見出し画像

画像1

1冊350〜400ページくらいあるんだけど、なんとか1ヶ月で7巻まで読了。すげー読み応えある。内容を簡単に要約した。

【要約】モンテ・クリスト伯(ネタバレ)

いままではビジネス書なんかを漁りがちで、そこから言葉を拾って学びにする、みたいな本の読み方をしてきた。ホリエモンとか、そういうの。よく売れている本ほど使われている言葉がわかりやすいからアタマに入って来やすくて、はっきりその本を読む意味を認識しやすいから手に取りがちだと思うんだよね。

でも、ほんとに大事な、より抽象度の高い理解を得ようと思うと、ビジネス書(もちろん全部ではないけど)だけではなかなか難しいような気がしてきている。というのも、文学書や小説なんかをここ最近読むようにしてるのは、そこにある学びというか、気づきは、こちら側の読解力や経験をして得られるものであることが多く、万人にわかるような具体的な言葉では書かれていないけど、だからこそ、そこには客観性があり、自分や世界のことをよく知るための何かがある気がするからなんだ。

今回のモンテ・クリスト伯は、ぼくの読む力を試すには十分な作品だった。(なんせ量が多い。コミットした1ヶ月という期限内で読み切ることができたことは褒めてあげたい。)

小説や映画のような'ストーリーもの'には共通していることだと思うんだけど、例えば、大変な苦しみを経験する主人公の逆境からの巻き返しなんかを見れば、いま自分に起こっている出来事や不安に対する捉え方を変えることができるようになるだろうし、良いことも悪いことも人生においてはいろいろ起きることさえ知っていれば、今後何が起きても大きくメゲることなんてなくなってくると思うんだ。

そんなマインドさえ持っていれば、誰しも新しく何かを始める時に感じる不安なんかともうまく付き合っていけるようになるだろうし、たくさんチャレンジできる自分でさえあれば、たくさんチャンスも巡って来るようになるんじゃないかなって思ってる。そうすれば、自分が本当にしたいことと出会える確率だってきっと上がってくるわけだ。

楽しい人生にしたいなぁなんて考えてる人にとってこれは、けっこう重要なことだと最近思うんだよね。カギはメンタル。

前置きが長くなったけど、本作品モンテ・クリスト伯におけるキーポイントは、「待て!しかして希望せよ!」という締めくくりの言葉から読み取れるように、たとえ苦難や絶望の淵に置かれても、いつか希望が訪れるのを信じて待つ、ということの重要性に置かれているんじゃないかと(期待の失墜は更なる絶望を呼んでしまう描写もあったため、希望=期待というニュアンスではないと思う)。

神様が全てを判断されることだから、自身の善行は必ず救われ、悪業は罰せられる、といったキリスト教ならではの表現のもと、作中の登場人物の口からもこれは語られていたけど、わかりやすくいうと「なるようにしかならない」ってことだし、いつか機は訪れることを知っているかどうか、といったメンタリティの話に帰結する物語だとぼくは捉えた。

そのビジョン・希望こそが、耐え難い苦難を乗り越えるために必要なものであり、その苦難は自分に何を求めているか(モンテ・クリスト伯内では、神様に問うていた)を考える視点こそ重要であることは、V・E・フランクルの「夜と霧 」という作品内でも同様に書かれていた。

【感想】夜と霧/V・E・フランクル)

反対に、人生に意味を求めることはナンセンスだってこと。日本の教育で育ってきた多くの人がアンサーを求めがちだからここ要注意なんだけど、やりたいことがなくて悩むなら「やりたいことがある自分」になんて憧れを持たなくていいし、意味なんてないことも起こり得ることを理解したほうがいいし、自分を取り囲む「世界」を正確に知ることに時間を割いた方がたぶん、いい。

(復習とか憎悪とか、人間の持つ本能的な負の側面に対しても作中でフォーカスされているのもこうした文学に触れるときの醍醐味ではあったりするんだけど、同時に自分の愛する人に対する気持ちの重要性もこうした作品内で説かれていることが多いので、その辺りのことついてはまた改めて書こうと思う。)

そろそろ終わろうと思うけど、最近はいろんな人から影響を受けてこんな考え方になってきているし、昨年のぼくからもまた大きな変化が起きている。正しい考え方をしていればきっとナイスな人生になるし、それを持っている人や環境と付き合えば、たぶん人生はがらっと変わる。

次は何を読もうかな。

#読書 #読書感想文 #モンテクリスト伯 #哲学 #人生 #考え方 #記録 #本 #ブックレビュー #推薦図書

画像2


この記事が参加している募集

多くの人の個性や表現が埋もれてしまわないように、クリエイターとして、価値を掘り出し、届ける活動を行ってまいります。ブランドづくりに軸足を置いていますが、メディアでの発信や書籍展開など、活動の場の創出ができるようにも努めてまいりますので、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。