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【詩】引っ越してきた時のこと

ひとりで新しい土地に来た
友達?ゼロ 。
知り合い?かろうじてひとり。
親戚?疎遠な祖父母がふたりだけ。

逃げる先もないから口角を上げることにした
寂しい、にっこり。
辛い、にっこり。
泣きそう、にっこり。

あぁなんか可愛いじゃない。
ひとりぼっちで寂しいね、かわいいね。
些細なことが刺さって痛いね、かわいいね。
限界が近くて怖いね、かわいいね。
そんなかわいいところ、私にあったのね。

そうやって自分を笑っていたら
いつの間にか大丈夫になった。

隅で心が泣いてても、
気付かなければ辛くない。
寂しくなかろ?
しんどくなかろ?
泣くことなかろ?
だって口角は上がってる。

大丈夫だよ、放っておけば。
いつか泣き止むその日まで。
口角あげて笑って過ごそ。


ーーーーー

「詩でも書いてみたら?」と言われ、書いてみた。
抵抗があるものかと思っていたけれど、案外普通に書けてしまった。

何が悲しいのか刺さるのか、
書いてて無性に泣けてきた。

一人でめそめそしながら書いて、「書いたら?」と言ってくれた人に見せた。
読んでくれているところを見てまた泣いた。
なんでもないことなのに、ただ口角を上げていようと決めただけの話なのに、どうして何がそんなに怖いのだろう。

書けるものがあればまた書いてみようと思う、日記の代わり。



おわり。

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