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ごはんonごはん??鮒ずしのお茶漬けは最高だった

ごはんがごはんのおかず??

滋賀県に来てこの地の食文化に触れるたびに、未だに何が正解かよく分からない事があります。
白ごはんの上に鮒ずしの飯(イイ)をのっけて美味しそうにほおばること。それって、ごはんの上にごはんをのせて食べてる??
炭水化物on炭水化物の罪悪感もあり、なんとも奇妙な光景に、それってどうなん??と、ごはんがごはんのおかずになるのか問題にぶち当たり何年も経ちます。

実は、他にも・・・。
鮒ずしだけでなく、焼き鯖そうめんも、炭水化物on炭水化物問題にぶち当たります。ネット検索して見よう見まねでパートナーのリクエストに応えて鯖そうめんを作った時、白ごはんは炊くべきなのか不要なのか、めちゃくちゃ迷いました。
鯖そうめんに、白ごはんを添えるものなのか?否か。焼きサバの出汁がしみた甘塩辛さとごはんの相性は抜群。鯖そうめんの位置づけは、香川出身の思い出の食、茄子そうめんと同様、ご飯を添えてしまいます。炭水化物と炭水化物の最高のハーモニー。
そうなると、ソース焼きそばとごはんは??とか・・・理性が保てなくなる組み合わせが多々出てきますが・・・。


「近江のナレズシ県民大調査」を経てすこしずつ分かってきた・・・?

昨年末11月から今年1月末まで、琵琶湖博物館フィールドレポータ―2023年度第2回調査 「近江のナレズシ県民大調査」がありました。

琵琶湖から10㎞以上離れている多賀町ですが、どの地区に行っても、鮒ずし(ナレズシの一種。なれずしは、古来のすしの一つで、塩漬けした魚と米を漬け込み発酵させたもの)を作っていたというお家が多いのにびっくりします。果たして、多賀町内のナレズシはどうなんだろう??と改めて気になり、「近江のナレズシ県民大調査」の調査票をコピーして、出会う人出会う人に聞いてまわり、30数枚調査票を集めて集計しました。県内の結果が公表された機会に、町内の調査結果も公表できればと思います。

鮒ずしとの出会い

鮒ずしを初めていただいたのは約30年前。
なんや、食べられるんかいな、と、お舅さんにちょっとがっかりされました。兵庫県出身のお舅さんは、食べられるようになるまで数十年かかったそうです。
以前、いただいた鮒ずしで、もうどうにもならないほどの腐敗と発酵の狭間をさまようような臭いに小学生だった息子が、そんな臭いもんを食卓に置くな!と激怒したことがありました。出会いがこの鮒ずしだったら一生口にすることが無かったと思います。
初めて出会った鮒ずしが、熟成したチーズのような風味で食べやすいモノだったので、何の抵抗もなく美味しくいただきました。簡単に手に入るわけでなく、いただいたものを美味しくお味見させていただく程度が、ナレズシ、鮒ずしとの関係です。
じつは、乳酸菌発酵して、酸っぱくなったお漬物などが美味しいと思って食べられるようになったのは、滋賀県に来てからです。

一番美味しいと思う鮒ずしの食べ方

「近江のナレズシ県民大調査」の質問に、一番美味しいと思う鮒ずしの食べ方を聞く項目がありました。
一番よく聞いたのが、味の素と醤油をちょっとかけて食べるでした。塩味がかなりしっかりしている鮒ずしにさらにお醤油をかけるのって、どうなんだろうかと気になりますが・・・。
頭と尻尾をお椀に入れてお湯をかけてそのまま、もしくはお醤油を少し垂らしてお吸い物にすると美味しいとも聞きました。
また、お茶漬けにする人も多かったです。
どんな時に鮒ずしを食べますか?との質問では、ハレの日の特別な時以外に、風邪をひいた時や、お腹をこわした時の薬として鮒ずしを子どもの頃から食べていたという答えが多かったのにはびっくりしました。
そんなこともあり、鮒ずしを食べてみたい!!と思ったのです。

鮒ずしを1匹購入

道の駅で販売していた卵入りの鮒ずしは結構高価で、1匹約2000円ほどしました。真空パック入りで、それ以上発酵しないように密封されています。
慎重に刺身包丁でスライスしてお皿に並べます。
なにせ、年に1回食べるか食べないかのナレズシ初心者ですので、盛り付け方の正解もよく分かりません。
幸い、濃厚なチーズや、発泡ワインのような香りのする美味しい鮒ずしに当たったと思います。

お醤油と味の素で食べる方法を試してみます。味の素が無いので、お醤油だけでチャレンジ。そのままで食べるより、お醤油とのほうがぐんと食べやすくなるのにビックリ。醤油の香ばしさが最高に合います。そのまま食べるには、やはり塩辛いので、熱々の白ごはんの上にのせていただきます。
ごはんonです。美味しい!!
そして、日本酒にも合うのです。

次に、初めてのお茶漬けにチャレンジ。
お湯を注ぐことにめちゃくちゃ抵抗がありました。鮒ずしのかおりがお湯でもろに上がってきそうなので。あと、生臭さもあるのではとかなり勇気がいりました。
熱々の白ごはんに鮒ずしと飯(イイ)をのせて、お湯を注ぎ、少し醤油も垂らしてみました。
恐る恐る飯を崩していただきました。
チーズのような濃厚な香りと乳酸発酵の酸味、お茶漬けにすると、酸味が抑えられ、あっさりと食べやすくなりました。
これは、体調がすぐれないときに耐えられる匂いなのか??疑問は残りますが・・・。

白ごはんにのった飯(イイ)を崩してお湯に溶かして食べる。これは、ハマります。美味しい!新たな味覚の扉が開かれました。
ごはんonごはんは私の中では、まだちょっと未解決ですが・・・。




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