妖怪古伝

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妖怪古伝

Podcast「妖怪古伝」を配信しています三毛猫又みい(三毛猫みいの父)です。 このNOTEは配信した妖怪の物語りのシナリオを掲載しているのもです。 毎回ひとつの妖怪を紹介し、その妖怪のオリジナルストーリーを書いています。 Podcast妖怪古伝も聞いてみてくださいね!

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妖怪古伝~短編妖怪話~

#創作大賞2024 #ホラー小説部門 「妖怪古伝」これは江戸の昔から庶民に怖がられながらも、愛されてきた妖怪を毎回1つ取り上げてその妖怪を紹介し、私が勝手に創ったバカバカしい、哀しい、心温まるオリジナルストーリーを書いた妖怪物語です。すべて短いお話しですので、お暇な時に1話ずつ読んでみてください。 03化け草履(ばけぞうり) 日本に伝わる付喪神の一種で、室町時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にも登場する草履の妖怪。 水木しげる氏による妖怪画では、大きな草履に手足が生え、鼻緒

    • エピソード96 般若

      96般若 般若は鬼女として今では使われているが、元はサンス クリット語であり、悟りを開き、真理を認識する最高 の智慧という意味であった。 それが今日のように鬼女の意味で使われるようになっ たのは、能の「葵上(あおいのうえ」の影響である。 元は源氏物語の逸話で、葵の上という光源氏の妻を、 源氏の愛人である六条御息所が、嫉妬から生霊になっ て邪魔をしようとするが、修験者の経文によって撃退 される。その時に六条御息所が、 「ああ恐ろしい。まるで鬼のような般若声」 と言って逃げて

      • エピソード95 化け灯籠

        95化け灯籠 化け灯籠(ばけとうろう)は、栃木県の日光二荒山 (ふたらさん)神社に鎌倉時代に奉納された銅製の灯籠 (唐銅灯籠)の俗称、およびその灯籠にまつわる 怪異譚。 夜になってからこの灯籠に火を入れると、すぐに燃料 の油が尽きて火が消えてしまい、何度やっても同じ結 果だった。 また灯籠を灯すと周りのものが2重に見えたり、灯籠 そのものが様々な姿に変化したともいわれる。 警護の武士たちはこれを怪しみ、毎晩のように刀で斬 りつけた末、灯籠は通常通りになったという。 このた

        • 妖怪古伝がなんとVoicyさんの音声ドラマとして登場しました! よかったらそちらも聞いてみて下さいね

        妖怪古伝~短編妖怪話~

          エピソード94 野槌(のづち)

          94野槌(のづち) 野槌(のづち)は、日本に伝わる妖怪。 外見は蛇のようだが、胴は太く、頭部に口がある以外 は目も鼻もなく、ちょうど柄のない槌(つち)のよう な形をしている。 深山に棲み子ウサギやリスを食べる。 時には人を喰うとされた。 近畿・中部・北陸・四国地方を中心に伝承されている もので、シカを一飲みにする、転がってくる野槌に当 たると死ぬ、 野槌に見つけられただけでも病気を患ったり、高熱を 発して死ぬともいう。 昭和中期から未確認生物として知名度をたかめた ツチ

          エピソード94 野槌(のづち)

          エピソード93 ぬらりひょん

          93ぬらりひょん ぬらりひょんは、日本の妖怪。 一般に瓢箪鯰(ひょうたんなまず)のように掴まえ所 が無い化物であるとされる。 江戸時代に描かれた妖怪絵巻などにその姿が多く確認 できるが、詳細は不明である。 昭和・平成以降の妖怪関連の文献や児童向けの妖怪図 鑑で「ぬらりひょん」は、家の者が忙しくしている夕 方時などにどこからともなく家に入り、茶や煙草を飲 んだり自分の家のようにふるまい、家の者が目撃して も「この人はこの家の主だ」と思ってしまうため、 追い出すことはできない

          エピソード93 ぬらりひょん

          エピソード92 ねぶとり

          92ねぶとり 寝肥、寝惚堕(ねぶとり)は、江戸時代の奇談集 「絵本百物語」にある日本の妖怪の一種。 妖怪というよりは一種の病であったり、戒めであると 言った方が妥当。 「絵本百物語」の挿絵中にある文章によれば、夜に女 性が寝床につくと部屋に入りきらなくなるほどの巨体 となり、大きないびきをかいて寝るものを、寝肥とい うとある。 また、「絵本百物語」の本文によれば、寝肥は女性の 病気の一つであり、寝坊を戒めた言葉ともされる。 奥州で寝肥となった女性が、家に布団が10枚あると

          エピソード92 ねぶとり

          エピソード91 鵺(ぬえ)

          91鵺(ぬえ) 鵺(ぬえ)は、日本で伝承される妖怪である。 「平家物語」などに登場し、猿の顔、狸の胴体、虎の 手足を持ち、尾は蛇。 文献によっては胴体については何も書かれなかったり 胴が虎で描かれてい場合もある。 「平家物語」によると、鵺退治の話は以下のように述 べられている。 平安時代末期、天皇の住む御所・清涼殿に、毎晩のよ うに黒煙と共に不気味な鳴き声が響き渡り恐怖してい た。 遂に天皇は病の身となってしまい、薬や祈祷をもって しても効果はなかった。 側近たちはかつて

          エピソード91 鵺(ぬえ)

