テントが燃えて無くなっていた景色の話
「あれは焚き火?すごい燃えてない?」
木々の隙間をぬって、林の奥の方からオレンジ色のメラメラとしたかなり強い光が見える。まるでステージ照明がついているか、車のヘッドライトがこちらへ向けられているようだ。
寒さの抜けきらない三月上旬だった。その日は場所と日程だけ合わせた4人のソロキャンプ。いわゆるソログルキャン。前日より天候はすぐれず、やっと雨が上がったところだ。到着は各々の都合次第で、自分は日も暮れかけた時から合流する。
テントを張るのは、未整地が残る木々が多いキャンプ場