記事一覧
ナルニア国物語~ライオンと魔女と衣装だんす~/C・S・ルイス
本作、映画化第一弾だったそうで、たしかに魔女との決戦シーンなんか見応えあるだろうなーと思いました。ただ、全体的にそこまで面白くなかったかな。とくにキャラクターがいまいちでした。敵も味方も単純すぎじゃないですかね。児童文学だからしょうがないのかもしれないけど。
今回のアスランがどうにも気に食わないんですよ。ルーシーとスーザンに自分が嬲り殺されるの見せたのなんでですかね?そのあと生き返れるの知ってた
インデックス投資は勝者のゲーム/ジョン・C・ボーグル
インデックスファンドでおなじみのバンガード創業者が書いた、インデックス投資最強!本です。ぼくもNISAやらidecoやらやっているんですが、最近アセットアロケーションに悩んでいて、参考になればと思い読んでみました。
内容はインデックス投資がいかに優れているかが大半。アセットアロケーションに関する部分は少なめで、それほど参考にはならなかったというのが正直なところです。しかし、読了後、改めて気が引き
わたしに無害な人/チェ・ウニョン
今はいなくなってしまったけど、かつて確実にいた自分を、この小説の中に何度も見つけました。チェ・ウニョン先生に、書いてくれてありがとう、と言いたい。
本作は短編集ですが、どの話も子供時代を子供らしく過ごすことを許されなかった人たちを描いています。そして、そんな傷を抱えながら生きていく中でなんやかんや・・・という話なんですが、
なんかすごい共感できたんですよね。過去の読書体験を振り返ると、共感でき
ウィトゲンシュタインの愛人/デイヴィッド・マークソン
地球最後のひとりとなった女性が、タイプライターで綴った小説。という体裁の小説でした。小説とはいっても、物語らしい物語があるわけではなく、主人公が頭に思い浮かんだことを延々と書き綴ったもの、という内容です。本当に頭がクラクラするくらい延々と。正直なところ何度も寝落ちしました。
ページの多くが、というより大半が、芸術家に関するトリビアで占められていて、へーそうなんだー、と勉強になるかと思いきや嘘情報
彼女は頭が悪いから/姫野カオルコ
胸糞悪かったです。元になった事件が胸糞悪いので覚悟はしてたんですが。読後感最悪です。
加害者・被害者どちらもキャラ付けが極端すぎるなと思いました。作者は高学歴、金持ち、有名人みたいな属性を叩きたいだけじゃないか、と邪推してしまうくらいの極端さ。そういう部分も読後感の悪さに繋がっているのかもしれません。
フィクションとして書くなら、被害者がもっとヤな奴だったり、加害者がある一面ではすごく愛情深か
ネガティブ・ケイパビリティ/帚木蓬生
ネガティブ・ケイパビリティ。聞きなじみのない言葉ですが、なんかリズム感があって好きです。その意味は下記のとおり。
ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability 負の能力もしくは陰性能力)とは、「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」をさします。 あるいは、「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」を意味します
ずっとやりたかったことを、やりなさい/ジュリアン・キャメロン
たまたまモーニングページというものの存在を教えてもらい、気になったので読んでみた。
他レビューでもよく見られたが、読みづらいです。もともとの内容が抽象的で難解(と思われる)なのに加え、翻訳ものにありがちな回りくどい文章に仕上がっているので、なかなかの苦行でした。言葉選びが独特なのもイライラしました。自分の中のアーティストとデートするという「アーティスト・デート」。要するに、細かいことは気にせず心
国会女子の忖度日記/神澤志万
現役議員秘書の方による議員秘書の仕事にまつわるあれこれ。全体的にライトな語り口で、飲み屋でする職場のこぼれ話という感じで面白かった。
とはいえ、内容は壮絶で、議員からの罵詈雑言、先輩秘書からのいじめ、過労死ライン越えの労働時間、問題視すらされない男尊女卑etc・・・読んでいて本当に嫌な気持ちになった。けど読み進めていく内に「まあ大なり小なり仕事してりゃこういう事あるよな」と割と受け入れている自分
PIXAR世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話/ローレンス・レビー
素晴らしい作品を数多く生み出すピクサーのクリエイティブな面ではなく、財務という非常に実務的、ビジネスライクな面を著した本書。お金の話なので、魔法のような作品たちの裏で繰り広げられるドロドロとした生臭いマネー話を期待したが、全体的に淡々としており、なんというか地味だった。
著者の人柄なのか、とにかく粛々と実務をこなしてIPO成功させました。終わり。という感じで、、、いや、すごいことをやり遂げている
とにかく散歩いたしましょう/小川洋子
小川洋子さんの小説は結構好きで何冊か読んだが、エッセーは初めてな気がする。
小川さんは心配性のおばちゃんだ。あらゆることに心配している様子がそこかしこに出てきて、最初はクスッとするが次第に、「どんだけ心配なの・・・」と呆れに変わり、いつの間にか「また心配してる笑」と微笑ましい気持ちになっていた。
印象に残ったのは、「機嫌よく黙る」という一遍。もうタイトルが素敵だ。とても共感したのが以下。
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