最寄もより/大体1000文字の読書感想文

理系研究職/読書感想文と少しの日常📚

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【自己紹介】24歳女、社会人になった

2021/05/21 自己紹介が苦手だ。 「一番すきなもの」「特筆すべきこと」しか書いてはいけないような気がして、何も書けなくなってしまう。 が、note公式さんにしつこく「自己紹介記事を書こう」とおすすめされている(気がする)ので、頑張って書いてみようと思う。 24歳、女、4月から社会人になった。 いわゆるリケジョ、研究職をエンジョイしている。 疲れるしストレス溜まるし本が読めていないけど、でも、とても楽しい。 好きな色は白〜ベージュを通って茶色のライン。 アクセ

    • 【読書】愛しなさい、一度も傷ついたことがないかのように

      踊りと観客、 歌と聴衆、 労働と対価。 それと等しく、愛と傷。 愛したら絶対に傷つく、傷ついたら次が怖くなる。 それでもなお構えず、遠回りをせず、愛しなさいと。 要はそういうことだろう。 きついことを言う。 こちとら大人だ、予防線くらいは張らせてほしい。 愛したい、自分が傷つくことがないように。 ーーーーー ここ2ヶ月程、体調がおかしかった。 病院に行くタイミングを図りながら(もしこれが不治の病だったら私はどうするかなあ)と空想していた。 多分まず第一に母親に報告

      • 【読書】奇想天外な目と光の話

        最近よく水族館でカラフルにライトアップされているクラゲ。 あれは、眩しかったりストレスだったりしないのだろうかと思っていた。 私があんな風にカラフルに照らし出されたら、眩しいし疲れるし何が何だかわからないし絶対にやめてほしい。 ふわふわと流されるままに漂うクラゲたちは、あの光に何を感じているのだろうか。 結論を言ってしまえば、クラゲは何も感じてない。っぽい。 なぜならば、彼らには脳がない。ストレスを感じるという高等技術は持ち合わせていないのである。 しかし、クラゲたちは

        • 【詩】循環

          寝て、そのまま アメーバになって 蒸発して 雨になって 川になって 海になる。 そんな循環に 私はなりたい。 全文無料です。 もしこの文字たちがあなたにとっての何かになれたなら、 購入していただけると幸いです。

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        【自己紹介】24歳女、社会人になった

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        • 大体1000字の読書感想文
          18本
        • 詩のようなものたち
          6本

        記事

          【読書】裸で泳ぐ

          この本の著者・伊藤詩織さんは同意のない性行為を強要されたとして、裁判を起こした人物である。 MeToo運動の先駆けと言えば、分かる方もいるだろうか。 フェミニズムは度々物議を醸す話題だけれど、Twitterで目にするフェミニズムはどこか歪んでいる気がして、深く学んだり考えたりしようとしたことはなかった。 近年のフェミニストの代表とも言える(過言だったらごめん)方の著書を読んで、食わず嫌いをやめられたらいいなと思った。 ーーーーー 性犯罪に限らず、女性が男性を不安視するこ

          【読書】満ちる腕

          ほう、と新幹線で息を吐いた。 良いなあ、素敵だな。 あと、好きだ。 人に会うときに、心一杯の期待をしていると現実が期待を下回る。 相手は全然悪くないのにガッカリして、変な空気になって、(ごめんなさい)と思う。 楽しみだなと思って10分前に着いたら『ごめん遅れる』と連絡が入る。 5分くらい遅れても何とも思わないけれど、私の気持ちとの差に悲しくなる。 会う前に大きな出来事があって、そこに心が取られたまま、待ち合わせの場所につく。 心の用意が整わないままに聞こえる「ごめん、待

          【読書】ライオンのおやつ

          余命宣告された主人公・雫は、瀬戸内海の島にあるケアハウス「ライオンのおやつ」に入居する。 ライオンのおやつでは、週に一回おやつの時間があり、入居者は自分の好きなおやつをリクエストできる。 例えばそれは、幼少期に母親が作ってくれた豆花(トウファ)であり、例えばそれは父の誕生日を祝いたくて幼い自分が作ったミルクレープだった。 この本は、入居者の方々がリクエストするおやつを通じて、雫が自分の病と現状と向き合っていくお話である。 ーーーーー 自分の人生に責任を持って、自分の尻拭

          文字が書けない最近の話

          文字が書けない。 そして、本が読めない。 本を読む気力も、 書きたいことも、 見当たらなくなってしまった。 どうやら私は、疲れているらしい。 消え去らない疲労感が自分にべったりへばりついている気がする。 夕陽に照らされた影みたいに 私を後ろに引っ張り続ける 重りのような疲労感。 何もしたくない。 何もできない。 休めば元気になることは分かっているのに、 寝付く気力も出ないような。 そんな疲労感がずっと抜けない。 週末はゆっくり過ごせるかなと期待しながら すでに数

