Dancer-Joe

ごきげんよう♪ お立ち寄りありがとうございます。 数年前から趣味で小説書いてます。 …

Dancer-Joe

ごきげんよう♪ お立ち寄りありがとうございます。 数年前から趣味で小説書いてます。 他のブログを使っていましたが、そこがサービス終了となり、ここに引っ越してきました。エッセイなども、これから書いていこうと思います。

マガジン

  • 道行き 後編 7~

  • 道行き 前編 1~6

    この物語は、誰にでも起きるだろう日常に少しだけ刺激を加え、人と人の関わり合いを綴つずったフィクションです。

  • エッセイかな~

    普段、何気なく考えたことを書いています。

  • 【私の終活奮闘記】

    終活とは何ぞや? 66歳になったオヤジが「人生の終わりのための活動」を始めた。 まずは「エンディングノート」からかな~(笑)

  • 【 短編 番外編】

    この二つの物語は、ちょっと不思議な世界が描かれています。 ある作家の物語を真似て、自分ならどんな物語にするだろうと書いてみました。

最近の記事

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物語、目次のページ

 ごきげんよう♪ お立ち寄りありがとうございます。  ここは目次ページです。下記のリンクから物語のページに進めます。  完結している物語は、マガジンからでも読めます。 『このblogは、管理人所有の《Facebook》の中で、私「DancerーJoe」のナビゲート作品を抜粋したものです。なので基本的にはFacebookの友人専用となりますが、それほどこだわってはいません。お気に召しましたら、またお立ち寄りくださいませ』 【道行き】  この物語は、誰にでも起きるだろう日

    • 【私の愛した猫娘】

       この子と過ごした三年間は、本当に充実した幸せな日々だった。  短い日々だと思ってしまいがちだが、長ければそれでいいということではないはずだ。所詮、時間などという概念は、人の猿知恵が作り出したものにすぎない。この子は自分の一生を精一杯生きたのだし、この子と一緒に過ごした日々は、何物にも代えがたい幸せな日々の連続だったのだから。  三年前のこの子との出会いは、運命以外の何ものでもない。この子はその尊い一生を共に過ごす相手として、私たちを選んでくれた。きっとそう遠くない自分の

      • 【道行き8−3】

        【第八章『八雲』-3】  南川ダムで八雲と茉由は話をしていた。自分の気持ちを八雲に伝えた茉由だったが、八雲のイスラエル行きの決心は変わらない。 「さぁ、もう帰ろう」  助手席に茉由を乗せ、八雲は南川ダムを後にした。  自宅まで茉由を送る。駐車場に車を停め八雲が外に出ると、店から女性が現れ、ゆっくり八雲の方に近づいてきた。 「送ってくれたのね、ありがとう」  そう言って女性は助手席のドアを開けた。茉由が俯いて座っている。 「さぁ降りるのよ、茉由。家に帰ろう」 「

        • 【道行き8−2】

          【第八章『八雲』-2】  東京から帰った八雲は、茉由と待ち合わせて南川ダムに行った。そこで八雲は自身の過去を振り返っていた。  八雲と小百合、二人は似たような空気を纏っていたのだろう。一緒に暮らすまで多くの時間は必要なかった。やがて二人は入籍し、昭夫を出産して小百合は母に、八雲は父になった。  家族ができて、孤独から抜け出したように見えた二人だった。事実二人は昭夫を中心に幸福な日々を過ごしていた。しかしその幸福は、僅か三年と数か月で終わることになる。三歳の誕生日を迎えた

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        物語、目次のページ

        マガジン

        • 道行き 後編 7~
          9本
        • 道行き 前編 1~6
          28本
        • エッセイかな~
          3本
        • 【私の終活奮闘記】
          5本
        • 【 短編 番外編】
          4本
        • 短編集
          3本

