【要約】健康になる技術 大全
【医師監修】「健康寿命」を延ばす、科学的に正しい習慣大全 - ついに明かされる、老化を防ぎ、元気に長生きする技術
「いつまでも健康でいたい」「でも、何をやっても続かない…」
そんな悩みを抱えているあなたへ。
巷には健康情報があふれていますが、その中には科学的根拠が乏しいものや、誤解を生みやすいものも少なくありません。
そこで今回は、ハーバード大学公衆衛生大学院で博士号を取得し、長年、健康戦略や研究に携わってきた林英恵さんの著書 『健康になる技術 大全』 を紐解きながら、科学的に正しい健康習慣を身につけるための**「技術」**をご紹介いたします!
1. エビデンスを見極める技術:情報に惑わされないために
健康情報を選ぶ上で重要なのが、**「エビデンス(科学的根拠)」**の質を見極めることです。
テレビや雑誌で「○○が健康に良い!」と紹介されていても、その根拠がしっかりとした研究結果に基づいているとは限りません。
エビデンスにもランクがある!信頼できる情報を見つけるには?
エビデンスには、研究のデザインや質によって強弱があり、ピラミッド型に分類されています(本書P.18参照)。
ピラミッドの頂点に近づくほどエビデンスレベルが高く、信頼性も増します。
最下層にあるのは、個人の経験や専門家の意見。
「テレビで有名な先生が言っていたから」「私の知り合いがこれで治った」といった情報は、エビデンスとしては弱いと言えます。
信頼できる情報源としては、**複数の質の高い研究結果をまとめた「メタアナリシス」や「系統的レビュー」**が挙げられます。
科学は白黒はっきりしない?エビデンスは変化していくもの
科学の世界では、新しい研究結果が出るたびに、従来の常識が覆されることもあります。
「卵はコレステロールが高いから体に悪い」と言われていた時代もありましたが、最近の研究では、健康な人が1日1個程度食べる分には問題ないという見解が主流になりつつあります。
重要なのは、最新のエビデンスを常にチェックし、情報に振り回されないことです。
2. 行動を変える技術:「わかっちゃいるけどやめられない」を克服するには?
健康的な生活習慣を身につけたいと思っても、「なかなか行動に移せない」「三日坊主で終わってしまう」という経験はありませんか?
それは決して、あなたが怠け者だからでも、意志が弱いからでもありません。
人間の行動には、習慣を変えにくくする特性があるのです。
私たちは「現状維持」が好き!?
人間は、現状を変えることを嫌う傾向があります(現状維持バイアス)。
たとえそれが健康に良いことだと分かっていても、「面倒くさい」「今のままでいい」と感じてしまうのは、当然のことなのです。
「目先の快楽」に勝てない!
また、人は目先の快楽を優先してしまう傾向もあります(現在志向バイアス)。
「今すぐ食べたい!」という欲求に負けて、ダイエットを諦めてしまったり、「今日は飲みたい気分!」と、健康のためにと決めていた禁酒を破ってしまったり…。
長期的な目標よりも、目の前の誘惑に負けてしまうのは、人間の悲しい性なのかもしれません。
行動を変えにくくする「考え方の癖」を知ろう!
さらに、私たちの行動には、以下のような**「考え方の癖」**が影響を与えていることも。
認知的不協和:「体に悪いと分かっているけど、○○はストレス解消になるから…」「ちょっとくらいなら大丈夫」など、自分の行動を正当化してしまう。
バンドワゴン効果:「周りの人がみんなやっているから」「流行っているから」と、周りの行動に流されてしまう。
ピーナッツ効果:「ちょっとくらいなら影響ないだろう」「1日くらいサボっても大丈夫」と、小さな行動を軽視してしまう。
リアクタンス:「やめろと言われると、やりたくなる」「強制されると、反発したくなる」と、指示や命令に逆らってしまう。
直感的な判断:「楽しいから大丈夫」「気持ちいいから問題ない」と、感情や感覚で判断してしまう。
これらの**「認知の罠」**にハマらないように、意識することが大切です。
3. 習慣化を成功させる技術:無理なく、楽しく、続けられる秘訣とは?
