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見学記「分離派建築会100年 建築は芸術か?」
[この記事は2021年2月公開のものです]
京都国立近代美術館で開催されている展覧会「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を見学した。わたしは美術館にはそうそうゆくこともなく、芸術についてはなんらの知識ももたず、建築に関してもまったくの門外漢である。それではなぜこの展覧会をみたのか。わたしはなにもしらないのに建築をみることがすきだ。それはおおげさにいえば、建築というふくざつに構成された空間、巨
反復する音楽とその複数の時間──スティーヴ・ライヒの《イッツ・ゴナ・レイン》と《ピアノ・フェイズ》を比較して
ミニマル・ミュージックの作曲家スティーヴ・ライヒ(1936–)は、《ドラミング》や《18人の音楽家のための音楽》《ディファレント・トレインズ》といった作品でよくしられている。その経歴はきわめて多岐にわたる手法や作風におよんでいるが、かれの初期作品のほとんどで耳にすることができる特徴は、さまざまなタイプの位相のずれだ(コープ 2011)。
1965年に完成した《イッツ・ゴナ・レイン》は、位相のずれ