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考える力を伸ばすための親の関わり方

以前の記事で、自ら学べる子に育つにはという内容を書きました。
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一言でまとめると、自ら学べない、考える力が育たないのは親の過干渉が影響しているということがまとめられています。

今回はもう少し具体的に、実際に親がどう関わると良いかというところにも触れたいと思います。

子どもの考える力を伸ばすのは間違いなく「遊び」ですが、親との関わり方によっては考える力も育ちません。

もしかしたら、あなたの声かけやルールによって、子どもは考える力を奪われ、言われたことしかできない子に育つばかりでなく、落ち着きのない子になり、ADHDなど発達障害と言われてしまっているかもしれません。

(精神医学については、一般的に言われていることは疑ってみるべきだと思います。ADHDについて調べても何を根拠に親のしつけや育て方は原因がないと言っているのか?また、原因がないと言いつつ親の特徴など書かれていたりする。)
参考図書「大笑い精神医学」内海 聡(著)


こんな声かけしてませんか?

子どもの考える力を奪ってしまう声かけの例をいくつか挙げてみます。
あなたはこんな声かけしてしまっていませんか?

例①:お絵かきに対しての声かけ


その絵に対して、「もっとここがこうなってるよね?」、「ここ違ってるよ」、「何描いてるのかわからない」、「へたくそ」など

小さな子どもが描いた絵は、自分の世界観をそのまま表します。
正解を評価されたり、うまく書こうとしているわけでもありません。自分の思ったままに表現しているだけです。

それなのに、親が見えている世界観で否定される。
子どもからしたら、私はただ描いただけなのに怒られたり、否定されるんだ、、、なぜ?ってなるわけです。
(子どもに直接言ってなくても、子どもがいる場で夫婦同士が話してる会話、ママ友同士で話してる会話でも同様)

お絵かきに限らず、このような経験を通して、親が喜ぶことをしないと私は否定されると学習していきます。
「私はこんなことしたい、でも親に否定されないかな?」
「これは喜んでくれたけど、あれは否定された、、、なんで?」
「この前は同じことして喜んでくれたのに、今回は否定された、、、なんで?」

わけのわからない親の基準によって、自由な発想というものが失われていきます。
自分の自由な発想で新しいことを創っていくという能力、社会でとても貴重とされている能力を持つ人が少ないのも頷けます。。。


例②:運動に対しての声かけ

「走るのが遅い」「どんくさい」「うちの子運動苦手だから」「あの子より全然できてない」など

子どもを否定するための最高の機会は運動です。(皮肉たっぷりw)
子どもよりできてる子なんて周りに、そして学年を一個でもあげればいくらでもいるからです。

好奇心のままにただ身体を動かしているだけで否定されます。
子どもは誰かがやっているのを見て、「自分もやってみようかな」「こんなふうにできるかな」と挑戦しようとする気持ちを持ちます。
それを親によって「あの子みたいには無理だから」「全然できてないじゃん」と始めから上手くできることなんてほとんどないのに否定されます。

大人だってこんなこと言われたらやる気なくしますよね。
新しいことに挑戦しようとしたくなくなる。苦手意識を持ってしまい、苦手なことはやりたくなくなるのは、このような声かけをされ続けた結果です。

否定するような声かけでなく、アドバイスをする親の声かけにも問題はあります。
子どもができるようになるために「もっとこうして」「こんなふうにやるとうまくいくぞ」というようにアドバイスをします。

しかし、これによって子どもは自分で考え、工夫する力を奪われます。
できないことは誰かに教えてもらわなきゃできるようにならないという他者依存傾向になったり、応用が効かない子になっていきます。
運動に限りませんが、アドバイスのしすぎ、答えの教えすぎも注意しましょう。

例③:やめなさい

「ご飯の時間だからもうおしまい」「寝る時間だからおしまい」など
子どもが夢中になって取り組んでいる時に、大人の都合で遊びがおしまいになる。

「危ないからやめなさい」「汚れるからやめなさい」「迷惑だからやめなさい」など、子どものやりたい欲求を抑圧するのも同様です。

もちろん、止めなければ本当に危ないこともありますが、ここの判断基準は人によって本当に違います。
そして、厳しすぎ、こだわりすぎている方が多いのも感じます。

特に幼少期の子どもは善悪の区別がなく、欲求に正直です。
社会のルールや常識などわかりません。
その欲求を過度に抑圧しすぎることによって、集中力のない子、落ち着きのない子、衝動的な子になっていきます。

私は発達障害と言われる子と多く関わりますが、このような子の悩みを抱える親は大抵このパターンがあてはまります。


他にも挙げればキリはありませんが、上記例も他のパターンも親の声かけによって子どもは大きな影響を受けているのはご納得いただけましたでしょうか?