        記事

          【道行き8−1】

          「ちょっと走ろうか」 「いいけど、どこに?」 「星を見に行こう」  そう言って八雲は車を走らせた。茉由は黙って助手席に乗っている。車は北に向かって走っていた。郊外の住宅地を抜け、県立図書館の横を通り、尚も八雲は北に向かって走り続ける。 「どこまで行くの?」 「南川ダム」  問いかける茉由に、八雲は目的地だけ言う。その「南川ダム」には一時間もかからずに到着した。八雲は資料館の駐車場に車を停め、二人は外に出る。 「こんなに近くで、こんな星空が見えるなんて……」 「

          【道行き8−1】

          【道行き7-6】

          【第七章『佳奈』-6】  茉由と佳奈は一緒に店に帰った。微笑んで二人を迎えた昇は、「どうです、ご一緒に」と佳奈を誘う。 「本気なの、佳奈さん」  そう言う茉由の耳元で、佳奈が囁くように言う。 「あなたは彼に電話してきなさい。遅くなったら失礼よ」 「本当にもう、知らないからね」  そう言い残して、茉由は自分の部屋に行く。心配そうに茉由を見つめる昇を、佳奈は微笑ましいと思いながら見つめた。 「ご迷惑おかけしました。あの子はなにか言いましたか?」  佳奈の前に水割り

          【道行き7-6】

          【道行き7-5】

          【第七章『佳奈』-5】  佳奈が昇の店を訪ねてきた。来訪者が佳奈とわかると、茉由はドアまで走り、すぐ鍵を開けた。 「茉由さん。よかった、いたのね」と言った佳奈が、驚いた表情で茉由を見つめる。茉由の瞳には大粒の涙が溜まり、いまにも流れ出しそうになっていた。 「ど! どうしたのよ、いったい」  佳奈がそう言ったと同時に、「わぁ〜」と茉由が佳奈にしがみつき大声で泣き出した。 「まさか!」 「いや、そうではない。今まで食事していただけだ」  鋭い眼つきで昇を睨みつける佳

          【道行き7-5】

          【道行き7-4】

          【第七章『佳奈』-4】  佳奈とのランチの後、茉由は隆夫の病院に行った。髪型が変わった茉由に隆夫は驚く。そんな隆夫の病室に八雲がやってきた。ついさっきまで佳奈と八雲の話をしていた茉由は、八雲を目の前にして動きがぎこちなくなり、次の言葉が出ない。 「あ、あ、あの、私、お茶買ってきます」  耐えきれず、茉由は逃げ出すように病室を出た。 「どうしたんだ、アイツ?」 「だから、私は『おじゃま虫だ』ってこと」  八雲は笑いながら隆夫に言う。 「ところで昌夫さん、どうしたん

          【道行き7-4】

          【道行き7-3】

          【第七章『佳奈』-3】  佳奈の店でヘアドネーションに協力して髪を切った茉由は、初めてボーイッシュなベリーショートになった。細部を仕上げながら、佳奈が聞く。 「で、今は男いないの?」 「うん……」 「怪しいな~ いるんでしょう」 「ちゃんとお付き合いしてる人はいないわ」 「じゃ、ちゃんとではない人はいるんだ」 「だから……」 「話しなさい。昨夜、本屋で推理小説なんか探してた理由もね」  佳奈の言葉には人を操る力がある。言葉の力、俗に「言霊」と言われることもあ

          【道行き7-3】

          【道行き7-2】

          【第七章『佳奈』-2】  隆夫から頼まれた本を探すため、茉由は病院からの帰りに本屋に立ち寄る。そこで偶然、美容師の佳奈に会った。  数年前、初めてヘアドネーションのことを知った茉由は、協力するべきか迷っていた。そんな茉由に佳奈はこう言ったのだ。 「迷うわよね。でもね、ちょっとだけイメージしてみて。あなたが勇気を振り絞って寄付してくれるこの髪は、きっとそれを待ちわびている少女の一生分の笑顔になるのよ。でも、カットしただけだったらどうなる? それはただの燃えるゴミよ」 「