          【読書】短歌のガチャポン

          落ち着かない。 友達が今頃、彼氏と別れ話をしているはずだからだ。 話をしようと思えたあなたが格好良いし、どんな結果になろうと私は大好きだよと背中を押してみたけれど。 私が背中を押したせいで傷ついていないと良いとも思う。 私が明日、いつかぶりに男性とデートに行くからだ。 頭が良くて優しい人だ。 緊張しすぎて胃がひっくり返りそう。 みんな体も心も違うはずなのに、緊張して吐きそうとか胃が痛いとかひっくり返りそうとか、共通しているのは何故なんだろうと俯瞰して緊張を誤魔化している。

          【読書】世界はフムフムで満ちている

          横浜、みなとみらいから徒歩15分くらいのところに LOCAL BOOK STORE kita.という本屋さんがある。 ここは、"本棚を貸し出している"本屋さんである。 実に50店舗もの本屋さんが出店し、本棚の一角にそれぞれ個性ある本を展示・販売している。 その本屋さんで、私の目についたのが「世界はフムフムで満ちている」だ。 異なる職業に就く方88人にインタビューをし、その内容を絵本の様にさっくりと伝えてくれる。1章1章、ひとりひとりに思わず読み直す文章があって、さくさく進

          【読書】世界はフムフムで満ちている

          【読書】日々臆測/ヨシタケシンスケ

          「一生 目薬 片目 失敗」 呪いとして、微妙に嫌で、でも基本的に日常に支障はなくて、でも嫌な奴が一生目薬に失敗し続けると思うとちょっとスッとする。 絶妙な呪い、とても良い。 本書は、日常のワンシーンからヨシタケシンスケさんが臆測したことがまとめられている本だ。 本当に些細な日常の風景を切り取っているから、人の頭の中身を覗いているようでワクワクした。 ーーーーー 最近、訳もなく不安になることがある。 考えたってどうしようもなく、 どうにもならないことをただひたすらに。

          【読書】日々臆測/ヨシタケシンスケ

          【詩】項垂れたまま、よく眠れ

          2023/02/14 金曜日、お仕事終わり 畝と草 月曜7時 天気、雨 失せた茶色と 仕事終わりのショベルカー 私がいない週末に あなたに一体何が起こった。 新たに家になろうというの? 2023/02/21 溝、爆誕 2023/03/13 横に1本、縦に2本 地面に掘られた溝のそば。 仕事終わりのショベルカー あと30分で始業だよ、 今はまだ。 項垂れたまま、よく眠れ。

          【詩】項垂れたまま、よく眠れ

          【読書】WHAT IS LIFE? 生命とは何か/ポール・ナース

          どこかで書いたことがあるかもしれないのだけれど、私が理系に進んで今の研究室を選んで大学院に進学した理由は「人間がどうして人間として生きていられるのか」が知りたかったからである。 この本は、私と類似した疑問を持って私と類似した研究を行なった、私よりもはるかに頭の良い人が書いた本だ。 持っている疑問と研究分野が類似しているせいか、一部専門的な部分がありつつも分かりにくい所がなくてとても面白かった。 私たちの身体を構成する細胞の中では、常にたくさんの化学反応が起きている。 それ

          【読書】WHAT IS LIFE? 生命とは何か/ポール・ナース

          雷が鳴る夕暮れに 小さな丘に登ってく 3mの小さな自殺

          雷が鳴る夕暮れに 小さな丘に登ってく 3mの小さな自殺

          【詩】引っ越してきた時のこと

          ひとりで新しい土地に来た 友達?ゼロ 。 知り合い?かろうじてひとり。 親戚?疎遠な祖父母がふたりだけ。 逃げる先もないから口角を上げることにした 寂しい、にっこり。 辛い、にっこり。 泣きそう、にっこり。 あぁなんか可愛いじゃない。 ひとりぼっちで寂しいね、かわいいね。 些細なことが刺さって痛いね、かわいいね。 限界が近くて怖いね、かわいいね。 そんなかわいいところ、私にあったのね。 そうやって自分を笑っていたら いつの間にか大丈夫になった。 隅で心が泣いてても、

          【詩】引っ越してきた時のこと

          【読書】おかしな本棚/クラフト・エヴィング商會

          読書は、私の一番長く続いている趣味だ。 小学生の頃に本を読みながら登下校をして怒られた時から早20年、その間ずっと読書が好きだった。 しかし最近、外に出ている時間が増えたせいで、のんびり浸って読書をする機会がぐんと減った。(このままではいけない、読書をする時間を確保する意識を作らなくては)という思いから、角川武蔵野ミュージアムに行ってきた。 とても楽しかった、読書モチベ大上昇。 角川武蔵野ミュージアムは普通の図書館とは違ってディスプレイに重きが置かれている。そのためか、本

          【読書】おかしな本棚/クラフト・エヴィング商會