研修で人は幸せになれるかについて考えてみた
こんにちは。「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」専任講師の本陣です。
先日、弊社スタッフから「研修で人は幸せになるか」という問いが出されました。これについて研修講師も務める私が、自分なりに考えたことを書きます。
■研修で幸せになるとは限らない。
結論から言うと、研修で人が幸せになるとは限りません。
私個人の意見としては、幸せになる(幸せにする)ために研修をするわけではなく、あくまでもきっかけの一つだと思っています。
■研修の意味で悩んだ20代
私がまだ20代半ばで講師デビューをしたばかりのころは、自分よりかなり年上の人たちに向けて研修をしていました。
自分の年齢が若いという負い目もあり、受講者に対して「私なんかが講師で申し訳ない」「こんな研修をして意味はあるのか?」と思いながら登壇していました。
■自分が講師をする意味を見出した出来事
ある時、福祉施設長向けの研修が終わった後に、40歳前後と思しき女性が質問に来てくださいました。
ひととおり質問にお答えしたあと、彼女が急に目に涙をためて
毎日忙しくてすごく迷ったけど、今日はこの研修に来て本当によかった。現場では自分がトップなので、ずっと誰にも相談できずに一人で悩んでいた。コミュニケーションについて、こんなふうに勉強するものだということも今日初めて知った。先生におすすめしていただいた本を本屋さんで買って帰って、これからたくさん勉強していきます。
と言って、一回り以上は年が違うであろう私に深々と頭を下げて帰られました。
■研修にできるのはきっかけになること
わたしはこの時、彼女のような方が日本中にまだまだたくさんいて、自分はその方々のきっかけになるために講師をしているのだと学びました。
その後、この女性が幸せになったかどうかはわかりません。研修にできることは、ここまでだと思っています。
研修には目的があるものの、どんなところが人のお役に立つのかはわかりません。私たちはわからないなりに、参加してくださる人のことを想像しながら研修を作っていきます。
【わたみそ通信配信中】
「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」では、メルマガ「わたみそ通信」を配信しています。人材、組織開発に関する情報やイベント情報をお届けするものです。ぜひご登録ください。
■この記事を書いた人
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?