MovieVerse

こんにちは!映画や小説、漫画などエンターテイメントを愛しています。時には冷静に時には感…

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こんにちは!映画や小説、漫画などエンターテイメントを愛しています。時には冷静に時には感情的にいろんな角度から種々雑多なことを書き記していきたいと思います。自称映画ライター ちなみにペンネームは、映画の魅力的な世界に没頭し、映画の魔法に触れることを愛する人をイメージしています。

最近の記事

「ジョン・ウィック コンセクエンス」 キアヌ・リーブス ガンフーここに極まれり

 キアヌ・リーブス主演の大ヒットシリーズの第4弾がこのほど日本でもついに封切られた。 裏社会を引退した男が、亡くなった妻との思い出の愛犬を殺されたことに端を発した復讐劇は、シリーズを重ねるごとにそのスケールを巨大化させ、ついに全世界を股にかけた史上最高のキリング・アクションへと変貌を遂げた。 ネタバレは避けて言わせていただきますが、いやほんと毎回思うんだけど、ジョンは全編通して何人殺してんだよって思う。 特に今回の4作目はシリーズ史上最長となる185分という大ボリューム

    • 「君たちはどう生きるか」 宮崎駿監督 最終的には自分が決めていいんだよという話

       事前告知一切なしで今月14日に封切られたスタジオジブリ最新作、宮崎駿監督による「君たちはどう生きるか」。 1937年の吉野源三郎「君たちはどう生きるか」にインスパイアされた本作。 中身だけ見れば、本著をそのまま映像化したわけではないようだ。 オリジナルにこだわってきた宮崎監督としてはあくまで自身の創作意欲を掻き立てられた書籍という位置付けか。  日本を代表するアニメスタジオであるジブリの新作ということで、普通であれば大々的に広告を打ち、大がかりな宣伝を行うのが常であった

      • Netflixオリジナルドラマ 「THE DAYS」 人間のエゴが何をもたらすのか?

         2011年3月11日、東日本大地震という未曾有の事態が日本を襲った。さらにこの地震が要因とされる福島第一原発の事故が私たち、特に福島県の方々の人生を大きく狂わせた。今現在も、この事故は終息しておらず、廃炉作業が続けられている。 Netflixによるこのドラマは、事故後に作られた通称「吉田調書」、「東京電力事故調査報告書」、ジャーナリスト門田隆将氏によるこの事故に関わった方90人にインタビューして書いた著書「死の淵を見た男」、これらを元に、あの日、あの場所で何が起きたのかを

        • 「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」 異次元スパイダーマンだよ!全員集合!

           2019年に公開された「スパイダーマン イントゥザスパイダーバース」は、3DCGアニメでありながら、アメコミ風な演出を取り込み、革新的な映像表現が高い評価を受け、米アカデミー賞最優秀長編アニメーション賞を受賞した。 私も当時鑑賞した際は、今まで見たこともない映像表現とアニメーションならではのアクションシーンの連続に度肝を抜かれた思い出がある。 また、この作品はマーベル映画としては初めて「マルチバース」という概念を物語に落とし込み、ストーリー面でもエポックメイキングな作品

        「ジョン・ウィック コンセクエンス」 キアヌ・リーブス ガンフーここに極まれり

        • 「君たちはどう生きるか」 宮崎駿監督 最終的には自分が決めていいんだよという話

        • Netflixオリジナルドラマ 「THE DAYS」 人間のエゴが何をもたらすのか?

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          「怪物」 是枝裕和監督 誰かのための幸せなんて幸せじゃない

           極力ネタバレは避けてレビューしてきた本ブログ。 今回も未見の方のために種明かしは無しでお届けしたい。 しかし、そうなると今回はかなり筆者の感じるままの赤裸々な回となるでしょう。 それだけ、本作はそこかしこに物語的に重要な要素が散りばめられている。 そこに少しでも触れようものなら、たちまち仕掛けられた種は明かされてしまい、未見の方にとっては初見の印象が変わってしまうかもしれない。 なので、もし未見の方はこれすらも読んでほしくない。偏見や予備知識なしでぜひ鑑賞いただきたい

