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組織に所属する意義とは?チームの心地よさの根源はアウトプットによる「純粋」なコミュニケーションにある


会社の掲げるビジョンが「未来を自分で選択できる社会をつくる」なんてものだから、たまには自分の「未来」と「選択」をマジメに考えてみようと思います。

自分のモチベーションはどこにあるのか?

周りのかたによく聞かれるこの質問。いつも回答に困ります。なんてたって「モチベーション」なんてそもそもないのです……(笑) 思えばこれまでの人生は、あれこれ考えるよりも目の前に課された「ミッションを達成しなくては!」という「義務感」と「責任感」に突き動かされてきた人生でした。

自分はこれまでに一度も「就職活動」なるものを経験していません。しかし、自分の選択を後悔したことは一度もありませんでした。そこで思い出すのが、学生の時分に強要された「自分のやりたいこと」や「企業の志望動機」、「自己の将来像」を語ら「なければならない」社会の重圧です。

たかだか20年生きた人間に人生の何がわかるのか……ぽっとでの学生が企業について語れることなんてないだろう……元来真面目な人間なので、考えなくてもよいことを考えて、ドツボにはまりました。取り繕って語れることなんていくらでもありますが、何を語っても「嘘」になるくらいなら、語らなくてもいいんじゃないかしら?と思ったのが大学院を中退した頃です。

この世のなかはすべて「合縁奇縁」「袖振り合うも多生の縁」と思うと、時分に舞い込んだ何かがすべて何かの「ご縁」だとしたら、それは「全力でやらねば!」と思うのです。それが己の身になっているかなんてやってみなければ分からない。人生100年のなかで、どこで「縁(えにし)」がつながるか分からない。とりあえず、目の前に困っているひとがいるっぽいので自分ができることなら何かしよう、とそれくらいの感覚で仕事をしています。

「業界/職種/業種」ではなく、「人」であり「ビジョン」で「働く場所」を選びたい

もうひとつ。自分には「職業に貴賎なし」という座右の銘があります。とかく社会人になると忘れがちになるのですが、世の中にはいろいろな「職業」があって、私たちの生活がその一人一人の担い手によって成り立っています。

「マーケターになりたい!」「コンサルタントになりたい!」と煌びやかな業界や業種が昨今もてはやされていますが、ちょっと一歩立ち止まってみてください。「マーケティング」「コンサルテイング」といったものはただの「HOW」であり、根底に「このサービス/商品/企業をスケール/成長させたい!」といった「WHY」や「WHAT」がないとモチベーションが持続しないのではないでしょうか。

コンビニ・ファストフード・塾講師・テレアポ・ライン工場・ティーチングアシスタント……etc 学生時代のそれなりなアルバイト経験や、飲食店である実家の手伝いをしていた経験から得たことは、仕事の「幅」や「楽しさ」を決めるのは結局のところ自分次第なのだということです。どんな仕事だって、本当の「ゴール」はどこにも存在していなくて、「もっとお客様さんを喜ばせたい!」「もっとはやく仕事を終わらせたい!」「もっとみんなにお店を知ってほしい!」突き詰めれば突き詰めるほど奥が深くなる。「生涯勉強」を目標に掲げていた同級生がいましたが、まさにその通りで。突き詰めた先に「好き」や「得意」が生まれるのかなと思います。

では、自分にとって仕事をする「インセンティブ」ってなんだろう?と考えてみました。「待遇」や「報酬」にモチベートされない自分は、どうやら一緒に働く「人」がなによりも重要だったようです。

①互いに思想を共有できるか?
②互いに敬意をはらえるか?
③互いに承認しあえるか?
④互いの存在によって相乗効果がうまれるか?

