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自分で考えるために「考える土台」をつくる

今日は「東大教授が教える知的に考える練習」の内容の一部から。
本書は、情報があふれる現代で、どのように自分の頭を使うのがいいのか、そしてその「考える土台」をつくり、考える「クセ」や習慣をつけることの重要性がわかりやすく記載されています。

情報がたくさん簡単に手に入る今だからこそ、『自分で考えること』がいかに大切なのか、を捉え直すことができるようにも思いました。
聞いた話をコピペしたように自分の口から話すのではなくて、その情報を受け取った上で、自分がどのように考えるのか。
「正解」を求めるのではなく、自分のオリジナリティを生み出すためのエッセンスが詰まっているように感じました。

#柳川範之

今日は柳川先生の本書から、印象に残った章の言葉を引用しながら、考えたことを書いていきます。色つき部分が引用です。

●考えるとは情報を「調理する」こと

 私は、「考える」という作業は、「情報を調理すること」だと思っています。
 大量の情報を適切に「調理して」、変化の時代に有意義な解決策を提示できるような「良い料理をつくる」ことが、これから必要とされる「考える」プロセスです。

この文章を読んでパッと思い浮かんだのは、トップアスリートの方々です。

特に、オープンスキル型の競技のアスリートの方々とお話をすると、多かれ少なかれ、自ら考えたことを愚直に実行していることが見て取れますし、そのお話を伺うことが多いです。

私が専門にするバドミントンで言えば、戦術的にどうアレンジするのか、に対しての選手それぞれの「調理方法」がとても面白く感じます。

ある選手は、映像を何度も見ながら、コーチやパートナーらと「あーでもない」「こーでもない」とディスカッションをします。
またある選手は、映像は一切見ないで、「相対した時の雰囲気やねらい」から考えることだけに集中する、という方策をとったりもします。

このように選手によって、戦術構築や相手への対策を考えるやり方は異なります。
しかし、共通して言えるのは、「勝つための最善を自分の頭で考え抜いている」ということだと思います。

 勉強とは、何か現状の問題に対しての解決策や改善策を考え出すことが目的だったのです。

このように、バドミントン選手であれば、バドミントンのいわゆる勉強として知識のあれこれを暗記しているのではなく。
目の前のあらゆる情報を様々な角度から検討したり、他の情報と組み合わせたりして「勝つための解決策」を模索しています。

その能力が高い人が、競技パフォーマンスを高め、世界で戦い続けているのだと思っています。
本来の勉強の意味を捉えると、暗記だけではなく、自分の頭で考える重要性が高まるのだとも感じます。

スポーツ選手は脳筋だ、と揶揄されることもありますが。
このような「自分の頭で考えるプロセス」を競技を通じて体得していると、他の分野へいったとしてもそれを応用する知恵を発揮することができるのだと思っています。

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●まわりの評価に合わせるより、自分で考えた結果に意味がある

 現代人の大きな問題点は、自分の頭の中で時間を取るよりも、ほかの人がどう思っているか、ほかでどんな評価をされているかという観点で情報収集に懸命になってしまうことです。

これについては、とても共感します。
正解を求める、肩書きを重要視する、立場に固執する、など。
社会的に、周りからどのように思われるか、世間的に「無難なこと」や「もっともらしいこと」は何かを受け入れる傾向が強くなっている気もしています。

だからこそ、ルールや決まりごとを遵守するように押さえつける文化が根強く残っていることもある、のだとも思います。
そのルールや決まりごとが、「本当に組織の最善のためのものか」「なぜそのルールや決まりがつくられたのか」を度外視して、盲信されることは組織自体の停滞や、個人の思考放棄、ひいては成長の阻害要因にもなりうるのだと感じます。

あるいは、肩書きや立場をおびやかされることのないように、権威をかさにきて「考えることを放棄させる」ように振る舞う上司や組織が、実際問題まだ多く残っています。

このような悪癖を持つ組織や昔ながらの風習に支配されていることに対して、「異議申し立て」ができるくらいの知識と知恵を持つことが、求められているのだと思っています。

この「異議申し立て」は筑波大学バドミントン部で伝統的に受け継がれている言葉です。
私はこの言葉を、『周りがどう思っていようが、自分が考え抜いたことであればそれを表に出すことを躊躇うな』というメッセージだと思って、18歳の頃から大切にしています。

自己を押さえつけすぎることなく、周囲の同調圧力に屈しすぎることなく、自分が考えた結果に向き合うこと。

今後もこの考え方を軸に、活動していきたいと思っています。

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●間を置く効能

また、本書の中で目を引いたのがこちらのセクション。

 頭を絶えず動かしてもどうにも煮詰まってきたときに有効なのが、間を置くことです。
 〜(中略)〜
 間を置くこと、つまり時間をかけることの意味は二つあると思います。
 一つは、そのことに集中しすぎているために見えなくなっていたものが、集中がとけてくることで見えてきたり、気がつくものがあるということ。
 もう一つは、時間をかけることで、その間に頭の中でさまざまなことが起きて、そこで新たに入ってきた情報や知識が作用して、また別のアイデアが浮かぶかもしれないということです。
 ですから、考えを仕上げていく段階において、間を置くこと(時間をかけること)にはそれなりの意味があるのです。

こちらは、授業の展開の仕方でも、論文の執筆の時にも、バドミントンの練習の時などにも当てはまることだと感じました。
文章でいう「行間」の考え方や、コーチングの際の引き出すための教えすぎない「余白」の作り方、相手の考える時間をつくるための「空白」のいれ方など。

一見無駄に見えたり感じたりすることが、本質に対して影響を与えたり、意味を昇華させたりすることもあります。
あるいは、ある考え方に対して、一石を投じるような新たな考え方の種になることさえもあります。

効率や能率を考えると、省かれがちなこの「間」ですが。
人間の「考える」ことに対しては、促進剤とも栄養ともなる「間」をいかに使うことができるか、設定できるかで考え方の深さや広さも変わってくるのかもしれませんね。

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今日はここまで。309日目おわり。
それではまた明日。

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【保有資格】
 博士(スポーツ医学 筑波大学)
 日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
 日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
 NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
 NSCA認定パーソナルトレーナー
 高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 赤十字救急法救急員

【現在の大学担当授業】於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
 <体育実技>
  ●バドミントン ●卓球 ●バレーボール ●トレーニング理論実習
 <ワークショップ科目>
  ●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
 <講義科目>
  ●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い


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