          「怪物」 是枝裕和監督 誰かのための幸せなんて幸せじゃない

          「最後まで行く」 藤井道人監督 見方によって悲劇にも喜劇にも見えるって話

           「新聞記者」で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞。「余命10年」は興行収入30億円突破の大ヒットを記録。現在の日本映画界を牽引する存在となった藤井道人。今最もその新作が待望される映画監督の一人だろう。かく言う筆者も、「ヤクザと家族 The Family」でこの監督に心を掴まれた一人で、今回の新作も公開を待ちわびていた。 そして、ようやく鑑賞の機会を得た。一言で言って、これは今までの日本映画の枠組みを大きく超えた、極上のノンストップ・エンターテイメントであった。  前日に、

          「最後まで行く」 藤井道人監督 見方によって悲劇にも喜劇にも見えるって話

          「最後まで行く」 韓国オリジナル版 サスペンススリラーの決定版

           藤井道人監督、岡田准一、綾野剛共演で話題の「最後まで行く」。絶賛公開中のこの作品は2014年公開の韓国映画「最後まで行く」の日本リメイク版である。 日本版を観る前に、まずは韓国オリジナル版を観ておこうということで、本日は韓国版「最後まで行く」のレヴューを語っていきたい。 「どうせ最低最悪の運命ならば行き着くところまで行ってやる」 この映画のキャッチコピーともなる言葉だ。 最初、日本語のタイトルを見た時に意味が伝わってこなかったが、このキャッチを読んだ時に初めてなるほど

          「最後まで行く」 韓国オリジナル版 サスペンススリラーの決定版

          「千年女優」 今敏監督 初恋という病魔

          「その愛は狂気にも似ている」 これは本作につけられたキャッチコピーだそうだ。 かなり強烈な印象を残す言葉である。 しかし、この映画を観ていると、この斬新な宣伝文句が身にしみて感じられることだろう。 よく虚実を曖昧にする方法論は映画で取り上げられる手法である。 本作も一応はその手法に則って進行していく。 しかし、本作の面白いところは、虚構と現実が入り乱れながらもしっかりシームレスにつながってラストシーンまで展開されていくところにある。 「恋は盲目」などという言葉は、シ

          「千年女優」 今敏監督 初恋という病魔

          「サンクチュアリ 〜聖域〜」江口カン監督 全人類が見るべきドラマ!

            借金・暴力・家庭崩壊…と人生崖っぷちで荒くれ者の若手力士、猿桜(演: #一ノ瀬ワタル)が、大相撲界でのし上がる姿を、痛快かつ骨太に描く人間ドラマ。 世界的な知名度を誇る日本の伝統文化、神事として継承されながら、未だ神秘のベールに包まれている大相撲の世界。 1500年以上の歴史の中で、横綱に登り詰めたのはたった72人。 その戦いが行われる土俵は、異常の上に成り立つまさに“サンクチュアリ”(聖域)。 猿桜は、やる気もなく稽古もサボり気味、先輩には盾突きまくり…と手が付けられ

          「サンクチュアリ 〜聖域〜」江口カン監督 全人類が見るべきドラマ!

          「8日で死んだ怪獣の12日の物語」 岩井俊二監督 コロナ禍で生み出された異質な映画

           世界中に未曾有の事態をもたらした新型コロナウィルスの猛威は、人々に全く新しい価値観を植え付けた。 先ごろ政府によって5類移行が発表され、ひとまずの形式上の終息と言っていい状態になった。 しかし、一度変えられた個人や社会の物事に対する価値観は強力にそこに根付き、容易に引き抜かれることはない。 未だに何となく人々はコロナ禍で作られた規範を引きずっている。 この映画は、2020年のまさにコロナ禍に突入した時期に制作された。当時は緊急事態宣言が発出され、不要不急の外出が憚ら

          「8日で死んだ怪獣の12日の物語」 岩井俊二監督 コロナ禍で生み出された異質な映画

          「リターン・トゥ・ホグワーツ」 映画の記憶を辿るとその時の感情が蘇る

           映画やドラマ、小説などの物語に幼い時から魅了されてきた。 特に最も熱心に映画というものに対して向き合っていた高校生時代は、それがないと生きていけないというような、酸素やその他身体を維持していくのに必要なエネルギーと同等かそれ以上の存在として映画はあった。 受験勉強をしなくてはならないのに、近所のTUTAYAに出かけては映画を漁っていた。 その時の映画体験を思い出すと、様々な感情が自分の体内に湧き起こり、心を揺さぶられていた記憶が蘇る。 大人になってももちろん心動かされるこ

