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移住して5年。わが家に「ギルドハウス十日町」という名前をつけて暮らしてみた

この5年、人生の10分の1にすぎませんが、約半世紀(49年)生きたなかで一番のんびりとしながらも刺激的で幸せな時間を過ごすことができました。

わたしはもともと埼玉県の、川一本わたればすぐ東京という、ちょっとした都会に生まれ育ちました。


(うん、少しだけ振り返ってみよう)


いまから26年前の1994年。

大学を卒業し、ずっと憧れていた東京のとある会社に就職でき、そのあとも20年近く会社員をしていました。

会社員時代がずっと定年まで続くものと信じながら。


ところが、ちょうど40歳を迎えた2011年。

人生の、大きな転機を迎えました。

リーマンショックを経て東日本大震災が起き、まさにいま新型コロナウイルスによる一連の出来事がそうさせているように、いやなニュースばかりが目に付いて不安な日々を過ごしていたものです。

その一方で、SNSやスマートフォンの普及によって、個人でもいろんな働き方や行動を起こせるのではという可能性を感じていました。

いろいろ悩んだ結果、わたしは会社を辞め、フリーランスとして3年以上も全国を旅するようになりました。


2011年秋~2012年。

そんな経緯なので、はじめは働き方を変えたくて、旅を始めました。

(それがまさか、いまのようになるとは...思いもよりませんでしたが)

当時、フリーランスと言えば中小企業の下請け、もしくは前職からのつながりで仕事を得るというイメージが強かったのですが、もっと違う働き方があるのではと模索していました。

そこで、そのころ日本に普及し始めていたコワーキングスペースをまわってみることにしました。

すると、コワーキングスペースではたくさんの出会いと共感と展開を得ることができました。


2012年~2014年。

働き方が変わったら、生き方も変容しました。

コワーキングスペースつながりで働き方だけでなく多様な生き方や価値観にも触れることができ、シェアハウスやゲストハウスをはじめとするたくさんの場で暮らしながら旅するようになりました。

すると、いつの日からだったか、じぶんも自らの場をつくりたいと思うようになり、空き家を探し始めました。


2014年の11月。

ついに見つけました。

そこが、いまの住まいである新潟県の十日町市、津池という集落の古民家でした。


2015年4月。

移住しました。


2015年5月。

それまでの3年以上にわたる全国旅の集大成となるわが家、その名も「ギルドハウス十日町」をオープンしました。

そして、じぶんは「ソーシャルな隠居」という生き方に変わりました。


2017年。

結婚式を挙げました。


そして、現在。

2020年の4月。

新しい家族は、生後3か月。

常に10名前後と共同生活をしているので、もともとにぎやかな家なのですが、赤ちゃんもいると生活の充足感がだいぶ違うものですね。


そして、11年後。

2031年。

じぶんは60歳、還暦。

誕生日にはこれまでわが家に出入りしてきた仲間たちが集まってホームパーティー。

なかにはちょうど20歳を迎えた女の子も。

わが子はそのころ11歳。小学5年生。みんなに囲まれて楽しそうです。


20xx年。

わが子の巣立つときがやってきました。

妻が涙ポロポロ。いや、滝のように!?


あれ!?

勢いあまって将来のことまで筆が進んでしまいました。

未来のことはそんなところでいいでしょう。


暮らすことが仕事のような隠居暮らしのなかで。


もう日々の不安なニュースを気にしなくていい。

満員電車に乗る必要もない。

赤の他人のために仕事することもない。


計画は1割くらいでいい。

あとの9割は余白として残しておこう。


そうすれば豊かな時間と想定外のうれしい出来事がいっぱい入ってくるから。もちろんいいことばかりではないだろうけど、それがいい。

そんな、いろんな出会いと共感と展開によって、これからも従来の価値観にとらわれず、じぶんは変わっていけるだろう。


この5年間で、すぐとなりに寄り添う妻とこどもの寝顔をながめながら、そう思えるようになりました。

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