短文同人小説『マニアックジャンキー・来々軒の拳!』
(A)
美容院で「マニアックジャンキー・来々軒の拳みたく切ってください!」と、美容師さん(98歳)に注文してみたが、反応がない。
すでに死んでいるようだ。『あしたのジョー』のジョーみたく白く死んでいる。白熱の死。白熱電球の死。LEDライトの死。
仕方なく、目の下の隈の部分を擦りながらボクはボクのために「マニアックジャンキー・来々軒の拳」みたく髪を切ることにする。
(B)
中華料理屋の出前セットを担いでその場を去る客が存在した。
「待て!マテリアル~!」
と、叫ぶが、その客は逃げた。ボクはコミカルコミカライズに叫んだつもりだった。
「マニアックジャンキー・来々軒の拳!」
その客が「来々軒の拳」であることは広く知られていなかった。
が、しかし、ボクは知っていた。
そう、そのお婆さん(美容師)の孫こそが、その客(来々軒の拳)だったからだ。ボクは全て知っていた。
だって、北斗百裂拳を炸裂させたのは、ボクだからだ。
ボクは何年くらい網走に居住することになるのだろうか?
孤独感が募る。孤独のグルメならぬ孤独の美容院だ。
だがしかし。
フィクションのストーリーテリングは続く。
人生も続く!!!
(「プリズンスクール篇へ突入!」)