          「リターン・トゥ・ホグワーツ」 映画の記憶を辿るとその時の感情が蘇る

          「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」 アイドルとは時代を写す鏡だ

           このブログでドキュメンタリーを取り上げるのは初めてのことだ。 それはなぜかと言えば、私自身がそれほどドキュメンタリー作品を見てきていないことがある。 しかし、この作品。 元々、欅坂のファンであり、彼女たちのリスタートグループである櫻坂46ももちろん追いかけている。 今作は、改名発表後の2020年に公開された。その当時ファンの間では改名に関して様々な憶測や疑念が湧き起こっていたように記憶している。 そんな中での封切りということで、欅坂46としてセンセーショナルな活動

          「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」 アイドルとは時代を写す鏡だ

          「トップガン マーヴェリック」 ジョセフ・コシンスキー監督 過去の名作が迫力満点の戦闘機アクション映画へと変貌!!

          アメリカ海軍のエリート飛行士訓練校に、かつて天才パイロットと呼ばれたマーヴェリックが教官として帰ってくる。生徒の中には、彼がかつてタッグを組み、訓練中に命を落としたパイロットの息子もいた。父の背中を追いかけてきた彼は、マーヴェリックに対し恨みを抱いていた。 そんな中、ある敵対国家にてNATO規定違反のウラン核燃料の製造工場の建設を確認。アメリカ太平洋艦隊はトップガンによるこれの殲滅作戦実行を画策。 マーヴェリックは作戦の立案と隊員の訓練を実施。厳しい作戦状況の中、艦隊によるウ

          「トップガン マーヴェリック」 ジョセフ・コシンスキー監督 過去の名作が迫力満点の戦闘機アクション映画へと変貌!!

          「ザ・エージェント」 キャメロン・クロウ監督 トム・クルーズはオーバーアクター?

            やり手のスポーツ・エージェント、ジェリー・マクガイア。利益ばかり追求するやり方に疑問を感じた彼は、ある提案書を提出するが、それが元で会社をクビにされる。ジェリーは唯一残ったクライアントのアメフト選手ロッドと会計係のドロシーを連れて独立するが…   トム・クルーズのオーバーアクトを逆手に取った演出で笑いをさらうキャメロン・クロウ監督の手腕が見事。自然体の魅力を振りまいたレニー・ゼルウィガーの出世作  オーバーアクトと聞くとどうしてもネガティヴな印象を抱いてしまう。 し

          「ザ・エージェント」 キャメロン・クロウ監督 トム・クルーズはオーバーアクター?

          「15時17分、パリ行き」 クリント・イーストウッド監督 それは運命の悪戯か

           2015年8月21日。アムステルダムからパリに向かっている高速列車タリス内で、イスラム過激派の男が発砲事件を引き起こす。500人以上の乗客たちは混乱と恐怖に陥ったが、ヨーロッパ旅行中のアメリカ人の若者3人組が命を捨てる覚悟で犯人に立ち向かう。 主人公3人の若者をそれぞれ本人が演じ、また列車に乗り合わせていた乗客たちも本人役として出演。なぜ若者は勇気ある行動を取れたのか。ドキュメンタリータッチで綴られる。  運命とか自分の人生における定めみたいなものを意識することが度々あ

          「15時17分、パリ行き」 クリント・イーストウッド監督 それは運命の悪戯か

          「スーパーマリオブラザーズ ザ・ムービー」 日本ゲーム界屈指のアイコンがハリウッド映画に殴り込み

           いや〜、ようやくというか、待ちに待ったというか。 ついに実現した日本のゲーム界が誇る屈指のアイコン、誰もが子供の頃から親しんできたあの口髭を生やした赤緑の兄弟が、「ミニオンズ」などで知られるIlluminationによって3DCGアニメーションとして今ここに爆誕した。 早速筆者も、子供の時分からプレイしてきたお馴染みのあの兄弟がどんな活躍をするのか、また、Illuminationによってどんな生命を吹き込まれたのか。その真相を確かめに劇場へと足を運んだ。  今までの「

          「スーパーマリオブラザーズ ザ・ムービー」 日本ゲーム界屈指のアイコンがハリウッド映画に殴り込み