この四つのポイントに重きを置いているのだな、と最近、頭が整理されてきました。

「働く場所」は必ずしも「組織」でなくてもいい

そしてお話は原点回帰。上記はあくまで「人」の話でした。では、「組織」に所属する意味ってなんだろう?その答えは人によって千差万別だと思います。先に自分の結論をいうと「所属するメリット」は「特にない」の一言につきます(笑)

会社に所属するメリットを書き出してみた
①安定収入がある
②社会的信用を得られる
③労働者権利を行使できる
④労災保険を適応できる
⑤社保以外の手当てを得られる
⑥確定申告が不要である
⑦何をするべきか考えなくてもいい
⑧コミュニティに所属できる
……
自分的には⑦がもっともインセンティブを感じる。
「ゼロイチ」の思考や作業をしつづけるって結構きつい。

A社よりもB社に転職するメリットを書き出してみた
①給料がいい
②労働時間が短い
③福利厚生が充実している
④ポジションがいい
⑤業界に興味ある
⑥業種に興味ある
⑦労働環境がいい
⑧経営理念への共感がある
⑨ビジョン(企業成長)に共感できる
⑩経営者に共感できる
⑪人事に共感できる
⑫上司に共感できる
⑬メンバーに共感できる
⑭やりがいを感じられるか
⑮スキルアップできるか
⑯キャリアアップできるか
⑰自己成長できるか
⑱やりたいことができるか
⑲挑戦できるか
⑳言いたいこと言えるか
⑳心地よい集団か(所属したいと思えるか)
……
自分的には⑳がもっともインセンティブを感じる。
この組織にいたい!と思えるのってなかなかに稀。

こうやって書き出してみると、ほかで代替可能だったり、心惹かれないことだったり、自分には「属したい欲」がそんなにないんだなーと改めて気づいてしまったわけです。


「心地よい」組織とはなにか?

とはいえ、現状組織に属してしまっているのだから仕方ない。どうせ働くなら「気持ちの良い」場所で働きたいよね、ということで、つらつら自分の考えを垂れ流しにしてみました。

「心地がよい」の定義が人によって異なるので、先に私の定義についてお話します。前述の通り、一緒に働く「人」には四原則を求めたい。これが何に根差されているかというと、「相手への信頼」と、「アウトプット(出力された結果と成果)」にあります。

①互いに思想を共有できるか?
②互いに敬意をはらえるか?
③互いに承認しあえるか?
④互いの存在によって相乗効果がうまれるか?

何もない更地から突如として「信頼」は生まれません。では、どのようにして信頼関係を築くのか?それは日々のコミュニケーションのなかにヒントがあるように思います。しかし、それは「単純な会話をするためのコミュニケーション」ではありません。

「言葉」というものはとても厄介なツールです。惰性で発せられた言葉は真意ではないかもしれません。お化粧の施された言葉は真意ではないかもしれません。言葉に付随したバックグラウンドを相手に共有できていないかもしれません。頭のなかにある「もやもやとしたなにか」を、数少ない言葉にのせて、誰かに伝えるということはそもそもとっても難しい。

また、人と人の関係性には少なからず「利害関係」が発生してしまい、ビジネスともなると、その側面が強化されてしまうこともしばしば。人には3つの「自己」が存在しているといわれており「現実の自分」「他者からみた自分」「理想の自分」……この自己が乖離なく一致している人はそう多くはいません。利害関係といかなくても、人は理想の自分であろうとするために、知らず知らずのうちに「ポジショントーク」に勤しんでしまう例は枚挙に暇がないですね。つまり、「言葉」というものは極めて「不透明」なツールだということです。

だからこそ、「アウトプット」というコミュニケーションにこだわりたい。何を「志向/思考」して、そのアウトプットが成されたのか?アウトプットは「言葉」よりもはるかに「雄弁」に、その人の「人となり」と「思考の深さ」、「誠実さ」を語ってくれます。混じりけのない純粋なコミュニケーションには「言葉」は不要であり、補助的な役割をもつに過ぎません。

信頼関係というのは「日々」の「アウトプット」の積み重ねで成り立つもの。ここまでのお話を読んで、「成果主義に傾倒している!」と思ったかたがいるかもしれませんが、ここで語られている「アウトプット重視」というのは、むしろ、思考や行動の「プロセス」を重視するのと同意なんですよね。「言葉」に惑わされない「純粋」なコミュニケーションがしたいという欲求は、仕事だけではなく、すべてのことに通ずるのかもなぁ。

組織をグロースさせるには何が必要なのか(一例として、メンバーがハイパフォーマーになること)、ということを延々と考えていて煮詰まったのでnoteにメモを残してみました。


Photo by
 Mohamed Nohassi/Mario Purisic/SHTTEFAN

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