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日本の問題は文系にある?

数日前、山本尚氏が書かれた「日本の問題は文系にある-なぜ日本からイノベーションが消えたのか」という本を購入しました。

私は、所謂理系の人間なので、仰ることには納得する部分も多かったです。ただ、文系一般というより、マスコミ・官僚・政治家に対してそのような印象を持っています。

同じようなことを仰っているのが、高橋洋一氏で、この3対象に対して、「コロナ騒動で分かった 数字を読めない「文系バカ」が日本をダメにする」という本を出されています。

山本尚氏の言われる通り、イノベーションといえば、技術的なものを言うことが多いですが、イノベーションとは、新しい技術や考え方から新たな価値を生み出す大きな社会的変化です。社会の仕組みを変える点では、理系より文系からの発想が必要になると思われます。しかし、これまでの仕組みをすっかり変えるほどの社会の変革は、そう簡単なことではありません。

理系イノベーションは、∑(科学的な事実 x 技術 x ノウハウ)という表現ができるでしょう。文系的なものは、自然が教えてくれるものではなく、自分自身の頭の中から搾り出さなければなりません。

イノベーションが消えた理由としては、科学技術でも10年、30年先の予測は難しいことが挙げられます。予測できない未来を予測して科学技術に投資できればいいのですが、それもできません。無理にやろうとすれば、「空想の世界」に入ってしまいます。その世界に入ってしまうと、何を目標とすればよいのかも分からなくなり、適当にお茶を濁してしまう事に...

実際、気候変動やゼロ・エミッションなどでやられていることですが、シミュレーションで未来を予測して、その結果を正しいものとして莫大な投資を行おうとしています。

国連は喫緊の課題としてエネルギー、環境、食糧問題、SDGsなどを取り上げています。非常に高レベルの課題であり、理系的・文系的にも、どれも一朝一夕に解決できるものではなく、誰も本当にできるとは思っていません。

SDGsなどは「空想の世界」、換言すると、空想的社会主義ユートピア社会主義の範疇に入るものだと思います。いずれにせよ、破天荒なアイデアが出てくれば可能かもしれませんが、現在の技術では難しい。たとえ、技術的に可能になっても、経済性や事業性という大きな障害が解消されなければなりません。未来はどうなるのでしょうか?



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