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「集中力」とは「無視力」だ。 書籍「あなたの不安を解消する方法がここに書いてあります。」 #全文公開チャレンジ 第24回

こんばんは。ニッポン放送・アナウンサーの吉田尚記です。

#ふあかい 全文公開の第24回。本日で第二章にあたる「メソッド2」はおしまい。「メソッド1」同様、おまけのコラムをお届けします。

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メソッド2  知らない人に話しかけてみよう

 COLUMN② 「集中力」は「無視力」

「集中力がない」って嘆きたくなること、ありますよね。やるべきことがほかにあるのに、スマホをしょっちゅう開いてしまう、とか。
 しかし、腕力とか脚力、っていうなら数字で計れそうだし、なんとなく鍛える方法とかもわかりますが、集中力。私、集中力3万もあるんで! みたいな人に会ったことないですし、謎の力ですよね。
 さて。私はラジオ、イベントの司会、取材など、1日に多いときは4~5回の「本番」があることもあります。これが、めちゃくちゃ集中できるんです。本番はその場その場のことしか考えません。全力で、いま、この場を楽しく、意義があるものにすることしか考えていない。もちろん、事前にゲストの下調べをしたり、準備はしますが、本番の場にいたら、その事前準備していたこと自体を忘れることも。でも、その方が結果がいいことがほとんどです。前後のことは考えずに、その瞬間に没頭することの繰り返しなんですね。目の前のことだけにパッと全神経を向けるのって、めちゃくちゃ気持ちいいんですよね……!
 翻って。私は自宅では仕事がまったくできない人間です。会社員としてよろしくないことではありますが、会社の中も割とダメ。なのに、喫茶店だとすごくはかどる。集中できます。雑音があるとかないとか、そういうことはどうもあまり関係がなさそうです。これは学生時代からそうで、家ではほとんど勉強ができず、いつも自習室に出かけて勉強するようにしていました。
 本番以外ではこれだけ集中力のない自分をなんとかしたいというのもあり、はたと集中とはなんだろうと、本気で考えてみました。そもそも集中力という言葉が謎ですよね。実は言葉ができたところで止まっていて、その正体について考え尽くされていないのではないか。
 なぜ喫茶店や自習室なら集中できて、家ではダメなのでしょうか。
 これ、「集中」っていう能力が働いていると言うよりも、「無視」って能力が働いてるんじゃないでしょうか。
 たとえば自宅でコーヒーをこぼしてしまったとしたら、慌てて机を拭いて、カーペットも拭いて、コーヒーカップをキッチンまで片付けて、でもカーペットに残ったシミがなんか気になって、なんとか目立たないように机を移動させてみたり……と、アクシデントによって変化した状況が無視できなくなってしまう。なぜなら、その空間にあるものすべてに自分が責任を感じているからです。
 でも、喫茶店でちょっとコーヒーをこぼしたりしたくらいじゃ、床までこぼしてしまったとしてもお店の人が拭いてくれて、それ以降は無視できる。その空間に特に責任はないからです。
 本番だと、アナウンサーが取り扱うべきことは、放送でやりとりされている言葉や感情であって、音声がきれいに録れているかとか、このあとの打ち上げのこととかは、もう、全部他のスタッフに任せてしまえている。やろうとしていること以外のことを「無視」するという能力を発揮できたときに、集中、しているのではないでしょうか。だから、「集中力」はむしろ「無視力」です。
 周囲に迷惑をかける人が、実はすごい力を発揮するクリエイターだったりしますよね。それはまわりの迷惑や気遣いを、場合によっては自分の身体のことまで無視できる人、無視力が高い人、と言えるかもしれません。
 集中力を発揮する、という言い方は、なんだか曖昧です。これをスマホを無視する、と決めてしまえば、具体的になりますよね。スマホを切らなければいけない映画館では作品に集中できる。今すぐ確認しなくても良いことを、自分の都合に合わせて扱えるようにしてくれるのが、スマホやネットの良いところですからね。むしろスマホを生かすために、無視する、って決める時間はあっていいかもしれません。

もくじ

はじめに
メソッド1
「不安」の正体を明らかにしよう
 -不安はどこからわいてくる?
 -不安は社会の原動力

 -不安の先には、死しかない
 -コミュニケーションからの完全な断絶が、死

 -「不安」はまったく役に立たないもの?
 -不安への対症療法は、「これからどうするか」

 -とりあえず、具体的にやってみる
 -具体化って超大事

 -「なんか大丈夫」感=セルフエスティーム
 -考えるよりも、行動しよう

 -人生で一番役に立たないプライドの話
 -手っ取り早くセルフエスティームを上げるには
 -COLUMN① パソコンは生産の道具、スマホは消費の道具
メソッド2
知らない人に話しかけてみよう

 -「モテたい!」は、叶うのか?
 -コミュ力は才能じゃない

 -知らない人に話しかけるために必要な持ち物
 -コミュニケーションとは、協力型のゲームだ
 -聞いたらダメ、やったらアウトってなんだろう?
 -人に好かれる方法はない
 -彼氏・彼女がほしい! だったら知らない人に話しかけよう
 -実践編① コミュニケーションに最も必要なのは「質問力」
 -実践編② 質問はWhyよりも、Who・When・Where・What・Howが有効
 -実践編③ 会話のきっかけ「木戸にたちかけし衣食住」
 -実践編④ 会話を「えっ!」でトラップする
 -実践編⑤ 間違った情報でもぶつけてOK
 -実践編⑥ 自分の気持ちを表現する=説明力
 -実践編⑦ あいさつをしよう、時間を守ろう
 -実践編⑧ 大きな声が出せていれば、なんか大丈夫
 -COLUMN② 「集中力」は「無視力」
メソッド3
“深刻ごっこ”禁止
 -悩みは自分に何をもたらす?
 -「みんな悩んで大きくなった」はウソ
 -深刻さとはエンタメである
 -決断だけが、人を成長させる
 -承認を目的とすることはできない
 -きみが不機嫌になるのはなぜ?
 -実践編① バンザイして悩んでみよう
 -実践編② 悩みから「暗くなる」をとっぱらってみる
 -実践編③ 適度に“深刻ごっこ”を楽しむ
 -実践編④ 悩むの禁止
 -実践編⑤ やりきることを目的にする
 -実践編⑥ 他人に期待しない
 -実践編⑦ 愛嬌最強説
 -COLUMN③ 引き出しを増やす方法
メソッド4
「面白そう!」さえあれば、人生は大丈夫
 -「夢を持て」って言うけれど
 -100個やって、どれか1個ハマればラッキー
 -今しかできないことをやろう
 -〇〇をやりたいのか、〇〇家になりたいのか
 -楽しむってなんだろう?
 -完全な自由はないけど、どの不自由にとらわれるかを選ぶ自由はある
 -結論。不安を解消する方法=知らない人に話しかける
おわりに

というわけで、今日はここまで。いよいよ明日は「メソッド3」です。

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コミュニケーション成立!最大のヨロコビ。
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ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記ですー。

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