見出し画像

吸ったら吐く、吐いたら吸う #10

 30代後半、体調を整えるためにヨガを再開した。最初は基礎体力をつけたいとか、ほどよく筋肉をつけたいとか、そんな理由だった気がする。けれど実際に始めてみたら、大事なのはまず「呼吸」だった。※もっと若い時に通っていたヨガはストレッチ系のヨガでとても気に入っていたけれど、呼吸についてはほとんど言われなかった。


 体の動きに合わせて呼吸がうまくともなわないと、出来るポーズもうまくいかない。溜まったものを吐き出して吐き出して…力が抜けていくと、自然に体がやわらかく伸びていく。呼吸に集中しているから頭の中のごちゃごちゃした考えも抜けていってどんどんすっきりしてくるし、体もリラックスもしくはリフレッシュ(水の巡りが良くなって怠さが取れていく感じ)してくる。

 
 今でこそ腹式呼吸が当たり前に出来るようになったけれど、ヨガを始めた当初は苦しくて全く出来ず、今まで自分はどんな呼吸をしていたんだろうと恐ろしくなった。常に口元だけの浅い呼吸で、よく生きていたなと。思い返すといつも冷えていて、せかせかしていて、イライラしていた。いろんなことがうまくいっていなかった。


 ヨガを始めてから、少しずつ深い呼吸が出来るようになり、オンとオフの切り替え方がわかってきた。体も自然とやわらかくなった。と同時に、周りから見た自分の印象がいつの間にか変わったようだった。穏やかとか話しやすいと言われるようになった。それまで、自分にも他人にも厳しくて、責任感もムダに強い、緊張感のある空気を漂わせている人間なのだろうなと思っていたので、びっくりした。


 ヨガをしている間は、ずっと自分の心や体と向き合っていて、その日の体調を敏感に感じ取ろうとしているし、無理なポーズは絶対にしない。ヨガって自分をとっても大切に扱う行為なのだ。予備知識をあまり付けずに始めた始めたおかげで、素直にヨガに取り組むことが出来たせいか、ちょっとずつちょっとずつ毒が抜けて私に正しい温かさが戻ってきているのかもしれない。

 
 最近はなかなかタイミングが合わずリアルのクラスには参加出来ていないのだけど、YouTubeにたくさんのすばらしいヨガティーチャーがいるので、いつでも好きなタイミングでその時の体調や気分にあったものを選んでやっている。(ほんとにありがたい)


 私が特にお世話になっているのは、マリコ先生、アリサ先生、そしてナオミ先生のヨガ。
 マリコ先生はとにかく種類が豊富でわかりやすい。元気を出したい時や肩こり腰痛などの具体的な症状がある時はマリコ先生のチャンネルを見ている。寝落ちヨガも最高。


 アリサ先生は友達みたいな親しみやすさが魅力なのと、ほどよく焼けた健康的な体が憧れ。ヨガだけでなく、食生活のことや人生の悩みなんかもシェアしてくれているので、ラジオ代わりに聞き流したりもしている。おすすめは瞑想。スピリチュアルすぎず、自然に深く入っていけて、最後はとても明るく温かい気持ちになれる。


 さいごに、陰ヨガやリラックスヨガが大大好きな私がいちばん良くやっているのが、ナオミ先生のヨガ。寝る前や疲れている時、PMS期のリラックス系のヨガが豊富で、長さも丁度よいので本当に重宝している。ヨガって難しそうと思っている初心者の方にもおすすめです。

 
 ファッションとか、逆にストイックな修行のイメージが強かったヨガだけれど、実際に始めてみると、リラックスさせてくれたり元気を取り戻させてくれたりと、とっても心や体にやさしくて、自分の中にある土台が安定してくるのがわかる。
(終わったあと最高に気分がいい)


 たかが呼吸、されど呼吸。
ちゃんと吐くとちゃんと吸える。

 
 いろんな毎日がやってくるけれど、ヨガを知ったことで気分良くいられる自分に戻れる手段が増えた。これを大いに大切にしたいし、みんなにどんどんおすすめしていきたいと思う。


2022.2.19

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?