ことば遊びとショートショート39『ストーリーミング』
眠い目を擦り暗闇を歩いていると、炎の揺らぎが見えた。
「やぁ、旅の方」
焚火の側には羽根冠を被った老人。インディアンのようだ。
「私は潜在意識の住眠、潜住眠のレム。さぁ、今宵も物語を話そう」
語られた物語はどれも現実離れしていた。歩く給油所、麺の街、人を癒す戦闘機。
『あなたが考えたんですか?よくこんなにネタが降ってくる』
作家志望の僕は尋ねた。
「物語のネタは降ってくるのではなく、そのタネは自分の中に眠っていて、何かの拍子に芽を出す」
炎の中で薪が爆ぜた。
「自分の気持ちに目を向けてごらんなさい」
レムは笑い、僕は眠った。
目覚めると朝だった。自分の部屋だ。
羽根冠型の睡眠具を僕は外した。睡眠中にストリーミング再生で学習できる機器だ。
『よく寝たなぁ』
夢なら忘れてしまうのに、レムの話はダウンロードされたように鮮明に覚えていた。
『あっ、浮かんできた』
さぁ、今日も一日良い夢を見よう。
(了)
【雑記39】
自主制作のショートショート2nd Album『ハートワーカー』より、本日は9曲目の『ストーリーミング』の制作背景と創作について書いていこうと思います。
昨日の8曲目の『炎交』はこちらから。
自分は小説を書いている。小説の中でも短編小説よりも短いショートショートを書いている。自分のショートショートが一冊の本になったらもちろん嬉しいし、そこはひとつの目標でもあるのだけど、こうして作品をネット上にupして読んでくれる人がいることが嬉しい。
よくこんなイメージをする。
そこは真っ暗な洞窟で、奥へ進むと仄かに明るくなってくる。焚火の前には羽根飾りを被った老人の姿。老人は語る。老人の話はありえもしない話ばかりなんだけど、見たこともない世界や冒険の数々に興奮し、物語の奥には生きていく上での知恵や気づきがある。
この老人のイメージこそ、自分の目指すところだと考えていた。
ストーリーテラーになりたい。
文書で楽しいことを実現するエンターテイナーでありながら。
とは言え、全然まだまだで勉強も行動も足りない。
自分の奥底のイメージをこのタイミングでお話にしたい、しなくちゃいけないと『ストーリーミング』という物語は生まれました。
明日でアルバム紹介も終わり。夏も終わる。それでも生活は続く。読んでいただきありがとうございます!もっと楽しませます。
お読みいただき、ありがとうございます!
8月末まで毎日、400字ショートショートと雑記の2本立てnote を投稿することに挑戦中です。
文章で物語で、読んだ方を笑顔に元気にできたら最高です!良かったら、また明日もふらっと遊びに来てください!
文章や物語ならではの、エンターテインメントに挑戦しています! 読んだ方をとにかくワクワクさせる言葉や、表現を探しています!