          【道行き7-2】

          【道行き7-1】

          【第七章『佳奈』-1】  隆夫が目覚めた翌日、茉由は隆夫の病室を訪ねた。朝食を食べていた隆夫の痛々しい姿を見て、茉由の頬に涙が流れた。その流れる涙を拭くこともせずに、茉由はただ隆夫に頭を下げていた。 「隆夫…… 本当にゴメンね、私のためにこんなになって……」 「なに泣いてる、こんなのかすり傷だ。心配するな、すぐ退院できる」 「だって……」 「大丈夫だからもう泣くな。お袋が帰ってきたら、オレが泣かせたと怒られる」 「でも……」 「でももヘチマもない、お願いだから泣

          【道行き7-1】

          【道行き6-4】

          【第六章『病院』-4】  一旦自分のアパートに帰った八雲は、夕方まで仮眠を取った。見舞いを持って再度病院に行くと、八雲の訪問を茉由は喜んで迎えた。 「わかった、これからは気をつけるよ」 「本当は恥ずかしがる歳でもないのよね」  そう言うと、茉由は八雲から離れベッドに腰を落とした。 「何か……」そう言いかけて、「お茶でもと思ったけど、何もなくて……」と、申し訳なさそうに茉由は続けた。 「気を使うことはない。買ってくるよ、何がいい?」  ミネラルウォーターと紙コップ

          【道行き6-4】

          【道行き6-3】

          【第六章『病院』-3】 隆夫の無事を確認した八雲は、母親に労いの言葉を残して病室を出たが、母親に呼び止められた。二人は談話室で話をすることにした。 「ところで、お話というのは?」 「はい……」  談話室に入ってから、母親は黙って椅子に座り俯いている。話の内容は予想がついていた八雲だったが、母親が話し始めるきっかけになるようにと、あえて聞いてみた。 「大丈夫ですよ。隆夫くんに不利になるようなことは、田澤さんには言いません」 「ありがとうございます」  一晩中考えて

          【道行き6-3】

          【道行き6-2】

          【第六章『病院』-2】  病室で茉由の事情聴取が行われた。一人では不安そうな茉由を気遣い、田澤は八雲に同席を促した。  父親の昇が病室に戻ってきた。事情聴取が終わった田澤たちは病室を離れる。 「また、何かありましたらお邪魔します」 「私は隆夫くんの様子を見てきます」  八雲はこの時を逃すまいと、田澤の後を追いかける。 「田澤さん、さっきの話だけど……」  談話室に田澤を押し入れて、八雲が話を切り出した。 「鉄パイプのことか?」 「オレには下月さんが夢を見たよ

          【道行き6-2】

          【道行き6-1】

          【第六章『病院』-1】  隆夫と茉由が集団暴行事件に巻き込まれた。旅先で田澤から事件の連絡を受けた八雲は、すぐ仙台に戻ってくると田澤のいる東警察署に行った。 「おう、昌ちゃんおはよう。早かったな」  警察署の受付で八雲は田澤を呼んだ、時刻は朝の六時を過ぎたばかりだった。呼ばれた田澤は眠っていない様子で、ボサボサの髪に無精髭という、ますます一般人からかけ離れた風貌で現れた。 「徹夜組ですか?」 「あぁ、バカガキどものおかげでな! お前さんもだろう、何時ごろ帰った?」

          【道行き6-1】

          【道行き5-3】

          【第五章『事件』-3】 集団暴行事件に巻き込まれた隆夫と茉由は、通報で駆け付けた田澤刑事らに助けられ、病院に救急搬送された。病院のベッドで目を覚ました茉由のところに、その田澤刑事が来ていた。 「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」 「ま、我々はそれが仕事です。ところで事件のことですけどね、お話できますか?」 「ごめんなさい、まだちょっと頭が混乱してて……」 「そうですか…… では、もう少し落ち着いた頃にまた伺います」  茉由にそう言うと、「後を頼む」と田澤は婦人警

          【道行き5-3】