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#ウィーンガシャン
十年後のモーニングルーティン/ビリー(田園都市線)
朝は五時か六時に目を覚ます。まず感じるのは、夜中ずっと寝汗を吸った布団の居心地の良さだ。次に、手の届く範囲で充電されたスマートフォン。スヌーズボタンをタップしもう一度脱力する。木製の床は寝返りごとに軋み、部屋の隅にはバッタがいたりする。季節は初秋で、居室の風通しは素晴らしい。相変わらず、夏を惜しみつつも一陣の風だけで「まあ生きてみるか!」と楽観出来る俺だ。
俺の家は俺が作る。便利ではないが広いと