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絵になる京都

ーオレとアチキの西方漫遊記(35)

京都・嵐山を訪れて今さら気付いたことがある。どこで写真を撮っても、そこそこ絵になるのだ。外国人観光客に人気の理由の一つには、そんな事情があるのかもしれない。帰国後、家族らに自慢しまくれる。奥さんの快気祝いを兼ねた今回の旅行。東京から高知・四万十川、仁淀川、桂浜、高知城などを巡り、いよいよ終盤戦を迎えた。残すところ、わずかになった時間。元気になった奥さんを撮るカメラマンに徹することにした。

前回のお話:「この寄り道に迷いなし」/これまでのお話:「INDEX

渡月橋がある風景

京都市内を流れる桂川にかかる橋、渡月橋を眺めるー。それが、今回この土地を訪れた最大の理由だ。これまで明石海峡大橋(※)をはじめ、四万十川にかかる大小さまざまな沈下橋(※)など、たくさんの橋を見てきた。それを振り返りつつ、この橋で総まとめをしようという発想だ。

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桂川の土手からの眺めは、時代劇で見覚えがある風景そのもので、気持ちのボルテージが一気に上がる。この橋をロケ地にした映画・番組のうち、有名どころでは『幕末高校生』『御法度』『御家人斬九郎』『鬼平犯科帳』『銭形平次』などがあるという。

興奮気味にシャッターを幾度も切る。今回の旅行のために初めて購入した自撮り棒を使い、奥さんとのツーショットも。念には念を入れ、周囲に人がいないことをよく確かめ、自撮り棒を伸ばした。迷惑そうな視線を投げかけられ、気分を害したくない。そのための予防線だ。

橋上のカオス

橋の上は無国籍状態と言える。背が高い白人のカップルが欄干にすがって楽しげに会話している。ヒジャブで軽く頭を覆ったムスリム女性の集団は熱心に写真を撮っている。それほど広くない歩道に広がって大声で話す集団はきっと中国人たち。カオスで実に面白い。

渡月橋は長さ155m、幅11m。中央が車道になっており、その両側に歩道がある。観光名所であると同時に、桂川の両岸を結ぶ重要な交通路になっているという。時代劇気分に浸っているところにクルマの列を見ると、いささかげんなりするが、これは仕方ない。

渡月橋004

奥さんが渡月橋を訪れるのは中学校の修学旅行以来2度目らしい。当時は級友とおしゃべりに夢中で、この橋の記憶はあまりなく、暑さばかりが記憶に残っているとのこと。今回は橋の端から端まで黙って歩き、雨上がりで霧がかかる橋からの眺めを満喫したようだ。(続く)

(写真〈上から順に〉:曇天の中、桂川にかかる渡月橋=りす、大好きな時代劇『鬼平犯科帳』=Yahoo! JAPAN、霧がかかる桂川の眺め=りす)

関連リンク(前回の話):

「オレとアチキの西方漫遊記」シリーズ:



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