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ASARI NOTE

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ASARIによるライナーノーツのような音楽紹介です。
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2024年1月の記事一覧

The Stalin - 虫

スターリンはアルバム単位で全作それぞれが話題作で、それ故に全作中、本作は比較的地味な印象…

ASARI
4か月前
15

PFM - Chocolate Kings

アイロニカルに米国を表現したカバーアート、ベルナルドランゼッティが歌う英語詞、テクニカル…

ASARI
4か月前
9

The War On Drugs - Lost In The Dream

2014年の本作は、かつて在籍していたカートヴァイルがギターサポートからも抜けて、完全にアダ…

ASARI
4か月前
9

Kurt Vile - (Watch My Moves)

ベルベットアンダーグラウンドのトリビュートが印象的だったが今作ではブルーススプリングステ…

ASARI
5か月前
6

Charlie Charlie It’s Raining - It's Not Raining Here Yet

プログレッシブロックというと長尺なトラックを思い浮かべるがCharlie Charlie It’s Raining…

ASARI
5か月前
9

Awich - THE UNION

2023年作、トラックの音の質感はメジャースケールな一方でAwichのリリックはこれまでと大きく…

ASARI
5か月前
9

Jan Bang - Reading the Air

ノルウェーの即興音楽祭「PUNKT」を立ち上げた事で知られるヤンバングによる2023年のアルバム。本作はデビッドシルビアンもゲスト参加しているが、ヤンのボーカルスタイルは旋律も歌い方もデビッドシルビアンのアプローチを連想させる仕上がりになっている。ヤンバング自身の出過ぎず心地よく洗練された音響やサウンドの質感に自身が披露する歌も含めてセンスが発揮されている。その上でボーカルが重なることでエレクトロジャズの域を超えた佇まいを感じさせる作品になっている。 冒頭のNameless

Roxy Music - Manifesto

1979年のロキシーミュージックはプラスティックなカバーアートも曲のタイトルもアイロニカルな…

ASARI
5か月前
13

Like This Parade - A celestial globe will be illuminated palely

Like This Paradeによる2014年のミニアルバム。アルバムは「A celestial globe will be illumi…

ASARI
5か月前
12

Loris S. Sarid & Innis Chonnel - Where The Round Things Live

2022年の本作は、スコットランドの木材工房でフィールドレコーディングした素材を組み立てて即…

ASARI
5か月前
8

The Durutti Column - The Return of the Durutti Column

1980年、FACT14はサンドペーパーのジャケットで話題になったようだ。それはサブスクリプション…

ASARI
5か月前
10

Turn On The Sunlight - Warm Waves

ジェシーピーターソンを中心にして集まったミュージシャンによるアンビエントスケープに軸足を…

ASARI
5か月前
12

Nostalgia 77 - The Loneliest Flower in the Village

ベネディックラムディン率いるNostalgia 77が南アフリカジャズの影響を受けて制作したという20…

ASARI
5か月前
10

The Style Council - Confessions of a Pop Group

スタイルカウンシルの4枚目のアルバム、1988年発表。前半はメロウな展開、後半はバンドやエレクトロファンクの要素もありつつタイトな展開という構成で、こうした徐々に厚みをつけていくパターンは例えばOur Favourite Shopも同様だと思うが、本作はより一層内省に向かう仕上がりという印象だ。 前半の流れは冒頭のIt’s a Very Deep Seaのゆったりとしたピアノの時点でほぼすべて示されているように思う。シルキーなコーラスや流麗なコードはこの頃のポールウェラーの