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【向日葵は枯れていない!】2.ギラヴァンツ北九州ミニレビュー~第2節vsいわてグルージャ盛岡~

ギラサポの皆さま、こんにちは!

ファジアーノ岡山のサポーター「雉球応援人」(きじたま)と申します。
岡山在住です。

普段は趣味でファジアーノのマッチレビューを書いています。
前回、相模原戦のミニレビュー内で自己紹介させていただきましたが、学生時代のご縁から今シーズン北九州のミニレビューに取り組んでいます。
改めてよろしくお願いします。

1.試合結果&スタートメンバー

J3第2節 北九州-岩手 スタートメンバー

ホーム開幕2連戦で勝てなかったことは正直痛いと思います。
しかし、待望の今シーズン初ゴールが生まれましたし、相模原戦と比べると苦しい時間帯も長かったですが、そんな苦境を跳ね返そうとする若い力も発見することが出来ました。
「獲れないなら去年と一緒」と思わず、チームと同様に焦れずに次戦に繋げていきたいですね。

相模原戦後のロッカールームの様子です。オフィシャルさん、こういう動画嬉しいです。ありがとうございます。
増本監督が開幕戦で出番がなかった、またメンバー外となった選手に発破をかけている様子も伝わってきます。
その言葉どおり、月曜日のTM山口戦でゴールを決めたLSH(17)岡野凛平やキャプテンOMF(14)井澤春輝がスタメンを飾りました。
正直なところ選手層が厚いとは言い難い北九州ですが、結果を出すためにチーム内で正当な競争が行われている証と感じました。

岩手はなかなか骨っぽいメンバーですね。
余談ですが、中三川監督のお名前を拝見すると「フューチャーズ」を思い出したりします。

2.確認できた細部の修正

ハイプレスから相手のビルドアップに対してしっかりした規制をかけ、ミドルゾーンで回収してテンポの良い攻撃を仕掛ける。
開幕戦で魅せてくれた北九州の良さはそのままに、この試合では相模原戦を踏まえた細部の修正がみてとれました。

そのひとつが前線へのボールの集め方です。
相模原戦はCF(10)永井龍に当てる、裏を取らせるボールが大半を占めたのですが、この試合では(10)永井を囮にLSH(29)高昇辰に収めさせて、上手くゴール前でフリーの選手をつくれていたと思います。
元々(29)高はCFですしフィジカルもしっかりしていますので良い起点になっていましたね。岩手最終ラインも(10)永井に気を取られている場面が特に序盤は多かったように思えます。

そんな工夫が実を結んだのがこの先制ゴール、今シーズン初ゴールでしたね。ハイボールを(29)高が正確な技術で収めて、RSB(23)坂本翔に叩き、自身はニアのスペースへ。ファーでは(10)永井が岩手最終ラインを引きつけていました。
(23)坂本のクロスはおそらく2人どちらが触っても良いようなイメージであったかもしれませんが、正確なコースでした。

前半の早い時間帯で待望のゴールを獲れ、今日は盤石に試合を運べると思った矢先でした。

3.悪夢、2戦連続の負傷交代

よりによって2戦続けて攻撃のキーマンが前半20分少々で負傷するとは…。開幕戦の(20)矢田旭に続き、序盤から好プレーを魅せていた(29)高が負傷退場してしまいます。岩手のCB(51)深津康太にはイエローが出ましたが、J2にいる頃からプレーが荒いという印象は拭えません。

(29)高は前半終了時、松葉杖姿でメンバーを迎えてくれましたが、本当に今は大事に至っていないことを願うばかりです。

4.強みは弱みなのか?