「意志の力」だけに頼っていては、なかなか健康習慣を身につけることはできません。
行動科学に基づいた、誰でも簡単に習慣化を成功させるための技術をご紹介します。
習慣は「自動化」を目指そう!
習慣化とは、特定の行動を無意識に、自動的に行えるようになることです。
歯磨きや顔を洗うように、何も考えなくても自然と体が動くようになるのが理想です。
習慣化の4ステップ
習慣化には、以下の4つのステップがあります。
決意: 「○○を習慣にしたい!」と、明確な意図を持つ。
行動: 決意したことを、実際にやってみる。
行動の繰り返し: 同じ行動を、毎日、あるいは定期的に繰り返す。
習慣の形成: 行動が自動化され、無意識にできるようになる。
習慣化を促進する「合図」と「流れ」を作ろう!
新しい習慣を身につけるには、**「合図」と「流れ」**を作ることが重要です。
例えば、「毎朝、緑茶を一杯飲む」という習慣を身につけたいとします。
その場合、「朝起きたら、まずキッチンへ行く」「ケトルでお湯を沸かす」「お気に入りの急須と湯呑みを用意する」といった一連の**「流れ」**の中に、「緑茶を一杯飲む」という行動を組み込みます。
そして、目覚まし時計の音を**「合図」**にして、この流れをスタートさせるのです。
このように、既存の習慣に新しい行動をくっつけることで、自然と行動を起こしやすくなります。
やめたい習慣は「状況ごと避ける」!
逆に、やめたい習慣がある場合は、その習慣を**「引き起こす状況」ごと避ける**のが効果的です。
例えば、仕事中についついお菓子を食べてしまう人は、デスクにお菓子を置かないようにしたり、お菓子コーナーのあるコンビニに近づかないようにするなど、誘惑を遠ざける工夫をしましょう。
習慣化を後押しする、さらなる8つのコツ
具体的に計画を立てる: 「運動する」ではなく、「毎晩夕食後に、30分間ウォーキングをする」のように、いつ、どこで、何を、どのくらいやるのかを明確にしましょう。
記録をつける: 行動記録をつけることで、自分の進捗状況を把握でき、モチベーション維持に役立ちます。
ご褒美を設定する: 目標を達成したら、自分にご褒美をあげましょう。ただし、健康を損なうようなご褒美はNGです。
周りの人を巻き込む: 家族や友人に宣言したり、一緒に取り組んだりすることで、モチベーションを高く保てます。
リマインダーを活用: 携帯のアラームやメモなどを利用して、行動を促すようにしましょう。
完璧主義を捨てる: 毎日完璧にできなくてもOK! 失敗しても、自分を責めずに、また明日から頑張ればいいのです。
心に余裕を持つ: ストレスや疲れが溜まっているときは、習慣化が難しくなります。まずは心身を休ませ、余裕を持って取り組みましょう。
楽しいと思えることを見つける: どんな運動も、食事も、「楽しい!」と思えることが、継続の秘訣です。
4. 食事の技術:健康的な食生活を送るためのエビデンス
「何を食べたら健康になれるの?」
そんな疑問に答える、最新のエビデンスに基づいた食事の技術をご紹介します。
1つの食品に偏らない!「食の全体像」を意識しよう
「○○を食べるとがん予防になる!」といった情報に惑わされていませんか?
健康的な食生活を送るには、特定の食品に偏ることなく、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
「健康的に年を重ねる」ヘルシーエイジング
近年注目されているのが、**「ヘルシーエイジング」**という考え方。
単に長生きするだけでなく、心身ともに健康で、充実した人生を送ることを目指します。
そのためには、食事だけでなく、運動、睡眠、ストレス対策など、様々な要素を総合的に考えていく必要があります。
食に関する「エビデンスの飛躍」に注意!
「○○は体に良い」「××は体に悪い」といった情報は、鵜呑みにせず、エビデンスの裏付けを必ず確認しましょう。
特に、特定の食品と病気の関係を示す研究では、「相関関係」と「因果関係」を混同しないように注意が必要です。
食品群ごとのエビデンスを理解しよう
本書では、穀物、野菜と果物、オーガニック食品、肉類と魚、牛乳・乳製品、油、甘いもの、酒、塩、サプリメントなど、様々な食品群について、最新のエビデンスを詳しく解説しています。
それぞれにメリットとデメリットがあり、自分の体質や健康状態に合わせて、適切な選択をすることが大切です。
5. 運動の技術:「運動」ではなく「体を動かす」習慣を
運動不足は、様々な病気のリスクを高め、寿命を縮める原因にもなります。
しかし、「運動」と聞くと、ハードルが高く感じてしまう人もいるのではないでしょうか?
