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しゃぼん玉はこわれて消える

去年「トラベルバブル」と言う言葉が新しく生まれ、コロナワクチンが出てきた今、今度は「ワクチンバブル」と言う言葉も出てきました。

香港は今この「ワクチンバブル」と言う政策を打ち出しました。


平たく言えば「トラベルバブル」が国間での行き来を指すなら「ワクチンバブル」は個人間の行き来を保障しようというもの。

私はこれまでもずっと疑問でした。


「え?これマジで信じる人いる?!」


一応、ここにウィキで定めるトラベルバブルの定義を貼っておきますが、皆さんご存知の前提で話を進めます。

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由来となったエピソードはまあ、いいでしょう。

「ステイホーム!」と言う強い命令形ではなくて「無理して君を包んでいる安全なバブルから出なくていいんだよ」と逆に家から出ない状況を肯定して促すと言う優しい表現での規制。

バブル:まだ567感染していない安全なエリア

と仮定してるようですが、だから、そもそもそこがホントに安全かどうかは、どうやったらわかるんですか、という話。みんなが自分はまだ感染していないと思っているのに、そうじゃないから感染が広がっているのです。

そしてこのワクチンバブル。
もうワクチンを打った人は、現状の人数制限以上で集まってもいいですよ。国外出てもいいですよ。

逆に営業する側も従業員全員ワクチンを売ってるなら10時までのところ12時まで営業していいですよ、と言う「ワクチン接種者優遇政策」です。

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このニュースの全容に興味のある方はこちら↓↓

政策としてはこれも致し方ないのでしょう。いつかは正常な生活をする為の大前提としてまずはワクチンの摂取と言う事でしょう。

香港約780万人の内、現時点でワクチン1回目を接種した人数は約58万人、
もう2回目まで打ってる人は25万人。

もっと大人数打てるだけのワクチンを手配しているのですから、市民がそれに乗ってくれないと大変です。

バブルと言う清浄空間が絶対安全に保たれる事を大前提としているこの「バブル概念」。私が言いたいのは、だけどこの「バブル」がどんだけ安全だって言うんでしょうね、という事です。

だけども実際は、私たちが日常生活を送る中で別にバブル状の保護膜に包まれて生活しているわけではありません。ただ、マスクをして不特定多数の人と接触しながら生活しています。

ウイルスは目に見えずニオイもありませんから、例えば私が今この瞬間陰性としても、いつどのタイミングで陽性の人と直接または間接的に接触するか、したか、は全然わかりません。

わからないから毎日感染者が増えています。


という事は香港自体全くクリーンなバブルで包めてないという事です。


だからこのバブルという概念自体、存在し得ない話です。

安全性が全く保障されていないのに、言葉の持つイメージだけで、あたかも安全なような気にさせる本当に危ない考え方だなと思わずに言われません。

ましてや、それが国間に及ぶと、貴方と私は今安全ですが、自宅から空港に行くまで、飛行機の中、現地、戻って来てから自宅までの間、どれだけたくさんの人との接触機会があるか、を考えたら、トラベルバブルなんて、元より成立しない、という事は最初から分かり切ったことのハズです。

ごく正常な普通の感覚の持ち主なら誰しもが「いやいやいや・・」と思っているはずなのに、一部のどうしても行き来したい人達の思惑の方が強く働いてしまい、今や香港とシンガポールはトラベルバブルと称して、今にも行き来を始めようと調整している最中です。

だけど、バブルは所詮儚いもの。あっという間にこわれて消えるものなのです。

しゃぼん玉とんだ
屋根までとんだ 屋根までとんで
こわれて消えた

しゃぼん玉きえた
飛ばずに消えた うまれてすぐに
こわれて消えた

風風(かぜかぜ)吹くな
しゃぼん玉とばそ

野口雨情作詞・中山晋平作曲


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