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Nostalgia 77 - The Loneliest Flower in the Village
ベネディックラムディン率いるNostalgia 77が南アフリカジャズの影響を受けて制作したという2023年の本作はダラーブラントの作品を取り上げる等、影響をストレートに反映したアプローチが心地よい。
冒頭のDakarは、静かだがテクニカルなテーマを支えるドラムのプリミティブなフレーズが楽曲の雰囲気を引っ張っているように思う。どのパートも音を厳選したアプローチが結果としてとても抑制の効いた演奏になっているが、一方でパッセージは複雑でとても入り組んだ独特の雰囲気を湛えている。
The Sun Is Bigは、流麗で印象派的なピアノが美しい。サックスがピアノの輪郭を際立たせるような旋律を奏でる中で徐々にピアノがバンドのバッキングに収まっていくバンドのバランスがとても絶妙な印象を受ける。
Love in Outer Spaceは、エコーの中のシンセサイザーやディレイの効いたドラムにオルガン等、どれもサンラを連想するアプローチだが、奏でる旋律はやはり抑制が効いていてこのバンドの強固な方向性がむしろ引き立っているように思う。本作の中では異色のアプローチにもかかわらず違和感なく収まっている。
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