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The Style Council - Confessions of a Pop Group

スタイルカウンシルの4枚目のアルバム、1988年発表。前半はメロウな展開、後半はバンドやエレクトロファンクの要素もありつつタイトな展開という構成で、こうした徐々に厚みをつけていくパターンは例えばOur Favourite Shopも同様だと思うが、本作はより一層内省に向かう仕上がりという印象だ。

前半の流れは冒頭のIt’s a Very Deep Seaのゆったりとしたピアノの時点でほぼすべて示されているように思う。シルキーなコーラスや流麗なコードはこの頃のポールウェラーの素晴らしい持ち味だと思う。

続くThe Story of Someone’s Shoeは、アカペラにソウルフルなボーカルアプローチがはまる前半部分から圧倒される。コーラスにどことなくブライアンウィルソン的なフィーリングを感じるのが面白い。ヴィブラフォンが時折メロディーを辿るように奏でる旋律の透明感も心地よい。

How She Threw It All Awayは、スタイルカウンシルらしい憂愁を帯びたコードとブルーアイドソウル的なリズムアプローチにファルセットのテーマが印象的な1曲だ。ファルセットはアースを連想するメロディーで登場するが、嫌味なく自然に流れ込む構成に惹き込まれる。またエンディングにかけてコードを変えたテーマのアプローチがとても音楽的で素晴らしい。

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