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和声の豆知識

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クラシックの和声法。和音付けや、メロディに伴奏を付ける時の規則、法則。
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和声の豆知識16

和声の豆知識16

三和音、四和音がありますが、五和音もあります。前回、音階の7番目の音を根音とする四和音は、特別な扱い方があるといいました。ハ長調でいえば、下からシ、レ、ファ、ラの和音です。全部ハ長調の、ピアノの白鍵の、シ、レ、ファ、ラです。一番下のシはハ長調の導音です。さて、シの音の長3度下は、ソで、属音です。音階の5番目の、属音です。シ、レ、ファ、ラの和音は、下に属音であるソが付いている五和音、つまり、ソ、シ、

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和声の豆知識15

和声の豆知識15

三和音というのは、構成音が3つでしたが、四和音もあります。構成音が4つです。三和音に、更に根音から数えて7番目の音を足します。それを第7音といいます。コードネームに7が付いている和音です。属七も、四和音の一つです。クラシックの理論では四和音の7番目の音は、次に2度下がりたい性格があります。また、属七以外の四和音の第7音は、その前の音にも第7音と同じ音が含まれていて、キープ、保留されるべきというのが

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和声の豆知識14

和声の豆知識14

主和音の第二転回形は、次に属和音に行くのが普通です。ハ長調だと、ベース音がソで、ドとミは、次に、ドはシに下がり、ミがレに下がることが普通です。また、サスペンデッドフォー、サスフォーは完全5度と、その間の音は根音から完全4度上ですが、間の音は、次に下がるのが普通です。2度、下がります。和音の構成は、三和音が基本です。サスフォーの、真ん中の音は、元々和声外音です。和声外音は、和声音に行くと落ち着く感じ

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和声の豆知識13

和声の豆知識13

曲の中では、伴奏にメロディが付いているとすると、伴奏を和音にして、和音の構成音を弾き、それに合うメロディが付いています。メロディの中には、伴奏の和音の構成音以外の音も含まれていることが殆どです。和音の構成音以外の音を、和声外音、わせいがいおんと読みます、または非和声音、ひわせいおんと読んで、そういいます。例えばドレミファソというメロディにCコードの伴奏が付いていれば、レとファは和声外音です。

和声の豆知識12

和声の豆知識12

ベース音の動きや和音の動きにパターンがある場合、また、メロディラインの動きにパターンがあって動いていくことを、反復する進行と書いて、反復進行といいます。ゼクエンツとも呼ばれます。反復進行をしている時は、導音でも、次に上に上がる限定進行をしないで、下がる場合もあります。

和声の豆知識11

和声の豆知識11

属和音は、ドミナント機能なので、次に主和音に行くことが多いのですが、主和音に行かないで、音階の6番目の音を根音とする和音に行くことがよくあります。ハ長調でいえば、Gコード、Gのセブンスもですが、次に、 Aマイナーに行くということです。よくある、典型的なコード進行のパターンのことを、カデンツといいます。主和音から属和音、また主和音に戻るのもカデンツ、属和音から、6番目の根音の和音に行くパターンも1つ

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和声の豆知識10

和声の豆知識10

前回、和音が動く時に音をキープ、保留することについて触れました。具体的に説明すると、例えば、CコードからEマイナーのコードに進む時、ドミソと、ミソシの和音なので、ミとソが共通です。共通する音を共通音といいますが、それを保留して、下からドミソ、次は下からシミソにすると、Eマイナーのコードが基本形ではなくなりますが、滑らかに和音が進行します。ベース音を付ければ、基本形、転回形を自由にベース音で変化でき

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和声の豆知識9

和声の豆知識9

和音が動く時、なるべく近い音に移動するのは、とても良いこととされています。和音から次の和音に動く時にその2つの和音の中に共通する音があれば、その音をキープします。日本語では音を保留するともいいます。そして、ベースの動きに対して、反対方向のメロディラインをとることも、良いこととされています。また、完全5度の響きと、オクターブの響きが、強調される様に平行して動くのは、良くないこととされています。

和声の豆知識8

和声の豆知識8

曲の中で、属和音が主和音に行く、和音が行くことを進行するといいますが、例えばハ長調だと、Gのコードから Cのコードに進行すると、緊張が解ける感じがします。あくまでハ長調の場合です。ドを主音としていることが前提です。同じGコードから Cコードの進行でも、ト長調の場合、ソを主音としている場合は、曲が進んでいく感じがします。コード、和音の緊張感を作る役割を、機能、和音の機能といいます。音階の何番目の音を

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和声の豆知識7

和声の豆知識7

属七は、4つの音で構成されているので、1つ音を省略して、3つの音にすることもできます。基本形は、第5音を省略することができます。転回形は、根音を省略することと、又は第5音を省略することもできます。第二転回形は、第5音がベースになるので、省略できるのは根音です。

和声の豆知識6

和声の豆知識6

属七の和音にも、基本形と転回形があります。属七は、4つの音で構成されるので、根音から数えて7度上の音、第7音といいますが、第7音がベースに来る場合、第三転回形となります。根音がベースになるのが基本形、根音から3度上の音、第3音といいますが、それがベースになるのが第一転回形、根音から5度上の第5音がベースになるのが第二転回形です。

和声の豆知識5

和声の豆知識5

属七の和音についてです。属音の属に、七という、数字の字を書きます。属音上に三和音を作り、メジャーコードである、つまり長三和音に、根音から短7度上の音を加えたものです。この、根音から短7度上の音は、次に、1つ下の音に行きたい性格があります。下行する限定進行音です。次の和音が主和音の場合、長調だと半音下行し、短調だと全音下行します。

和声の豆知識4

和声の豆知識4

長調の音階と、短調の和声短音階の7番目の音は、導音です。導音は、主音の1つ下の音で、上の主音に行きたいという性格を持っています。属和音、音階の5番目の和音には、導音が含まれます。属和音に含まれる導音は、長調でも短調でも、次に主音に行きたい性格があるので、限定進行音、げんていしんこうおんと読みますが、次に主音に行きます。

和声の豆知識3

和声の豆知識3

長調、短調の主音の上に、完全5度上の音と、その間に、主音の3度上の音を加えます。3度上の音は、その調にある音を加えます。それは主和音といいます。主和音は、長調ではメジャーコード、つまり長三和音になります。短調だと、マイナーコード、つまり短三和音になります。また、属音の上に三和音を作った属和音、下属和音の上に三和音を作った下属和音もあります。長調、短調のそれぞれの音階にある音を使います。重要なのは、

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