日新聞社に以下の抗議文をメールで送った。

『一冊の本8月号巻頭随筆『オンライン階級と仮想労働に分断される日本』への抗議と質問』

 表題の藤田孝典氏の随筆について大きく疑問

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休校中にお勧めの読み応えある小説

休校中にお勧めの読み応えある小説

 休校が続いてますが、こんな時こそぜひ読書を!ということでお勧めの本を紹介。前回は軽くて面白いものを紹介したので、今回は読み応えのある小説編です。
 ちなみに前回はこちら。

 選考基準は中学生くらいをターゲットにどんどん読み進めていけそうな、それでいて長い小説。あまり中高生に知られてないものから選んでみました。

『オウエンのために祈りを』 生まれつき極端に小さな体と奇妙な声の親友オウエン・ミー

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休校中にお勧めのおもしろ本

休校中にお勧めのおもしろ本

 全国のほとんどの学校が休校中ですが、こんな時こそぜひ読書を!ということでお勧めの本を紹介。といっても読書なんて固くてイヤという人も多いかもしれないので、今回は読んでて面白い。でも何だか深い3冊を紹介。
 3冊ともだいたいの図書館に置いてあるけっこうメジャーな本です。今は図書館も中で読書等はできませんが、予約した本を受け取ることができますので休校中は市町村の図書館をぜひ活用ください。本の予約はネッ

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私的2019年今年の10冊+1

私的2019年今年の10冊+1

 毎年やっております今年の10冊+1。ちなみに去年はこちら。

 2019年のベストはこれ!
『グレタ たったひとりのストライキ』
 この本というよりグレタ・トゥーンベリの活動そのものが世界に与えたインパクトを考えると今年はこれしかない。多くの人がこの本を通してさらにグレタを知ってほしい。

 『#KuToo(クートゥー): 靴から考える本気のフェミニズム』
 日本でのムーブメントとしてはこれ。ク

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終戦記念日に読みたい昭和を振り返る3冊

終戦記念日に読みたい昭和を振り返る3冊

 終戦記念日の今日だからこそ昭和、特に戦前から戦後を振り返る3冊の本を紹介。

『昭和天皇は何と戦っていたのか 『実録』で読む87年の生涯』
 数年前に発売された昭和天皇実録。それを基に昭和天皇が何を考えていたのかを振り返る一冊です。
 戦争を止めたかった昭和天皇が軍部のクーデターを警戒し思うように動けなかったこと、戦後何十年と経っても戦争を止められなかったことが大きな後悔としてずっと昭和天皇の心

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私的2018年今年の10冊+1

私的2018年今年の10冊+1

noteでは初めてですが、毎年やってる今年の10冊+1。ちなみに去年はこうなってます。

 選考基準はなるべく今年出た本で面白さだけでなく今を象徴しているものを選んでいます。
 ブクログの本棚からは個別レビューが見れます。

 まず、今年のベスト1は『象徴天皇の旅: 平成に築かれた国民との絆 』。
 巡幸や被災地の慰問で国民と直に接する機会を多く持ち、太平洋戦争の関わりのある地も数多く訪れた今上天

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ゲンロン8にもう1ピースを考えてみる

ゲンロン8にもう1ピースを考えてみる

 テレビゲームについての批評を特集した『ゲンロン8』。とにかく良いのである。
 ゲーム20年史などでは「いや、あのゲームの重要性が語られてねぇし」と自分なりのゲーム観から憤る人も多いことだろう。しかし、私はあえてゲームでないものを加えることで、この本の感想としたい。

 そのの1ピースは「イノケン」である。
 イノケンはもちろんゲームクリエイター、飯野賢治のニックネームだが、私が表現したいのは飯野

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『スタンド・バイ・ミー』は映画と原作でテーマが違うという話

『スタンド・バイ・ミー』は映画と原作でテーマが違うという話

 今日、結婚式に行ってきたのですが、新郎新婦ともに映画『スタンド・バイ・ミー』が大好きということで、ケーキが『スタンド・バイ・ミー』を模してつくられていたのですが、もし二人の好きな映画が『エイリアン』とか私の大好きな『ゾンビ』とかだったらどうなるのだろう?と一人でウキウキしておりました。

 子どもの頃の小さな冒険と友情を描いた名作『スタンド・バイ・ミー』ですが、実はこの映画の原作はストーリーがほ

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