転職エージェントに相談するのと、キャリアコンサルタントに相談するのって違うの?
皆さん、こんにちは。
鹿児島でフリーランスのキャリアコンサルタントをやっている和山と申します。
フリーランスのキャリアコンサルタントとして仕事を始めて1年強、友人やお問い合わせ頂いた方々等々、多くの方と仕事についてお話をさせて頂いてきました。
その中で正誤は別として「キャリアコンサルティング」や「カウンセリング」といったものに対していろいろなイメージを持たれているんだなとも感じています。
「カウンセリングって相談に乗るってことだから…一昔前の、みの〇んたとか、和田ア〇子的な?」
「リ〇ルートとかマ〇ナビみたいな?」
「結局、何やっているか分かんなくて、怪しいイメージが抜けない」 等々
その中でも比較的多いのが「転職エージェント」のことだと認識され「転職相談」とか「職業紹介」をしている人と認識されることです。
なので「いい仕事があったら紹介してよ!!」なんて言われることもまれにあります。
また、何となく両者を「別物」と認識している方でも、具体的な違いまでは認識していないなんて方がほとんどです。
ということで今回はキャリアコンサルタントと転職エージェント、それぞれに相談することの違いについてまとめていきたいと思います。
転職エージェントとキャリアコンサルタント
まずは、ネット上の情報なども見つつ、転職エージェントとキャリアコンサルタントのそれぞれの定義について触れたいと思います。
転職エージェントとは?
転職が当たりまえになりつつある昨今、巷ではいろいろな転職エージェントが存在しています。
その定義について、各エージェントのホームページなどを見るといろいろな言葉で説明されていますが、大まかな共通点としては次のような点が挙げられます。
・大きな目的は転職を検討している方と採用を考えている企業の橋渡し
・企業から採用したい人材の条件(資格・スキル・経験 等)をヒアリングし、求人情報としてストックしている。
・転職を検討している人へ求める希望や条件をヒアリングし、その中から保有している求人情報とのマッチングを促し、採用までをサポートする。
→このためにキャリアの棚卸しを行い、経験・強みなどを整理したり、応募書類の添削や面接指導等を行う。(スキル・テクニック等のノウハウも蓄積されている)
・報酬を紹介した企業から得ている(「紹介して採用に至った人数に応じて」というところが多い?)ところが多く、ごく一部だが、本人の希望や適性などよりも「転職させること」を優先してしまっているエージェントもいる。また、「転職するか否か」を迷っている段階であっても転職の方へ誘導されてしまうケースもある。
キャリアコンサルタントとは?
対するキャリアコンサルタント(キャリアコンサルティング)はというと…
・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言・指導を行うこと
→「転職」だけでなく「働くこと全般」が扱うべきテーマであり、在職中の方なども対象となる。
・転職の相談にも対応するが、具体的な求人情報を持っているわけではないので(ちなみに有料職業紹介をやろうとする場合は許可が必要)、紹介は期待できない。また、面接指導や応募書類の添削をする場合もあるが、そのノウハウは個人差がかなりある。
両者を比較すると転職エージェントはあくまで「転職すること」がメインであり、その部分に特化したものであるのに対し、キャリアコンサルタントは「働くこと」という広いテーマ全般を幅広く扱い、働くことを通しての将来にプランニングや自身の成長についてサポートしていくものであると言えます。
その為「転職したい」という気持ちが明確であり、それに対するサポートを得たい場合は転職エージェントの利用が有効だと思われますし、逆に転職したいか否かといった「モヤモヤしている段階」の問題をはじめ、「働くこと全般」についてのサポートを希望されるのであればキャリアコンサルタントの方が期待できる効果は大きいのではないかと思われます。
ただ、どちらも広い意味で「働く」ことを扱う生業であるため、転職エージェントをされている方の中にはキャリアコンサルタントの資格も取得しており、総合的に求職者のサポートをされている方もいらっしゃいます。
なんかいい例えはないものか…
ここまで文章として書き起こしては見たものの、いまいちピンと来ない(←自分で書いた文章)。
そんな時にこの三者の関係性、「洋服を友人と買いに行く時」の話に似ているなと感じました。
あなたが、何か新しい服を買いに行こうと考え、友人と買いに行く時のことに当てはめると「あなた自身」、「洋服屋の店員さん」、「あなたの友人」はそれぞれ以下のように当てはめることができると思います。
あなた自身:求職者
→服が欲しい(転職したい)
洋服屋の店員さん:転職エージェント
→実際に手持ちの洋服(仕事)を紹介してくれる。時には最近の流行やあなたが既に持っている服等を考慮したり、時には試着やカラー診断(適職診断?)等を行ったりして、新しい洋服の着こなし(想定していなかった仕事)なども提案してくれる。
あなたの友人:キャリアコンサルタント
→洋服を購入にするにあたり、そもそもなんで「服を買おうとしたのか?(仕事について迷い始めた理由)」や「どんな服を買おうとしているのか?(キャリアに対して望んでるもの)」等を聞き出してくれたり、あなたが洋服を試着をすればそれに対する客観的な意見をくれることもある。そして、何より選択肢として「買わない(やめといた方がいいんじゃない?)」ということも考慮してくれる。
個人的にはこの例え話が比較的、腑に落ちたのですがいかがでしょうか?
今回は両社を比較するような形での書き方になりましたが、決してどちらが良い・悪いではなく、どちらもそれぞれ働く(働きたい)人をサポートする仕事であり、それぞれの役割を理解し、目的をもってうまく活用することであなたの職業人生を豊かにしてくれるお仕事です。
他にも仕事に関わるサービスが世の中にはたくさん溢れていますので、それぞれの目的や役割、そしてあなた自身のニーズに応じて正しく利用して下さい。
今週も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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