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「トップガン マーヴェリック」 ジョセフ・コシンスキー監督 過去の名作が迫力満点の戦闘機アクション映画へと変貌!!
アメリカ海軍のエリート飛行士訓練校に、かつて天才パイロットと呼ばれたマーヴェリックが教官として帰ってくる。生徒の中には、彼がかつてタッグを組み、訓練中に命を落としたパイロットの息子もいた。父の背中を追いかけてきた彼は、マーヴェリックに対し恨みを抱いていた。
そんな中、ある敵対国家にてNATO規定違反のウラン核燃料の製造工場の建設を確認。アメリカ太平洋艦隊はトップガンによるこれの殲滅作戦実行を画策。
マーヴェリックは作戦の立案と隊員の訓練を実施。厳しい作戦状況の中、艦隊によるウラン核燃料の破壊工作を実行に移す。
前作「トップガン」については先日このブログでも取り上げさせていただき、絶賛とまではいかないまでも、一見に値する作品として筆を振るったつもりでいる。
その36年ぶりの続編に当たる今作。
その大ヒットぶりは前回も述べさせていただいたが、筆者は忙しさにかまけて劇場での鑑賞の機会を逸していた。
今回Netflixでの配信開始を受け、初めて視聴したのだが、改めて映画館での上映を見逃したことを非常に後悔した。
これは絶対映画館で見るべき映画である。
Netflixなどの配信映画が高い評価を得るようになって久しい現代ではあるが、映画とは基本的に映画館での上映を想定して制作されていることはまだまだ強力な原則であろう。
であるならば、基本的に映画は映画館でみるべきと考えるべきだし、筆者のような映画好きからすると、例え配信作品に良作が溢れようとこの原則は壊れてほしくないと願うばかりである。(しかし、筆者は配信限定だろうと良作は良作として認めているタイプの映画好きである)
そして「トップガン マーヴェリック」は、映画を映画館で観るという行為を大いに礼賛してくれる作品だ。
事実、この映画はたくさんの人を映画館に導いた。そして観るものにスペシャルな体験を味あわせた。これだけでもう映画館という場所が今後も特別な場所として人々の感情を昂らせる体験を提供する場所として機能していくことを助長してくれたと思う。
36年ぶりの続編ということで、どんなストーリーが展開されるのだろうと、前作の世代でない筆者にとってもワクワクとした感情が、前作を踏襲したオープニングを目にした瞬間、胸に込み上げてきた。
一言で述べるなら、トニー・スコットが手がけた前作へのリスペクトとオマージュ、愛に溢れ、それでいて確実にパワーアップした戦闘機アクション映画へと変貌を遂げた。
このシリーズで最も重要なシーンとも言える戦闘機の飛行シーンは、実機を飛ばしていた前作から今回はCGも織り交ぜた大迫力のシーンへとパワーアップ。
最高にエキサイティングな感情へと誘ってくれる。
それに加え、前作で不慮の事故によって亡くなったマーヴェリックの元相棒の息子ルースターとマーヴェリックが織りなす人間ドラマはやはり36年という時の積み重ねがそうさせるのか、重厚感が漂う。
また、ルースターと同期のハングマンのライバル的な関係性は、前作でのマーヴェリックとアイスマンの関係を思い出した人もいたのではないか。
司令官を引退して、病気に蝕まれるアイスマンとマーヴェリックの再会のシーンも感動的なワンシーンだ。
マーヴェリックはトップガンを卒業して30年以上が経過し、数々の戦功をあげ名誉を得ているが、昇進やパイロットの引退を拒否し、未だに大佐として現役のパイロットを続けている。
訓練ももちろん自ら敵役となって、教官としての任を全うしようとする。
そして最終的には自ら作戦行動の編隊長となって第一線へと赴くことになる。
「インデペンデンスデイ」で最後大統領自らが戦闘機に乗って宇宙人を倒しにいくあのシーンように、この現実ではあり得ないような人物配置がいかにもハリウッド的と言えるし、いかにもトム・クルーズらしい。
しかし、だからこそ私たちは異常なほどのエモーショナルなシーンを目にすることができるわけだ。
ド派手なアクション映画として、心情に訴えかける人間ドラマとしてこの作品は確実に一定の成功をみている。
アカデミー賞作品賞含む、6部門にノミネートされたわけも理解できる。
というわけで今回も前作「トップガン」との合わせ技一本で見事にやられたわけでる。
またこのようなエキサイティングな体験と心揺さぶるドラマに出会わせてくれたことに感謝したい。
そして、この作品でのトムをみて確信した。
この夏ついに最新作が公開される「ミッション・インポッシブル」も、きっと今までのシリーズを凌駕する体験を私たちにもたらしてくれるだろうことを。
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