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記憶ってそんなもの
幼い頃から記憶力が良かった。
ただし、「勉強以外」の記憶力が良かったという方が的確だ。
小学生時代、6年間同じクラスだったA子ちゃんが高学年まで鼻くそをほじり続けたことに始まり、
全焼してしまったお寺の子に意地悪を言った男の子の吐いた言葉、
祖母が長らく通っていた美容室で飼っていた歴代の犬の名前など。
どうでもいいことを今も仔細に覚えている。その時の景色も含めて。
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辞典にシールを貼ってみた。
一方、勉強の記憶力の方は昔から人の3倍はかかる。
翻訳者になるため、毎日中国語を勉強している。用例辞典を購入し、例文を覚えようにもひと苦労だ。
ところが、惰性で中日辞典を開いた時に覚えた
「想尿就尿想㞎就㞎」という表現は頭にしっかり刻み込まれる。
意味は、小便をしたい時に小便をし、大便をしたい時に大便をする、つまり勝手気ままに振る舞うことを例えた諺である。
こんな用語を覚えて、散歩途中に頭の中でつぶやいてみることもある。
得意になっていつか使ってやろうと思うこともある。
日々中国語を覚え、語感を研ぎ澄まさなければならない。加えてさまざまな知識が必要なのも翻訳である。
この、かなりどうでもいい記憶力がいつか勉強の面でも発揮できることを願うばかりだ。
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