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エピソード102 真・百鬼夜行 第二夜

真・百鬼夜行 第二夜

特別な力を持つ少年真魚が4体の妖怪達をお供に生まれ育った香川を旅立った次の日、さっそく最初の妖怪が待ち受けていた。

真魚達が大きな川を渡ろうとすると河童が通せんぼしていた。

河童:
まてお前たち!オレはこの川でずっと相撲相手を探していたが誰も相手をしてくれない、やっとお前たちがやって来たんだ。
さあ、オレと勝負だ相撲しないとこの川は渡さないぞ!さあさあ誰が勝負するんだ!!

真魚が他の4人を制して前に立った。
さあ河童と真魚の真剣勝負!勝つのはどっちか?

しかし勝負は一瞬だった!突進してきた河童を真魚は軽々飛び越え、河童の背中を叩いて河童は両手を地面に着けた。

河童:
あ~負けた、負けた。でも、こんなに気持ちのいい負け方は何十年ぶりだろう。さあ、すきに通るがいい。

真魚:
いや河童さんいい勝負でした。
河童さんお願いがあります、僕たちは京の都で暴れている鬼達を懲らしめに行くんだ、あなたの力を借りたい一緒に来てください。

こうして河童は真魚の仲間になり進んで行った。

少し進むと木に何かが巻き付いてもがいている、それはろくろ首だった。

ろくろ首:
助けておくれ~悪い鬼に首をこの木に巻きつけられちゃったんだよ。
あんた助けてくれたらお供するからさ~お願いだよ。

真魚と河童と一反木綿の3人で巻き付いているろくろ首の首をほどいて助け出した。
約束通りろくろ首も仲間になった。

また少し進んで行くと、車輪の真ん中に顔のある化け物がぬかるみにハマって動けないでいた。

輪入道:
お前たち!ここから出してくれ。
ワシは輪入道、ゆうべ居眠りしていたらこのぬかるみにハマっちまったんだ。ワシは手が無いから抜け出せないんだ。

今度は真魚と河童と化け草履が協力して輪入道をぬかるみから出してあげた。
こうして輪入道も真魚のお供に加わった。

また少し真魚達が進んで行くと、前からつむじ風が吹いてきた真魚は何かを感じてとっさに避けた手や足に切り傷が出来ていた。

かまいたち:
ほう、勘のいい奴だ俺達の攻撃をかわすとは!
俺達は3人組のかまいたちだ!次はかわせるかな? 

またつむじ風が吹いてきた、そこに猫又みいが飛び出して最初の1匹を捕まえた。
後の2匹はびっくりして止まった。

かまいたち:
すまなかった許してくれ!お前たちが鬼退治に行くと風の噂に聞いて、腕試ししてやろうと思ったんだ。
わかったお前たちは十分強い、俺達もお供させてくれ!

今度はかまいたち3匹が仲間になったのだった。

そして真魚達が更に進んで行くと、前から小さな雷雲がやって来てそこから何やら小さな生き物が飛び出してきた。

雷獣:
こらこら、この道をただでは通さないピカ!このオイラと勝負ピカ!

猫又:
雷獣、雷獣じゃないか!私だよ昔からの日向ぼっこ友達の猫又のみいだよ!

こうして数年ぶりの再会に盛り上がったあと雷獣は仲間になった。

また少し進むと今度は大きな石のような壁が大木の間に挟まって通れないで困っていた。
ぬりかべである。

真魚は仲間たちとぬりかべを助け出し、横向けばスルッと通れるよ!と教えてあげた。
感謝したぬりかべは話を聞き真魚達について行くことにした。

真魚達がまた進んで行くと、今度は3人の化け物が戦っている。
大きな土蜘蛛相手に子泣き爺と砂かけ婆が苦戦しているのだった。

分の悪そうな2人のところに真魚と河童が手助けに入り、2人を一度後ろに下げると4人で作戦会議をして土蜘蛛に向かった。

まずは砂かけ婆が土蜘蛛に目つぶしの砂をかけ目が見えなくさせ、石のようになった子泣き爺を河童と真魚で土蜘蛛に投げつけた。

土蜘蛛は悲鳴をあげて転がり逃げて行った。こうして助けてもらった子泣き爺と砂かけ婆も真魚達の仲間に入ったのだった。

いよいよ京の都を前に大所帯になって来た真魚と仲間たち、果たして酒吞童子達との戦いはどうなるのでしょうか?
来週もお愉しみに!

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