そして、どのパターンも親の支配欲、コントロール欲が問題です。
子どもをこんなふうに育てたい、自分と同じコンプレックスを持って欲しくない、子どもより自分のが優位に立ちたい、人に迷惑をかけるような子になって欲しくないなど

我が子だからこそ当然のように思ってしまう感情。
その感情が強すぎるほど、我が子にぶつけすぎてしまう。
責任感があるからこそ、言いすぎてしまうということを理解して気をつけていきましょう。

遊びが土台を作る

ここからは、遊びの重要性についてお話ししていきます。
学力を伸ばしたくて、塾に入れる、とにかく勉強をさせようと考えてしまうお父さんお母さんも知っていただきたい内容です。

学力が心配だからこそたくさん遊ばせましょう。

第一に、遊びは子どもの基本的な能力を発展させるための重要な土台となります。
遊びは子どもの知覚・運動能力、認知能力、言語能力など、様々な能力を発達させるために必要です。
例えば、ブロック遊びや絵本の読み聞かせなどを通じて、子どもは手や指の運動能力や物の形状を理解する能力を養います。
これらの基本的な能力が身に付くことで、後の学習においても素早く理解し、学びを深めることができます。

第二に、遊びは子どもの興味や関心を引き出し、学びへのモチベーションを高めます。
子どもが自由に遊びを楽しむことで、好奇心や探求心が刺激されます。そして、その興味や関心に基づいて学びを進めることで、より意欲的に学習に取り組むことができるのです。
例えば、科学実験やクイズゲームなどの遊びを通じて、子どもは知識を身に付けることへの興味を持ち、学習への関心を高めることができます。

最後に、遊びは子どもの社会的な成長を促進します。
友達や家族との遊びを通じて、子どもはコミュニケーション能力や協力性を身に付けます。
学校や社会での人間関係を築く上で必要なスキルを、遊びを通じて学ぶことができるのです。
例えば、ゲームやロールプレイの遊びを通じて、子どもは他者との協力やチームワークを学び、社会的なつながりを深めることができます。

以上のように、遊びは子どもの学力向上においても重要な役割を果たします。
十分に遊ばせず、勉強ばかりさせようとしていませんか?

最近は園児の頃から字や計算を教えられている子をよくみかけます。
これら何かを覚えるような学習はこの時期に本当に必要なのでしょうか?

この世代には、もっと右脳を発達させるような創造力、探究心を刺激するようなことを経験していくことのほうが学習の土台はよっぽど形成されると私は思います。
(このあたりの脳の発達のことはまた別の記事で書きたいと思います。)

難しい話は置いといてまとめると、とにかく遊びに夢中になる経験をすることが、子どもの成長にも、学力向上にも超大切というということです。

親はどう関わるべきか?

ここまでお読みいただいていたら、遊びが大切で、夢中で遊ぶ機会を奪わないことが親として重要だということがご理解いただけているかと思います。

その上で、私たちは子どもにどう関わるべきか?
100%の正解はありませんし、細かい状況によっては不適切なこともあるかと思いますが、大枠の方向性として参考にしていただけたらと思います。

子どもにとっての遊びとは?

まずは子どもが何を持って遊びとしているのかを理解しましょう。
遊びの5原則というものがあります。

遊びの五原則
1.遊びは楽しくなければならない
2.遊びはそれ自体が目的であるべきで、何か他の目的(例えば字を読むため、英語を話せるようになるため)であってはならない
3.遊びは遊ぶ人の自発的な選択によるものでなければならない
4.遊びは遊ぶ人が能動的に関わらなければならない。遊ばせてもらっていたら遊びではない。
5.遊びは現実から離れたもので演技のようなものである。子どもが何かの「ふり」をしていたらそれは遊びである。

「学びとは何か」今井むつみ著

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