運動不足は「死」のリスクを高める!
現代人は、便利な生活を送る一方で、体を動かす機会が減っています。
そして、運動不足は、心臓病、脳卒中、糖尿病、がん、骨粗しょう症、うつ病など、様々な病気のリスクを高めることが分かっています。
「運動」よりも「体を動かす」ことを意識しよう!
運動習慣がない人でも、日常生活の中で**「体を動かす」ことを意識する**だけで、健康効果を高めることができます。
例えば、
エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使う
一駅分歩いてみる
買い物は自転車や徒歩で行く
家事をこまめにする
子どもと外で遊ぶ
など、ちょっとした工夫で、運動量を増やすことができます。
4タイプの運動をバランス良く
より効果的に運動効果を高めるには、以下の4タイプの運動をバランス良く取り入れるのがおすすめです。
有酸素運動: ランニング、ウォーキング、水泳など
筋力増強運動: 筋トレ、スクワット、腕立て伏せなど
柔軟運動: ストレッチ、ヨガなど
バランス運動: 太極拳、ヨガなど
運動を習慣化するための4つのポイント
楽しいと思える運動を見つける
目標を立てて記録する
仲間と一緒に行う
生活の中に運動を取り入れる
6. 睡眠の技術:質の高い睡眠で心身をリフレッシュ
睡眠は、体を休ませ、心身を回復させるために欠かせないものです。
しかし、現代人は、仕事やストレス、生活習慣の乱れなどによって、睡眠不足に陥りやすい状況にあります。
睡眠不足は万病の元!?
睡眠不足は、免疫力の低下、集中力や記憶力の低下、イライラしやすくなる、太りやすくなるなど、様々な悪影響を及ぼします。
また、高血圧、糖尿病、心臓病、うつ病など、様々な病気のリスクを高めることも分かっています。
睡眠の質を高めるための環境づくり
質の高い睡眠をとるためには、睡眠環境を整えることが大切です。
寝室は暗く静かに: 光や音を遮断し、リラックスできる空間を作りましょう。
室温は適度に: 寒すぎても暑すぎても、睡眠の質が低下します。
寝具は自分に合ったものを: 快適な睡眠を得られるよう、枕や布団を選びましょう。
寝る前にリラックス: ぬるめのお風呂に入ったり、アロマを焚いたり、読書をしたりして、心身をリラックスさせましょう。
デジタルデトックスで睡眠の質アップ!
寝る前のスマートフォンやパソコンの使用は控えましょう。
ブルーライトは、睡眠ホルモンの分泌を抑制し、睡眠の質を低下させる原因になります。
毎日同じ時間に起きる!
睡眠のリズムを整えるには、毎日同じ時間に起きるのが効果的です。
休日に寝だめをするのは、かえって体内時計を狂わせてしまうのでNGです。
食事にも気を配ろう!
寝る前のカフェインやアルコールの摂取は避けましょう。
また、空腹や満腹も睡眠の妨げになるので、寝る2~3時間前には夕食を済ませておくのがおすすめです。
出張が多い人は要注意!時差ボケ対策を
海外出張が多い人は、時差ボケに悩まされることも多いでしょう。
時差ボケを予防するには、
出発前に、少しずつ現地の時間に体を慣らしておく
現地に到着したら、太陽の光を浴びて体内時計をリセットする
カフェインやアルコールを控え、水分をしっかりとる
適度な運動をする
といった対策が有効です。
社会的時差ボケにも注意!
出張に行かなくても、不規則な生活を送っていると、時差ボケのような状態になることがあります。
これが**「社会的時差ボケ」**です。
夜勤や深夜残業が多い人、週末に昼夜逆転の生活を送る人は、注意が必要です。
7. ストレスに打ち勝つ技術:心身を休ませ、健康的な行動を促進
ストレスは、心身に悪影響を及ぼすだけでなく、健康的な行動を阻害する要因にもなります。
ストレスをうまくコントロールし、心身を休ませることは、健康的な生活を送る上で欠かせません。
ストレスは「悪習慣」の温床に!
