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【そなエリア】体験、東京直下72時間


今日は3月11日。
13年前、私は運良く家に居ました。
帰宅困難になることも、家族の安否が不明になることもありませんでした。
本当に運が良かったです。

でももし首都直下型地震が起きたら。
災害を”防ぐ”ことはなかなか難しいですが、事前にシミュレーションしたり知識を得たりすることで、災害を"減らす"ことならできるはず。

そう考えて、有明にある防災学習施設「そなエリア」へ行ってきました。
ここでは、首都直下地震が起きてから72時間を体験することができます。
72時間は、人命救助が最優先される時間だそうです。
そのため、地震発生後 72時間の生存力をつけることが必要だと説明されました。

タブレットをもってクイズに参加しながら、体験エリアを周ります。
土曜日の午後行きましたが、参加組は自分ともう1家族のみ。じっくり見て回ることができたのが良かったです。
クイズの対象は小学4年生以上だそうで、100点取れるようなものでした。

ちなみに、緊急地震速報が流れるので、地震にトラウマがある方にとっては少し怖い瞬間もあるかもしれません。
私は思いのほかさらっと見終わったな、という印象でした。


習った防災との違い

 面白いなと思ったのが、小学生の防災絵画コンクール受賞作品が壁に貼られているのを見た時です。
「地震が起きたらダンゴムシ」というフレーズが描かれていました。
私が幼稚園や小学生の時に聞いた覚えはありません。
地震が起きたら小さく縮こまるというのをキャッチフレーズとして覚えるために、新たに生み出されたのだなと感心しました。

 それで言うと、「おかしもち」ってご存じですか??
私が小学生の時は、最初は「おかし」、そして途中から「おかしも」と言われていました。
さらに「ち」が増えたのですね。

ち、ち、ち。。。
押さない、駆けない、喋らない、戻らない、ちょっかい出さない?
超静かに‼ とか?
答えは、、、

お:押さない
か:駆けない
し:喋らない
も:戻らない
ち:近づかない

「近づかない」ですか~~っ!
防災の考え方が大きく変わることはそこまでないのかもしれませんが、自分が習った防災意識のままでいるともしもの時に逃げ遅れるかもしれないな、と感じます。


【失敗】非常食、食べてみた

そなエリアのロビーでは、非常食を買って食べられるスペースがありました。
ということで、買ってみたのがレスキューライス
お湯をいれて15分待てば完成です。

カレー味を買ってみたのですが、ちょっと失敗💦
※味はとても美味しかったです!! そして私の場合は繊細さんなので気にしてしまう=相性が良くなかったという話です(>_<)

失敗した理由①
考えてみてください。

私が一番気にしてしまうのは、しっかり備蓄していた場合のことです。
例えば避難所や避難場所で自分が持っているご飯を食べようとした場合。
まず、盗まれるリスクはかなり高いはず。
そのため、自分の身を守るためには、なにより食べ物を持っていることをバレてはいけません。

次に、人目を気にして食べるのを気が引けてしまう懸念もあります。
周りが困っているのをわかっていて、自分だけが食べるわけにはいかない、そんな強迫観念に襲われるのがこの私です(^^;

その意味で、カレーは良くありませんでした。
匂いが目立つ。

ーーー

続いて、失敗した理由②
喉が渇く……!

カレーを食べると、辛さで喉が渇いたり、口の中に残って水を飲みたくなったりしませんか?
さらには、歯について歯磨きをしたくなる人もいると思います。
そうなると、私にとってカレー味は相性が良くないということがわかりました。

私が気にすることで、でも良かったことは音。
周囲にバレるという懸念において、匂い以外にもう一つ。それが音。
ご飯を食べているだけなので、音が立たないというのは安心でした。

今回失敗しておいてよかったです。
私にとって、カレーは大敵。
よって、レスキューライスシリーズで備蓄するなら、五目ごはんにします!


