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【読書】おかしな本棚/クラフト・エヴィング商會

読書は、私の一番長く続いている趣味だ。
小学生の頃に本を読みながら登下校をして怒られた時から早20年、その間ずっと読書が好きだった。
しかし最近、外に出ている時間が増えたせいで、のんびり浸って読書をする機会がぐんと減った。(このままではいけない、読書をする時間を確保する意識を作らなくては)という思いから、角川武蔵野ミュージアムに行ってきた。

とても楽しかった、読書モチベ大上昇。

角川武蔵野ミュージアムは普通の図書館とは違ってディスプレイに重きが置かれている。そのためか、本の並び順が良く分からず、普段は読まないであろう本がたくさん目についた。
そして、読みたい本がたくさん増えた。

滞在時間が6時間ほどと限られていたから本自体は1冊しか読めなかったのだけれど、とても楽しい本だったので、その話を今回はしたい。


これは誰にも言わずにおいたひみつですけれど、じつは、わたし、森の奥に本棚を一つ持っていましてね――――というおかしな妄想を二十年以上あたためている。

ふむふむ。
森の中にある本棚、私ならどんな本を並べるだろうか。

柔らかい日差しの中でひとりでのんびり読める本が良い。
自己肯定系の啓発本か、森が舞台になっているライトノベルか。
絵がファンタジックな子供向けの洋書を音読してみるのも気持ちが良さそう。
となると、本棚は最下段は縦長で、大きめの絵本や図説もしまえるくらいの大きさが欲しい。

雨の日に森に行くこともあるかもしれない。
そんな日はハードカバーの専門書とか哲学書を頭を使いながら読むのがきっと良い。本棚はそれに似合う、ずっしりとした重みのあるものが良い。

読んだことがある本を厳選して数冊、それ以外は全部まだ読んでいない本で埋め尽くして、気になったけど読んでいない本がたくさんある本棚にしたい。

「この本を読みたいと思ったその瞬間」こそ、この世でいちばん愉しいときではなかろうか。


わかる。

私の森の本棚は、そんな明るさと期待が満ちに満ちた空間にしたい。
本屋さんで目について、背表紙のあらすじと本の帯をざっくり読んで(おもしろそう)と思った気持ちごと、本棚に詰めておきたい。
生活や人生に疲れてしまってもう全部投げ出してしまいたいと思った時に、全部忘れ去って(たのしそう)でいっぱいになれる空間が良い。

森に本棚、持ってないけど。


この本を読んで、私は実家で一人暮らしをすることを決めた(来年から社会人)(勤務地未定)。
実家の一室に、私だけの私のための本棚と、ひいては本の部屋を作る。
写真スタジオにもなるくらい綺麗で、でも私の好きな本と読みたい本がいっぱいに詰まった居心地の良い空間を作る。
私はそこで好きなだけ本を読んで、写真を撮るのだ。
セルフポートレートもやってみたい。

そのためには自分の好きな空間が何かを見つけなければいけない。
本が健やかに保管できる場所でなくてもならない。
そう思って資料も買った。


家に人を入れるのは抵抗があって全然好きになれないのだけれど、いつか好きな人みんなに自慢したい本棚を完成させます、見に来てね。



おわり。

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