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大体1000字の読書感想文

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私の読書感想文まとめ。大体1000文字くらいが書きやすい。
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2023年4月の記事一覧

【読書】たやすみなさい/岡野大嗣

【読書】たやすみなさい/岡野大嗣

「たやすみなさい」は"たやすく眠れますように"の意で、自分にかけてあげる言葉らしい。
そのタイトルの通り、寝る前に少しずつ少しずつ読み進めていたら、読み終わるまでに半年もかかってしまった。

さて、この本は「私は日常のこんなところが好き」を表している本だ。
俳句(あるいは川柳)という形で、日常のこんなところが素敵だ、エモい、寂しい、楽しいを表現していた。
経験していないけど分かることと、経験したけ

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【読書】博士の愛した数式/小川洋子

【読書】博士の愛した数式/小川洋子

先日「どうして理系に進学しようと思ったんですか?」と尋ねられた。

私は両親とも理系出身で研究者をしていたし兄姉も理系に進んでいたから、文系に進む選択肢はそもそもなかった。
けれど、もし何かのきっかけがあるとすれば、その一つは間違いなくこの本だと思う。

この本を初めて読んだのは、小学生か中学生か、そのくらいの頃だった。
数学者の博士が教えてくれる数字の秘密がとても特別なものに思えて、読み終わった

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【読書】26文字のラブレター

【読書】26文字のラブレター

「都々逸(どどいつ)」というものを知っているだろうか。
7・7・7・5のリズムで刻まれる、短歌や俳句の仲間だ。江戸時代後期から明治時代にかけて流行し、庶民の間で唄われ親しまれていたそうだ。
最も有名なものはきっと、「ザンギリ頭を叩いてみれば 文明開化の音がする」という一節だろう。

本書はそんな都々逸から恋愛に関するものを厳選し、挿絵と解説とともにまとめたものだ。

読み終わった感想は
「たまらん

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【読書】図書館で暮らしたい/辻村深月

【読書】図書館で暮らしたい/辻村深月

久しぶりに本を読んだ。
最近ウマ娘にどハマりし、携帯ばかり触っていたから時間がなかったのだ。
やっと少し飽きて時間ができたので、久しぶりに本を手に取った。

この本は、辻村深月さんの"好き"がたくさん詰まった本だった。
ミステリーやホラーが苦手な私からすると、辻村深月さんの本は面白いのに読めない絶妙な距離感のある本だ。
だからこのエッセイ集を見つけたとき、(読める辻村深月の本があった!)ととても嬉

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