意外と盲点、災害グッズ

私にとって盲点だったのが、おもちゃ。
小さい子を持つご家庭だったら、お子さんの気を紛らわすためにおもちゃを用意しておくと良いのだな、と思いました。

メイク道具
いつも通りのメイクもスキンケアもできません。
でも例えば、まゆげを書くだけでも気分を切り替えることができるはず。。。
おもちゃもそうですが、気分を癒してくれる防災グッズを考えることも大切だなと学びました。

職場・学校における対策グッズ
電気が止まった時のために暑さ・寒さ対策グッズを置きっぱなしにしておくと良いですね。
うちわや汗拭きシート、コンパクトにできるダウンやカイロなど。
家に入る時より、職場や学校にいるときに被災する可能性の方が高い気がします。

ポリ袋
お米1合と水200mlを入れ、空気を抜いて水に沈めます。
30分後、鍋に沈めて沸騰してから20分加熱。
そしたらふたを閉めたまま火を止めて、10分蒸らしたら炊飯できます。

他にも、ポリ袋で三角巾を作ったり、止血できたりと色々と役に立ちそうです。

新聞
暖を取る以外にも、スリッパにして割れたガラスの破片から足を守る術もあるようです。


多様性って大変…!

避難所と避難場所は違うってご存じでしたか?

避難場所・・・身を守るため、一時的に逃げ込む先。
       河川敷や大きい公園など、広いスペース。
避難所・・・一定の期間、避難生活をする場所。
       学校や公民館など

震災の時は、避難所が足りず避難場所で何日も過ごさなくいけなかった、という話を聞いたことがあります。

そなエリアでは、様々な多様性の方に必要な配慮が解説されていて勉強になりました。
例えば、目が不自由だったり、高齢者だったり性的マイノリティだったりビーガンだったり。

私の場合は好き嫌いもなく、マジョリティに属することが多いと思います。
だからこそ考えてしまうこと。。。

例えば、毛布が100枚配られたとして。
高齢者や持病を抱えている人から配られることになるでしょう。
つまり、私は後回しです、仕方ありません。

続いて、水が配られたとしましょう。
きっとそれも「薬を飲まなきゃいけないから」と高齢者や持病を抱えている人が優先的に配られるのではないでしょうか。
再び私は後回しです。

こういったことが続いていくとき、果たして正常な理性を保っていられるでしょうか。
自分の家族や友達の安否も不明な状況で、です。
もし私が水を持っていれば、どこかで再会できた家族に水を渡せるかもしれない、そう考えてしまうと思います。

充電は争奪戦、そして携帯盗まれそう・・・

・・・私の醜さはこのあたりにしておいて💦
年齢的に若いため、可能な限り避難所運営側に率先してまわりたいと考えています。
そうなると、今度は逆に苦情を受けることになります。

「あいつばっかり毛布もらってずるい」「カイロはないのか」「本当はお前たちがくすねてるんじゃないのか」「隣の奴の咳がうるさい」などなど。

避難所では年齢関係なく強姦に襲われることもあります。
災害を生き抜いた後、被災地でのサバイバル術を考えておく必要があるのだと考えさせられました。


絶対後悔する日常生活

「もしも」が起きた時に後悔することを考えました。
煎じ詰めると、日常のあるあるだな、と感じます。

例えば、携帯の充電をし忘れた。
朝起きた時、携帯のコードを繋いでいなかったことに気づきます。
残り30%。
「学校で充電すれば良いか」
その道中で被災してしまったら。。。

例えば、お金をケチった。
喉は少し乾いてる。
さっき自販機あったけど、高いから帰りにスーパーで買おう。
そう思った帰りがけ、被災してしまったら。。。

例えば、トイレを我慢した。
尿意が襲ってくる。
だけど今急げば電車に間に合う。トイレに行くのは電車を降りてからにしよう。
そう思った電車内、被災してしまったら。。。

被災した時は後悔しか蘇らないと思います。
そうなったとき、少しでも後悔の数を減らしておくことが心を守る策だと考えます。

一番の被災グッズは、キャンプや登山のバッグ。
いつでも登山にいけるように用意しておきたいと思います。


岩手県の陸前高田へ、当時の市長や校長に話を聞きに行きました。
ぜひそちらも覗いていただけたら嬉しいです。

特に印象に残ったのが、市長の後悔です。

就任して一ヶ月で地震に見舞われました、
そして10分もかからず家族に会いに行けます。

正しいのは、どっち?
家族を探す or 公務に留まる?

この市には、市民がいる。
目の前には、職員がいる。
市長として、市役所を離れるわけにはいかない。

だが、父親である。

2人の子どもをピックアップし妻の無事を確認するくらい、車で10分もあれば行って来られる。
トイレにでも行くふりをして、誰にもバレずに帰ってこられる。

わずか10分。。。


決断を迫られ続ける恐怖を感じました。

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