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アウトドアで餅をついてみる

以前、小豆からぜんざいを作ってみた。
その時は市販のパック切り餅を使ったが、今回は餅をもち米から作ってみたい。

ぜんざいの汁は正直なところ小豆の缶詰でいいのではという結論に至ったが、突き立ての餅はパック切り餅と別物だ。美味さのわりには簡単にできるのでやってみて欲しい。

用意したもの

もち米: 300g(2合)
片栗粉: 適量(多め)
水: 360ml +米とぎ用
飯盒(丸飯盒4合炊き)
麺棒(杵のかわり)

もち米を炊く

基本的に白米を炊くのと変わらない
研ぐのは欠けやすいので力をかけず掻き回すようにして5、6回すすぐ。

白米より多めにすすいだ方がいいような感じなので、2リットルは使うかもしれない。水道施設のない野営だと厳しいかもしれない。

浸水、もち米は吸水率が良いのでいらないという話もあってよくわからないが、30分なり浸水時間を設けた方が間違い無いだろう。
浸水に使った水を一度捨てて再度水をはり直すという話もあったが、そのまま炊いた。

白米を炊く手順と同じに、蒸気が出なくなったら火から遠ざけ蒸らし時間を取る。蒸らし時間は多めに取って、芯残りだけは避ける。

おこげが出来てしまったが気にしない。
粘り気が強いだけにおこげが出来やすいかもしれない。浸水に使った水を捨てて張り直した方がいいと言うのはこういうところに出るのかもしれない。

おこげは完成時に多少混ざりはするが、それも手作りの味ということで。
大きなおこげはつくと餅にならず浮いてくるので都度取り除く。もちろんその分、餅の出来上がり量が減るのでおこげが少ない方がいいことは確か。

もち米をこねる

麺棒で米粒を擦り潰しつつ、かき回すようにこねる。徐々に粘り気が出てきて、かき回すのに力がいるようになってくる。これ以上無理となったら次の工程へ。

ここからの工程を考えると、飯盒は炊飯合数ギリギリではなく、大きめの方が作業しやすいだろう。

もち米をつく

麺棒で縦に叩くようについていく。片手で飯盒を抑えつつ、満遍なく叩き続ける。

抑えた飯盒の方を回しながらつくなど工夫も入れて、偏りがないように叩きたい。
おこげは餅状にならず浮いてくるので、可能な範囲で取り除く。

そのうちに餅らしい「伸び」を見せてくる。
味見してみると味ももう飯ではなく餅

つき続ければきめの細かい餅になるのだろうとは思うが、終わりどころは自分の体力と相談しつつ決める。

多少の粒感が残ってるくらいの方が手作り感があっていいと自分を納得させる。

餅を丸める

片栗粉を打ち粉のように使って、丸める。
丸める手にも打ち粉を振っておかないとくっつく。
丸めたものを置くところも厚めに打ち粉を振っておかないとすぐくっつく。

出来上がり

2合のもち米から手に収まるサイズの餅が9個。おこげ部分がけっこうあって1個分くらい減ったかもしれない。

温度は冷えてしまっても柔らかくフワフワ。

調理する

焼き餅

時間が経つと固くなってくるようだが、つきたての時点では網の目からこぼれそうな柔らかさ。アルミホイルを敷いて焼いてみたが、うまく焼けない。
外での焚き火だと、焚き火のあたる下面しか熱せられず、上はそのまま下だけ焦げるということになる。
つきたてだと柔らかすぎてひっくり返すのも大変。焼き餅は難しいかも。焼かなくても十分に柔らかいのだが。

みたらし

手打ち粉用の片栗粉もあったので、みたらしを作ってみる。
砂糖、醤油を体積にして同量くらい。基本的に味が決まるのはここなので、しょっぱいか甘いかはこの時点で味見してきめる。それに片栗粉をその半分くらい、そしてそれらを合わせたものの3倍くらいの水を入れて火にかける。かなり適当でも何とかなる。

かき混ぜながら火にかけていると、あるところで一気に粘り気が出て餡状になる。火からおろして完成。
冷えるとより硬くなるので、火にかけていた時点でゆるめなくらいがよい。

食べてみて思ったが、みたらしはやはり団子。餅だとシンプルに砂糖醤油の方がよさそう。

ぜんざい

今回は、市販のあんこを使用。餡子を同量くらいの水で溶いて煮る。塩をひとつまみ入れ、餅を加えて温める。

つきたて餅のふわふわ感が引き立ってうまい
半分くらいをぜんざいで食べてしまった。

その他

きなこ、磯部焼き、雑煮などまだバリエーションは出せそうだが、今回はみたらしとぜんざいで食べ切ってしまったので終了。
つきたて餅はパック切り餅では出せない美味しさになるのでおすすめ。

わざわざキャンプでやる必要があるのかという話ではあるが。

最後に

洗うことをことを考えるとちょっと躊躇うと言う向きもあるだろうが、安心して欲しい。
一度水を煮てアルミホイルで擦れば落ちるレベルだ。見た目はひどいが、見た目よりはしつこい汚れではなかった。

ただ、水は余分に使うので、米研ぎ時の使用量も含めると川や沢の近くでもない限り野営地では厳しい。水道施設のあるところでやることをおすすめする。


以前のぜんざい作ってみた記事はこちら


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