          エピソード90 なまはげ

          90なまはげ なまはげは、秋田県の男鹿半島周辺で行われてきた 年中行事、あるいはその行事において、仮面をつけ藁 の衣装をまとった神の使い・来訪神を指す。 なまはげには角があるため、鬼であると誤解されるこ とがあるが、鬼ではない。 なまはげは本来、鬼とは無縁の来訪神であったが、 近代化の過程で鬼と混同され、誤解が解けないまま鬼 の一種に組み込まれ、変容してしまったという説があ る。 冬に囲炉裏にあたっていると手足に「ナモミ」 「アマ」と呼ばれる低温火傷ができることがある。

          エピソード90 なまはげ

          エピソード89 豆腐小僧

          89豆腐小僧 豆腐小僧(とうふこぞう)は豆腐を持っている子供の 姿をした日本の妖怪。 頭に笠をかぶり、盆にのせた豆腐を乗せた姿で描かれ る。 顔は、人間の子供そのままのタイプや、一つ目である タイプなどが見られる。 供の姿で現われる妖怪として草双紙では描かれており 雨の夜などに人間のあとをつけて歩くこともあるが、 特にひどい悪さをしたりはしないと扱われている。 昭和・平成以降の妖怪関連の文献では、雨の夜に現れ 通りかかった人に豆腐を食べるようにすすめるが、食 べると体中に

          エピソード89 豆腐小僧

          エピソード88 天狗

          88天狗 天狗(てんぐ)は、日本の伝承に登場する神や妖怪と もいわれる伝説上の生き物。 一般的に山伏の服装で赤ら顔で鼻が高く、翼があり空 中を飛翔するとされる。 元々天狗という言葉は中国において凶事を知らせる流 星を意味するものだった。 大気圏に突入し、地表近くまで落下した火球はしばし ば空中で爆発し、大音響を発する。 この天体現象を、咆哮して天を駆け降りる犬の姿に見 立てている。 日本では、奈良時代から役小角より行われていた山岳 信仰と合わさって山伏が死後に転生し、魔界

          エピソード88 天狗

          エピソード87 天井なめ

          87天井なめ 天井嘗(てんじょうなめ)は、鳥山石燕の妖怪画集 「百器徒然袋」にある日本の妖怪である。 長い舌をつかってほこりの集った天井をなめる妖怪 であり、天井の板などに発生する「しみ」はこのな めた跡であると解説されている。 天井以外にも柱や壁もなめるとも、天井なめによって つけられたしみは、ときには化け物や恐ろしい表情の 人間の顔に見えるため、寝床でそれを見上げている人 は恐怖に駆られ、ついには発狂して死んだ者もいたと 述べられていることもある。 しかし中には、

          エピソード87 天井なめ

          エピソード86 付喪神

          86付喪神 付喪神(つくもがみ)とは、日本に伝わる、長い年月 を経た道具などに魂が宿ったものであり、人をたぶら かすとされる。 道具は100年という年月を経ると精霊を得てこれに変 化することが出来るという。 「つくも」とは、「百年に一年たらぬ」と 「付喪神絵巻」にあることから「九十九」の(つくも) のことであるとされる。 「付喪神絵巻」に記された物語は次のようなものであ る。 器物は百年経つと精霊を宿し付喪神となるため、人々 は「すすはらい」と称して毎年立春前に古道具を路

          エピソード86 付喪神

          エピソード85 つらら女

          85つらら女 つらら女(つららおんな)は、日本に伝わる民話。 人間の女になったつららの物語で、雪女と混同される 場合が多い。 独身の男が、自分の家の軒下にぶら下がったつららを つつ「このつららのように美しい妻が欲しい」と嘆い ていると、その願いの通り美しい女が現れ、妻にして 欲しいと願う。 この女はつららの化身だったのだが、その結末には諸 説ある。 一つは 女は男と夫婦になったが、なぜか風呂に入るのを嫌が った。 男は無理に勧めて入浴させたが、女は一向に上がって こない。

          エピソード85 つらら女

          エピソード84 土蜘蛛

          84土蜘蛛 土蜘蛛(つちぐも)は、古代の日本においてヤマト 王権・大王(天皇)に恭順しなかった豪族たちを示す 名称であった。 各地に存在しており、単一の勢力の名ではない。 近世以後になって、蜘蛛のすがたの妖怪であると広く みなされるようになった。 「土蜘蛛草紙」では、巨大な蜘蛛の姿で描かれている 源頼光が家来の渡辺綱を連れて京の都の外、北山に赴 くと、空を飛ぶ髑髏に遭遇した。 頼光たちがそれを追うと、古びた屋敷に辿り着き、 様々な妖怪たちが現れて頼光らを苦しめた、 夜明け

          エピソード84 土蜘蛛

          エピソード83 提灯小僧

          83提灯小僧 提灯小僧は、宮城県に伝わる妖怪。その名の通り、 手に提灯を持った少年の姿の妖怪である。 容姿は人間年齢で12、13歳ほどの少年のようだが、 顔は真っ赤で、しばしばホオズキの実の色にたとえ られる。 雨の夜道を人が歩いていると、後ろからこの提灯小僧 が現れて人を追い越し、やがて立ち止まって後ろを振 り返り、その人の方をじっと見つめる。 追い越された人が不審に思いつつ提灯小僧の前を通り 過ぎて歩き続けると、また提灯小僧はその人を追い越 し、立ち止まる。 この行為

          エピソード83 提灯小僧