(29)高に代わってピッチに入ったのがチーム在籍3年目MF(19)井野文太でした。(19)井野に限らず、現在の北九州に在籍する2~3年目の選手は非常に足元の技術に秀でた選手が多いのが特徴です。
そこで自然と北九州のボール運びはより地上戦へとシフトしていくのですが、同時に各選手が足元でボールを欲しがるシーンが多くなってしまい、そこを出足が鋭い岩手の選手たちに狙われていたように見えました。
また、時間経過と共に北九州のプレスが掛からなくなると、たちまち代わりの攻め手を失ってしまいます。これも今後改善すべき点と考えます。
幸い今の北九州はCB(50)杉山耕二、(13)工藤孝太が抜群の安定感を魅せていますので、試合状況によっては守備ブロックをしっかりつくってリトリートし、マイボールを選手の足元だけではなく、開幕戦で魅せていたようにシンプルに(10)永井に当てる、この試合であれば岩手の3CB脇に運ぶといった工夫が必要であったかもしれません。

ちなみに岩手のCF(10)オタボー・ケネスに同点ゴールを奪われてしまいましたが、序盤は北九州最終ラインがしっかり抑えていましたが、それを嫌って、中盤まで下りてチャンスには前線に顔を出すような動きをとっていて、捕まえにくかったですね。(10)オタボーは元々トップ下など中盤も出来ますし、ゼロトップのような形になっていた時間もあったと思います。
CBがずっと付いていく訳にもいきませんし、それよりは自分たちの攻撃の時間が少なかったことにベクトルを向けるべきと筆者は考えます。

この後にも述べますように、北九州の若手選手たちの足元の技術は間違いなくチームの強みです。
しかし、長いシーズンを戦っていくにはもっと柔軟なボール運びも必要となります。この点については、試合後の増本監督の言葉にもヒントがあるようでした。今後の修正に期待します。

5.19歳炎の突破!

67分(10)永井に代わり、ルーキーCF(18)渡邉颯太を投入。彼のヘディングを活かすため、チームは地上戦から空中戦にシフト。ここから息を吹き返した北九州は次々とボックス内でチャンスをつくり始めます。
更にこの攻勢の流れで登場したのが、19歳G大阪からレンタル加入(昨シーズンは奈良にレンタル移籍)(30)髙橋隆太を投入します。

G大阪ジュニアユース、名門静学出身という華々しい育成キャリアながら、筆者は恥ずかしながらも今日まで(30)髙橋の存在は把握していませんでした。
しかし、156cmの小柄な選手が比較的大柄な岩手の選手たちを相手に登場直後からドリブルを仕掛け、ボックスに突入していく姿に心震えました。
ゴール裏を煽る姿に、久々にこんな選手を見たなという想いでした。

実は岡山の選手も結構メインスタンドやバックスタンドを煽る熱い選手は多いのですが、僕らには「ゴール裏」がないんです。だから、今日(30)髙橋がゴール裏を煽る姿を見て、正直専スタが羨ましかったです。

それはともかく、ちょっとファンになる。いやもう筆者は(30)髙橋のファンになってしまいました。

ゲーム終盤のオープンな時間帯であったというのもありますが、やはり(18)渡邉を活かした空中戦があったからこそ(30)髙橋の地上戦も活きたのかなと思います。

北九州のポイントは改めて戦法のバランスにあると確認した一戦でした。

次は、好調沼津ですが、勝機はあると思います。次こそ初勝利を!

お読みいただきありがとうございました。

※敬称略

【自己紹介】
雉球応援人(きじたまおうえんびと)
岡山のサッカー好き社会保険労務士
日常に追われる日々を送っている。

JFL時代2008シーズンからのファジアーノ岡山サポ。
得点で喜び、失点で悲しむ、単純明快なサポーターであったが、ある日「ボランチが落ちてくる」の意味が分からなかったことをきっかけに戦術に興味を持ちだす。

2018シーズン後半戦の得点力不足は自身にとっても「修行」であったが、この頃の観戦経験が現在のサッカー観に繋がっている。
レビュアー3年目に突入。今年こそ歓喜の場を描きたい。

北九州大学(現:北九州市立大学)法学部出身
北九州は第二の故郷ということもあり、今シーズンからギラヴァンツ北九州もミニレビュー作成という形で追いかける。

鉄道旅(独り乗り鉄)をこよなく愛する叙情派。

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