ストレスを感じると、
喫煙量が増える
アルコールを飲みすぎてしまう
ドカ食いしてしまう
運動不足になる
睡眠不足になる
など、不健康な行動をとりやすくなることが分かっています。
ストレスにも良いストレスと悪いストレスがある
ストレスには、**「ユーストレス(良いストレス)」と「ディストレス(悪いストレス)」**があります。
適度なストレスは、集中力やモチベーションを高め、パフォーマンス向上に繋がりますが、過度なストレスは、心身に悪影響を及ぼします。
ストレスに強い人は「コントロール感」が高い!
ストレスに強い人は、ストレスを自分でコントロールできると感じている人が多いようです。
また、周りの人からのサポートも、ストレス対処能力を高める上で重要です。
ストレスを軽減するための7つの方法
仕事のやり方を変える: 仕事に裁量権がなく、要求度が高い場合は、仕事のやり方を見直してみましょう。
家事の分担: 家庭でのストレスを減らすには、家事を分担し、女性の負担感を軽減することが重要です。
人と比べることをやめる: 人と比べて落ち込んだり、焦ったりするのは、ストレスの元になります。
リラクゼーション: 呼吸法、瞑想、ヨガ、マッサージなどは、ストレスを軽減する効果があります。
運動: 適度な運動は、ストレスホルモンの分泌を抑え、気分転換にもなります。
つながり: 家族や友人との交流、趣味やコミュニティ活動など、人とのつながりは、ストレスを和らげる効果があります。
自分をいたわる: ストレスを感じているときは、無理せず、自分をいたわる時間を持ちましょう。
8. 感情をコントロールする技術:健康的な行動を促進する「感情」の力
感情は、私たちの行動に大きな影響を与えます。
健康的な行動を促進するためには、感情をうまくコントロールし、ポジティブな感情を育むことが大切です。
感情が行動の「きっかけ」と「維持」を左右する
感情は、健康的な行動を始める「きっかけ」となり、習慣を「維持」する力にもなります。
例えば、「健康診断で血糖値が高いと言われたショック」がきっかけで、食生活改善を始めたり、「運動を始めたことで、自分に自信が持てるようになった喜び」が、運動習慣の維持に繋がったりします。
健康に良い感情:誇り、感謝、幸せ
特に、誇り、感謝、幸せといったポジティブな感情は、健康的な行動を促進する効果が高いと言われています。
健康に悪影響を与える感情:怒り、悲しみ
一方で、怒りや悲しみといったネガティブな感情は、不健康な行動を誘発しやすくなります。
怒りを感じているときは、リスクを過小評価してしまったり、衝動的な行動に走りやすくなります。
悲しみを感じているときは、心を満たそうとして、過食や飲酒に走ってしまうこともあります。
感情をコントロールするための6つの方法
呼吸と姿勢を整える: 深呼吸やヨガのポーズは、心身をリラックスさせ、感情を安定させる効果があります。
感謝の気持ちを書き出す: 毎日、感謝できることを書き出すことで、ポジティブな感情を育むことができます。
お礼状を書く: 感謝の気持ちを込めた手紙を書くことで、幸せな気持ちになり、健康にも良い影響があると言われています。
自分をいたわる: 体に良いものを食べたり、ゆっくり休んだり、好きなことをしたりして、自分をいたわりましょう。
自分自身に手紙を書く: 辛いことや悲しいことがあったときは、自分を責めずに、優しく励ます言葉を書きましょう。
マインドフルネス: 「今、ここ」に意識を集中することで、雑念を払い、心を穏やかにすることができます。
まとめ|健康になる技術を身につけて、充実した人生を!
本書『健康になる技術 大全』では、エビデンスに基づいた、本当に効果のある健康習慣を身につけるための**「技術」**が、詳しく解説されています。
あなたの健康状態やライフスタイルに合わせて、今日からできることを、ぜひ実践してみてください。
健康は、一日にしてならず。
焦らず、無理せず、**「ゆるっと継続」**していくことが、健康寿命を延ばし、充実した人生を送るための秘訣です!
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